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デビュー10周年の植村花菜、「トイレの神様」の大ヒット・結婚・出産を経て今想うこと

この10年で一番の幸せは子供が生まれたこと、間違いなく今が一番幸せ

――この10年で一番幸せを感じたことは何ですか?
植村 数え切れないほどありますが、一番は子供が生まれたことですかね。だから、間違いなく今が一番幸せです。

――楽曲の作り方も、お子さんが生まれたことで変化はありましたか?
植村 いえ、それは特に変わっていないです。例えば、今回のベストアルバムに入っている「なんてことない日々」は、子供から気づかせてもらったことを歌にしたものなんですが、私は今までも日々の生活を曲にしてきたので。だから、結婚したときは、主人と生活する中で生まれた音楽があったし、子供を妊娠したことで生まれた音楽も出産したことで生まれた音楽もあった。そうやって生活の中から感じたことを音楽にするという作り方に関しては、あまり変化はないと思います。

――ただ、出産やお子さんが育っていく過程を見るのは初めての経験。だから、それが曲の世界に影響はしますよね。
植村 それは間違いないです。もともと私は自分の私生活に思い切り根付いた曲を書いているので(笑)、訪れる環境の変化は、必然的にはっきりと音楽に反映されると思います。

子育てに奮闘しながらも、今までと変わらず曲作りに取り組みたい

――ベストアルバムは、なんと全31曲を収録。やはり今の自分というものもベストアルバムの中に収録しておきたかったからですか?
植村 そうですね。“Kana’s Selection”の曲は、本当に私の独断と偏見で選んだんですよ。その基準は、今、私がみんなに聴いてほしい曲。だから、その最後に今の自分の一番新しい曲を入れさせてもらったんです。それに、植村花菜の曲は「トイレの神様」しか聴いたことがないという方がたくさんいらっしゃると思うんですね。でも、私には実はいろんなタイプの曲がありますし、1曲1曲に自分が伝えたいメッセージも込めてある。だから、この1枚を聴いていただければ、植村花菜がどんな人間で、どういう音楽をやりたいと思っているのかをわかっていただけると思います。

――植村さんは10周年にして、これが初のベストアルバムになるわけですが、今までベストをリリースしなかったのは、ちゃんとした区切りのときに出したかったからですか?
植村 おっしゃる通りです。理由もなくベストを出すことはしたくなくて。ベストアルバム自体、今まで出したいと思ったこともなかったんです。でも、今年は10周年で本当の節目ですし、改めてみんなに植村花菜はこういう楽曲を作ってきたっていうのを知ってもらえたらなって思ったんですね。いろんな意味で今がベストを出すのに一番いいタイミングで、私の音楽を知っている人はもちろん、今まであまり知らなかったっていう人にも、この作品をきっかけに聴いていただけるようになったら嬉しいです。

――今年10周年を迎え、今後はどのような活動を予定していますか?
植村 まずはベストアルバムを引っさげたツアーがあります。子育てに奮闘しながらも、今までと変わらず曲作りに精力的に取り組んで、皆さんに届けていきたいと思います。

(文:高橋栄理子/撮り下ろし写真:草刈雅之)
植村花菜 オフィシャルサイト(外部サイト)

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