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Takamiyが語る40年、長く続ける秘訣とは

僕だって3人じゃなかったら、こんなに派手な格好はしてないかもしれない

――でも、3人とも、めちゃくちゃ個性は強いですよね。
Takamiy いやぁ、僕だって3人じゃなかったら、こんなに派手な格好はしてないかもしれない。2人がいるから目立つというか。こんな格好したヤツが右側にいて、真ん中にはどんなときもギターを離さないヤツ、その横にはヒゲの生えた強面のヤツがいるっていう、どう見ても、変でしょ?(笑)。でも、面白い。ただデビューの頃は、3人とも同じような髪型で、ユニフォームを着てたから、個性もへったくれもなかった。そこから坂崎がアフロヘアにして、桜井がリーゼントにして。それに誘発されて、今度は僕が髪の毛を立てたり色をつけたり、だんだん3人が違う方向に見えるように変えていった。だから、もし誰かが長髪だったら、バランスを考えて僕は短髪だったかもしれない。

――じゃあ、3人がバラバラの個性になるように意識はしたんですね。
Takamiy 無意識だけど、してましたね。不思議なバンドに見えるように。この3人なら、どんな状況でも、絶対やっていけるって自信はあった。音楽性はまだ未知だったけど、不思議な人間性だけは、誰にも負けない自信がありましたからね。常日頃、僕らはぬるま湯の関係だと思っています。ぬるま湯って、ネガティブなイメージで使われるけど、ぬるま湯って、いつまでも楽に浸かっていられるでしょ? ただ、それを保つことは大変で、熱かったら冷まし、ぬるくなったら熱くする、それなりの努力は必要ですからね。居心地が良い状態を保つためにも、毎年ツアーをやり続けないとね。これが、僕ら流のぬるま湯の関係=THE ALFEEの関係につながるわけですからね(笑)。

――でも、40年間続けたツアーもそうですけど、シングルが49作連続でベスト10入りという記録を更新していて。とても“ちょっとの努力”では成し得ないことですよね?
Takamiy 毎回今でもシングルをリリースするときは、期末テストを受けてるみたいですからね(笑)。シングル49作連続ベスト10入りというのも、長くやってきた証し。それこそ、一度も休まずにやってきて、ホントに良かったなって思ってますよ。

――休みたいと思ったことは?
Takamiy それなりに休んでますよ。さっきも15分、休んだし(笑)。でも音楽漬けの人生を選び、音楽との付き合いを濃密にして、好きなことやっているんだから、休みたいとは今は思わない。しかも、40年たった今も情熱を持って迎えてくれるファンがいる。これはもう一番の財産ですよ。個人的にボクは、過去にどんなにすごいコンサートをやっていようと、 “今”をちゃんとやっていないと意味がないと思っている。それには新曲を作って、シングルを出すことも大事だし、テレビのバラエティ出ることも、多少は必要なのかなと(笑)。

THE ALFEEでいるからこそ保っていられる若さかも知れない

――高見沢さんの元祖・王子さまキャラが定着したのも、バラエティ番組でしたね。
Takamiy それ、自分で言ったわけじゃないんだけどね。(吉田)拓郎さんが『T2 ショー』(テレビ朝日系)という番組で、「お前、王子みたいな格好してるんじゃねーよ」って言ったら、スタッフがみんな高見沢さんって呼ぶと長いから、「王子、王子」って言い出して。最初、やめろって言ってたんだけど、そのうち王子って呼ばれたらオレが振り返るようになっちゃったっていう(笑)。

――でも名は体を表すじゃないけど、実際、高見沢さんは怖いくらい変わらない。どうやって美と若さを維持しているんですか?
Takamiy それは、自分でもわかりません(笑)。

――悪魔と契約したとか(笑)。
Takamiy 魂、売れるなら、売っちゃうよ、僕は(笑)。

――でも、それぐらいミラクルですよ。
Takamiy ミラクルかどうか知らないけど、強いて言うならやっぱりコンサートのおかげじゃないかな。人前で歌を歌ってギターを弾く。そして3人でいる。これは40年間、変わらないから、そんなに時間がたった気がしないのかも。でも逆に同級生と会ったりするとびっくりするよね。一昨年、20年ぶりに高校時代のクラス会に出たんだけど、最初、部屋を間違えたと思ったよ。「えー! 先生がいっぱいる?!」って(笑)。

