倉木麻衣が語った20周年「デビュー当時はすごい鼻声、『名探偵コナン』と共に成長できた」
文/森朋之、撮影/草刈雅之
全国ツアーでは“音楽をやってきて良かった”と実感できた
8月から10月にかけて全国ツアー『20th Anniversary Mai Kuraki Live Project 2019 “Let’s GOAL!〜薔薇色の人生〜”』を開催。ファイナルの東京国際フォーラム ホールA(10月26日)では、往年のヒット曲から最新アルバム『Let’s GOAL!〜薔薇色の人生〜』収録曲まで、20年を網羅する楽曲を披露。サックス、ギター、ストリングスなどをフィーチャーした“楽器とのコラボコーナー”も実現し、幅広い表現を見せつけた。
「“夢を持ってがんばっているみなさんに元気をお届けしたい”という思いを持って全国を回らせていただきました。初挑戦の楽器とのセッションでは新しい世界観をお見せすることができたと思いますし、みなさんの笑顔を見て、“音楽をやってきて良かった”と実感できる瞬間がたくさんあって。まさに“薔薇色”の時間を過ごさせていただきました。オープニングの映像では、20年前、16歳のときに撮影した「Love, Day After Tomorrow」のMVを再現。20年の軌跡を感じていただきながら、いまの倉木麻衣をお届けできたんじゃないかなと思いますね」
「デビュー当時は“すごい鼻声。何とかして解消したい”と思っていた」
「4人のエンジニアの方にリマスタリングしていただくのは初めての挑戦だったんですが、それぞれに個性的な音になっているし、オリジナルとは違ったサウンドを楽しんでいただけると思います。デビュー当初の曲は、10代の頃の自分の声が鮮明に聴こえてくるんですよ。初めて自分の歌声を聴いたとき、“すごい鼻声。何とかして解消したい”と思ったことを思い出しました(笑)。幅広いジャンルの楽曲にトライすることで、少しずつボーカルの幅が広がってきたことも改めて感じましたね」
「『名探偵コナン』とのコラボだからこそ生まれた曲がたくさんある」
「『名探偵コナン』の曲を最初に歌わせてもらったのは、「Secret〜」。デビュー前からお小遣いをためて単行本を集めていたので、主題歌を歌えることがすごく嬉しかったし、“これで運を使い果たしたかも”と思いました(笑)。「Secret〜」は、コナン君と蘭ちゃんのことをイメージしながら、私なりに“こういうメッセージが合うんじゃないか”と思うことを歌詞に書かせてもらって。コナン君は(作品のなかで)どんどん成長しているし、私自身もそれを楽しみながら制作させてもらってます。『名探偵コナン』とのコラボだからこそ生まれた曲がたくさんあるし、この作品を通して、海外に向けて日本の文化の良さを発信できているのも嬉しいですね」