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【BABYMETALライブレポート】まるで神の降臨? 熱気に満ちた東京ドームで刻んだ新たな伝説
360度観客に囲まれたステージ、熱気に満ちた超満員の東京ドーム
東京ドームだというのに、全方位に容赦なく観客を詰め込んだセンターステージ。そこから3方向に伸びた棺型の花道の間にも、もちろんぎっしりと人が入っている。BABYMETALの3人が歌い踊るメインステージは、360度回転。そのステージの真上に設置した円筒型の巨大モニターには、常に正面からの3人の姿が映し出されるため、どこの席に座っても真正面からその姿を楽しむことができた。そうした配慮があった上で、なんとこの2日間での動員数は11万人! まずはそこに、単なる流行りでもにぎやかしでもない、アーティストとしてのBABYMETALの存在意義が語られていた。
もはや神聖さすら漂う、爆音にも負けない3人のポテンシャル
とにかく、ステージで人を惹きつけるエンタテイナーとしての、レベルが高い。もともとこのBABYMETALを結成する際、女王的な魅力のあるメインボーカルと、その両脇で踊る天使のような子たちをイメージした、という話を聞いたことがある。目の前にいるのはまさに神秘的な存在感を持つSU-METALと、ふわふわと宙を漂うように可愛らしいYUIMETALとMOAMETALだ。そんなBABYMETALは、決して“大人に作られたメタル系アイドル”というような存在ではなかった。激しいサウンドと高速のリズムに怯むことなく、音量をキープしたまま歌いあげ、トップギアのまま体全体で踊り続ける彼女たちのポテンシャルの高さがあってこそのワールドツアーであり、11万人の東京ドームなのだ。大画面に映る巨大な羽根とSU-METALの映像を重ね、翼を広げたような姿で聴かせたミディアム「Amore‐蒼星‐」は、透明な歌声とあいまってその場の熱気を神聖な空気へと塗りかえた。
東京ドームを操った18歳と17歳、BABYMETALは新たな伝説へ
とことんストイックかつクール、それでいてキュート。まだ10代の、18歳と17歳の3人が魅せる全身全霊のライブに、心をざぶざぶと洗われたような気持ちになった。そしてこの東京ドーム公演でまたひとつの伝説を刻み込んだBABYMETALは、12月にレッド・ホット・チリ・ペッパーズのUKツアーにゲスト参加するなど、すでに次なる道のりへと向かっている。その伝説の行く末を、私たちは見守るべきだ。
(文/川上きくえ)
『BABYMETAL WORLD TOUR 2016 LEGEND - METAL RESISTANCE - RED NIGHT & BLACK NIGHT』SET LIST
1. Road of Resistance
2. ヤバッ!
3. いいね!
4. シンコペーション
5. Amore ‐蒼星‐
6. GJ!
7. 悪夢の輪舞曲
8. 4の歌
9. Catch me if you can
10. ギミチョコ!!
11. KARATE
12. Tales of The Destinies
13. THE ONE
“BLACK NIGHT”9月20日(火)
1. BABYMETAL DEATH
2. あわだまフィーバー
3. ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト
4. META!メタ太郎
5. Sis. Anger
6. 紅月-アカツキ-
7. おねだり大作戦
8. NO RAIN, NO RAINBOW
9. ド・キ・ド・キ☆モーニング
10. メギツネ
11. ヘドバンギャー!!
12. イジメ、ダメ、ゼッタイ
◆10月5日、東京・Zepp Tokyo、Zepp DiverCity、愛知・Zepp Nagoya、大阪・Zepp Namba、北海道・Zepp Sapporoの5ヶ所で、東京ドーム2DAYSの公演を一挙に見られるライブ・ビューイングイベントを開催。