ORICON NEWS

芸歴8年目の西内まりや、念願の歌手活動で『レコ大』新人賞「自信をなくした時期も」

私にとっては、(モデル・女優・歌手)どの仕事も切り離せないもの

――デビュー時のインタビューで「モデルと女優の仕事は表現の引き出しが多いということで、むしろ歌手にも役立っている。それぞれが繋がっている」と言っていましたよね。
西内 本当にそう。お仕事をひとつに絞ったほうがいいとか、何をやりたいのかわからないっていう意見もあるけど、私にとってはどのお仕事も切り離せないもので。ミュージックビデオや映像での見せ方という部分では、モデルのスキルが役立っているし、演技するときの表情や“間”も歌うときの表現としてはすごく大切。それぞれ魅力的なお仕事で相互に繋がっているんですよ。だから歌だけに絞るのはもったいないと思うし、歌手、モデル、演技のお仕事を平行してやることで、新しいものが生まれるんじゃないかなと。あと歌手としては新人だけど、このお仕事は8年間やってきているのでどこかに自信がある気がする。「新人なのに堂々としているね」って結構言われるんですが(笑)、それはこれまでの経験値のおかげかなって。

――その自信はずっとお仕事をしてきた、西内さんならではの財産ですよね。
西内 ただどれかが中途半端になってしまったら本末転倒なので、特に音楽に関しては時間ができれば練習と勉強をするようにしています。この世界に何年いようと、歌手としてはゼロからのスタートですから。

――でも、西内さんの歌手デビューが“意外”と言われる理由の中には、単純に歌がうまいということもあると思うんですよ。ボーカルスキルが高くて、それこそ新人とは思えない堂々とした歌唱っぷりだったので「え?! 意外」って(笑)。
西内 レッスンはずっとやってきたし、元々歌うことが好きでした。ただ歌手デビューしてから、私は自分だけの歌声を確立できていないことに気づきました。昔から宇多田ヒカルさんやMisiaさんなど、歌うときにその人の歌い方に似せてしまうクセがあって。だからいろんな歌い方はできるけど、統一性がない。それって歌手としてはマイナスだと思うので、今は“西内まりやの歌声”を見つけるため、自分の声質と向き合っている最中です。

――それは表現の幅広さに繋がるし、パンチがある歌声という“個性”は感じますよ。
西内 確かにカワイイ系の声ではない。太い声質ですね(笑)。しかも5歳から水泳を習っていて肺活量があると思うので、声量だけは自信があります。そこは両親に感謝です。

ファンイベントでは作詞作曲も!夢はワンマンライブ

――新曲「7 WONDERS」では、そんなパワフルな声質がより生かされていますね。
西内 これはすごくハードルの高い曲で、デジタルなロックサウンドだから、パンチがないと声が音に負けて流れてしまって。音域が広くて上がったり下がったりも激しいので技術的なことも問われるし。しかも歌詞が大人っぽいから、それを理解して表現するためには自分がどっしりと自信を持って歌わないとカッコ悪くなっちゃうので。

――ラブソングだけど、壮大な世界観を感じさせる歌詞ですよね。
西内 タイトルの「7 WONDERS」は世界の七不思議って意味で、恋の奇跡みたいなことがテーマになっているんです。こんなにたくさんの人がいるなかで、たったひとりと出会い心の底から惹かれ合うってそれこそミラクル。一生のうちでもそんなに何回もないことじゃないですか。そこを楽器の弦(つる)に例えて<心の弦(つる)が切れて こんなんじゃ愛を鳴らせない>って歌っているんですが、弦を引っ張り合って2人の音を奏でたとき、“8個目の不思議=奇跡”になる……ということを歌っています。

――恋のワクワクとかドキドキとか表層的なことではなく、もっと深い恋愛の本質の部分を描いているんですね。
西内 <もしひとりきりに またなったとしたら>って、恋愛しているときの不安や本音もしっかり歌っている。そういう様々な感情表現が描かれた曲だからこそ、歌い甲斐もありました。すっごく難しかったけど(笑)。

――ちなみに昨年のクリスマス・ファンイベントでは、自作のバラード曲の弾き語りをしていましたが。スローな曲も力強さに溢れていて、言葉の1つひとつが刺さってきました。
西内 あの曲は今までの感謝の気持ちを伝えたいと思い自分で作詞作曲したので、歌うだけじゃなくその想いをとにかく表現したかった。特に力強く声を張り上げるパートは、メッセージをいちばん伝えたいところだったので、裏声じゃなく地声で歌いまして。優しさと力強さのメリハリを出したかったんですよね。

――今も自作曲は書き溜めているんですか?
西内 そうですね。今はまず曲を増やしてワンマンライブをやることが夢なので、バリエーションとして自分の曲も増やしていければなと。さらにピアノやギターの弾き語り、ダンス、ファッションを見せる場面であったり、演出にもこだわっていきたいです。せっかくモデルや演技という素敵なお仕事もやらせてもらっているので、そういう自分の持ち味や特技を活かしながら、お客さんと感情を共有できるステージを作っていきたいです。

(文:若松正子/撮り下ろし写真:草刈雅之)

歌手デビューが決まり、やっと歌える喜びの反面、焦りと不安も

<動画インタビュー>子どもの頃は、井上陽水のものまねを……

これまでの活動をCheck!過去の記事
プロフィール/CD売り上げ
公式サイト

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索