――ははは(笑)。でも、多分、同級生の方たちのほうが“通常盤”だと思います。
Takamiy いやー、マジに驚いた(笑)。THE ALFEEはずっと3人でいるから、あの頃からずっと時間が止まっているんだろうね。THE ALFEEでいるからこそ保っていられる若さかも知れない。だって坂崎も桜井も若いもん。そのおかげで常に“今を生きている感”を感じられているんだろうね。

――では、若さを保つ秘訣は“THE ALFEE”ですね。
Takamiy そう! THE ALFEEのコンサートに来れば若さは保てます! 笑いもあって、拳を振り上げて、踊ったり。二の腕の筋トレになって四十肩五十肩にも効く(笑)。そういう意味でうちは聴くよりも、家でじっくり聴いた方がいいよね。参加するほうが多いコンサートだからね。

“古希ーズ”になれれば(笑)、今はやっぱり体調管理が重要

――そんなTHE ALFEEの今後は、どうなっていきますか?
Takamiy まず、少しでも長く続けていきたい。THE ALFEEのステージを。何年とはいえないけど、今は一応、古希(70歳)まではがんばりたいよね。で、いまは“還暦ーズ”だけど、“古希ーズ”になれれば(笑)。何年やれば何ができるってわけじゃないけど、定年ってものが僕らにはないから、自分たちのなかでの目安なり目標はどれだけ多くコンサートができるか。それ以外だったら、僕でいうとギターの本数とか、40年経って520本ぐらいになったから、10年後は600本ぐらいになっているんじゃないかな。

――すごいですね。
Takamiy 完全にアホだね(笑)。でも、そういった荷物はいろいろ増えてるけど、常に新しいステージが待っているので、それに向かってはいきたい。ライブバンドとして始めた以上、ライブバンドとしての基本、つまり人前で歌って演奏することは、守っていきたいんですよ。だからね、やっぱりマジメが一番。じゃないとここまでできない。いろんなことがあったけど、コツコツと、3人ともバカ正直にやってきたなって思うよね。

――ちなみに、今でもライブの怖さや難しさって感じます?
Takamiy それはね、緊張感っていうものも含めるけど、今はやっぱり体調管理。30代の頃はどんなに前の日に飲んだってコンサートできたけど、今はできないからね。そこは怖いよね。何があるかわからない。そうそう、昔は3人でいるとギターの話や女の子の話をしてたけど、今は数値の話ですよ。「その数値はマズいぞ、お前、血圧高すぎだよ」みたいな(笑)。でも、こんな日本バンドがひとつぐらいあってもいいのでは?

――THE ALFEEのようなバンドは、後にも先にも出ていないですしね。
Takamiy まずさ、オレみたいなヤツと坂崎みたいなヤツが一緒にいることってないから。しかも3人とも歌えるっていうのが基本なので、そうなると難しいんでしょうね。そもそも、バンドでマイクが横に3本並んでるって変だと指摘された事ある(笑)。でも、そんな僕らのことをマキタスポーツが「信頼と実績のTHE ALFEE」って言ってました。

――さすが。うまいこと言いますね。
Takamiy これはね、あいつに感謝。今後とも「信頼と実績のTHE ALFEE byマキタスポーツ」でがんばっていきますよ。

(文:若松正子/撮り下ろし写真:草刈雅之)

Live Information

オフィシャルサイト(外部サイト)
◆ソロライブ『Takamiy 2015 夏限定 復活バケーション!』
8月22日(土) 神奈川・パシフィコ横浜 開場 17:00 / 開演 18:00
8月23日(日) 神奈川・パシフィコ横浜 開場 16:00 / 開演 17:00

◆THE ALFEE夏のイベント『Best Hit Alfee 2015 ONE NIGHT CIRCLE』
7月26日(日) さいたまスーパーアリーナ 開場15:30 / 開演17:00

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