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DREAMS COME TRUE『デビュー25周年記念の新作発売!ドリカムが愛される理由とは?!』

DREAMS COME TRUEのデビュー25周年記念シングル「AGAIN」が3月26日に発売される。これまでに歩んできた道のりを振り返りながらも前向きに進もうとする、ファンへの、そして彼ら自身へのメッセージが込められた感動のナンバーだ。25年にわたって日本中に笑顔と元気の種を蒔いてきた彼ら、そのパワーの真髄と多くのリスペクトを集め続ける魅力について触れてみたい。

ファンとドリカムによる“歌の共有”から“絆”へ――

 1989年3月21日、年号が平成へと移り、新しい時代の到来を誰もが予感したこの年、DREAMS COME TRUEは「あなたに会いたくて」でデビューを果たした。吉田美和のエモーショナルかつポップでウエット、そしてパワフルでナイーブな歌声と、中村正人のバラエティ豊かでオリジナリティに溢れたサウンド、そして2人が紡ぎ上げる“ハッピー”な世界観は、性別や世代、国境なんてまったく不要なほどの勢いで一気に拡散していった。それから25年、平成とともに成長を遂げてきたこのバンドは、国民的存在として唯一無二の輝きを放ち続けている。

 25年の“誕生日”を迎えたDREAMS COME TRUE(ドリカム)がそのアニバーサリーを自ら祝うかのようにリリースしたのが「AGAIN」だ。すでに『NEWS ZERO』(日本テレビ系)のテーマソングとしてオンエアされているので耳馴染みのある人も多いと思うが、ドリカムならではの柔らかなグルーブ感からこぼれ落ちてくるように耳に入ってくる1つひとつの言葉が、優しく、暖かく、力強く、聴く者を後押しする。つまずいたりくじけてしまったり、人生という道の途中で陥ってしまう暗闇――それらを一気に吹き飛ばしてくれるような逞しさと常に見守っていてくれるような包容力を感じ、胸に熱いものが込み上げてくる、鮮やかなまでのエールソングだ。

 しかしながら、聴く立場と歌う立場を入れ替えると、この歌はそのままファンからドリカムに向けられた感謝の歌へと変わる。ドリカムとともに歩んできた人生を振り返りながら、彼らの発してきたメッセージ、紡いできた作品群によって、人生の岐路を乗り越えてきた人たちからの「ありがとう」に聞こえる。そして、ファンと同じようにさまざまな悲しみや苦しみを乗り越えてきたドリカムの2人へのエールへと変わる。

 すなわち、ファンとドリカムによる“歌の共有”であり、ドリカムは歌いかけることでファンと共に歩き、ファンもまた歌い返すことでドリカムとその人生を歩んできた。そんなたくさんの“絆”が結びついたからこそ、ドリカムの歴史は「最高」で「無敵」、「スーパーでスペシャル」なものになったのではないだろうか。

13組のアーティストが集結――ドリカムが生み出したもう1つの作品

 同じ3月26日には、13組のアーティストが参加した、ドリカムのカバーアルバム『私とドリカム -DREAMS COME TRUE 25th ANNIVERSARY BEST COVERS-』がリリースされるが、ここにも同じように、彼らの歌をカバーすることでドリカムに感謝し、共に歩いてきたことをうれしく思っているアーティストたちの姿がある。興味深いのは、誰もが口をそろえて「カバーさせていただいた」と表現していること。その言葉に、この企画に参加できたことがうれしくてたまらないという心からのリスペクトが感じられる。「うれしい!たのしい!大好き!」を歌ったE-girls、「未来予想図II」を歌ったいきものがかり、「やさしいキスをして」を歌った中島美嘉、「LOVE LOVE LOVE」を歌ったmiwaなど錚々たる13組のアーティストの歌声から溢れるばかりの喜びが伝わってくるのだ。誰もがドリカムと初めて出会った時に心に感じた温かい気持ち、繰り返し聴くうちに止まらなくなった涙、その先に待っている明日へと踏み出す勇気、それらと共通の感覚をこのカバーアルバムから受け取ることができる。その意味では、このアルバムはほかのアーティストによるカバーという体裁を採ってはいるものの、間違いなくドリカムが生み出したもう1つの作品と言えるだろう。

 8月からは全国13都市の32公演で30万人を動員するアニバーサリーツアーが待っている。その間ずっと続くドリカムの“誕生日”。そして、そこで繰り返し巻き起こる、ドリカムと客席の「AGAIN」に載せたエールの交歓は、最高の「おめでとう」へと変わっていくだろう。
(文:田井裕規)

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