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サスケ『解散&再結成を経ての10年――「青いベンチ」で結ばれた縁とは!?』

テゴマスもカバーした「青いベンチ」のヒットで知られ、2009年に解散した男性デュオのサスケが、デビュー10周年を機に再結成を発表。初のオリジナル・フルアルバム『sasuke』をリリース、さらに全国ツアーも開催。再結成経緯と、当時の解散の理由など聞いた。

あのとき解散しなかったら、2、3年で解散していたと思う

――まず、再結成した経緯を教えて下さい。
北清水「青いベンチ」が、カラオケでもたくさんの方に歌ってもらえたり、たくさんの人がコピーしてくれているとか、今もたくさん愛してもらえていることを知って。自分たち自身でも、きちっと歌い継いでいかないといけないなと思ったんです。
奥山再結成を切り出したのは、僕からです。考えてみたら10周年だから、この機会にお祭り的な感じで1回ライブをやらないかって。そういう話をしていく過程で、じゃあ本格的にもう一度やってみようって。

――再結成には、特に違和感なく?
北清水ありませんでしたよ。別に仲違いしたわけじゃなかったので。仲直りしたから再結成しましたって、ネタにしているくらいですから(笑)。逆に、仲違いして解散したほうが、わかりやすくてよほどよかったと思うくらいで。

――そもそも解散の理由って何だったのですか?
北清水環境が大きかったです。自分達の思うような活動やリリースが出来ない状況だったというのがありますね。色んな部分でストレスやジレンマを感じてたのは確かで。それと、30代をむかえるっていうのもあって、お互いのこの先や人生について考え、話し合ったんですね。 それで、それぞれの道を歩いていこうかって。ここまでずっと2人で突っ走ってきたから、一旦リセットしようということになりました。

――もしも解散せずに続けていたら、どうなっていたと思いますか?
奥山あのとき解散しなかったとしても、きっと2、3年で解散していたと思う。
北清水高校からの親友という関係性は変わらないけど、プロとして音楽をやっていくうえで、お互いに依存しすぎていたところもあったと思う。ストリートライブでいちから始めることもできたと思うけど、それでも解散したのは、お互いのためだったと思います。

今度は、解散することなく、息長く続けたい

――解散後、北清水さんはソロアーティストとして活動。奥山さんは、どういう活動をやっていたのですか?
奥山音楽業界から完全に離れたわけではなくて、知り合いの会社でマネージメントの仕事をやったりしていました。もともと裏方の仕事には興味があって、アーティストだった経験が活かせるんじゃないかと思って。ソロでライブをやったことはあったけど、ひとりじゃやっぱり上手くいかなくて。かと言って、別の相方を見つけるという発想もなかったし。担当するアーティストをステージに送り出す立場になったときは、懐かしさとか少しのうらやましさもありましたよ。昔なら、自分が送り出されていたのになって。
北清水僕もソロとして、サスケとの区別化とか、違うテーマを考えたり、歌い方を変えたり、いろいろやってみました。それは、今回リリースするアルバム『sasuke』にも落とし込めていると思うんですが。……考えてみると、僕も別の相手を見つけることは一切考えなかったですね。やっぱりくされ縁なのかな(笑)。

――再結成にあたって、事務所やスタッフはどういう風に?
北清水事務所の社長は、ミュージシャンとしての先輩で、友人でもある、LORAN(ローラン)というバンドのYASSさん。僕らがデビュー当時に出ていたテレビ番組「The Street Fighters」でナビゲーターと音楽プロデュースをやっていた方で、公私にわたってお付き合いがあって。彼が事務所を立ち上げるにあたって一緒にやっていこうってなりました。スタッフも、当時仲が良かったにも関わらず、実際に仕事では関われなかった人で、いつかいっしょにやりたいねと話をしていた人が集まってくれました。レーベルは、YASSさんの交友関係の中から、ユニバーサルミュージックが手を挙げてくれて。今は、すべてスタッフと相談しながら出来ているので、ストレスもないです。それに、みなさんすごく情熱を持って接してくれるので、僕らもワクワクしながら仕事をさせていただいています。

――すでにライブ活動も開始されていますが、ファンの反応はどうですか?
奥山8月1日に、路上ライブをやっていた大宮駅前で、再結成後初のストリートライブを行ったんです。10年ぶりに見ましたとか、10年ぶりに会いに来ましたという声がたくさんあって。10年忘れずにいてくれて、またライブに来てくれたことが、すごくうれしかったですね。なかには、当時高校生だった子が、お子さんを連れて来てくれたりして、それにはビックリしたし感動しました。
北清水ショッピングモールみたいなところでのイベントや、フリーイベントでは、本当に幅広い世代の方が集まってくれています。泣いている子もいるし。スカイツリーのイベントで歌ったときも、50代や60代の方が大声で一緒に「青いベンチ」を歌ってくれて。「青いベンチ」が10年経って、自分たちが想像していた以上に、みなさんに愛してもらっていたんだなって実感しますね。アルバムに収録の「Good Day & Bad Day」では、まさにそんなことを歌っています。アルバムも全体的に、そういうノスタルジックなものがテーマになっていますね。

――「青いベンチ」という種をまいて、10年かけて育ったみたいな感じですね。
北清水そうですね。今も合唱コンクールや軽音楽部で歌ってくれていたり、最近知ってくれた方も多くて。中高生で来てくれる方がすごく多いんです。新しい芽が出ているんだと思います。

――アルバム『sasuke』に収録の「青いラブソング」は、その「青いベンチ」の10年後を歌っている曲とのことですが。
北清水ファンにとっての「青いベンチ」もそうだし、若いときの気持ちを思い出せる歌を誰でもひとつは持っているんです。それを「青いラブソング」と銘打って、曲にしました。サスケの第2章の始まりの歌でもあります。サスケの持ち味は、ノスタルジックなところや、ほっといてもにじみ出る切なさだと思うんです。甘酸っぱくて切ない、古びれない懐かしさを思い起こさせる音楽でありたいなって。それは、色で言ったら、やっぱり青しかないし。いつまでも青くさい自分たちでいたいという気持ちも込めています。


――では、今後の目標など教えてください。
北清水丁寧に歌を作って丁寧にレコーディングして、きちんとライブで届ける。そういうサイクルが、第一章のときはできていなかったので、そういう地に足の着いた活動をしていくことが、第一の目標です。それを続けていれば、きっとまたいろいろな目標が見えてくると思います。
奥山今度は、解散することなく、息長く続けたいです。
(文:榑林史章)

「青いベンチ -10th Anniversary-」ミュージックビデオ

「青いラブソング」ミュージックビデオ

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