Wakana ソロデビューして芽生えた自我「もっと自分らしく」
文/森朋之、撮影/厚地健太郎、ヘアメイク/丹羽寛和(maroonbrand)
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以前は、要求に応えるだけで精一杯だった
「以前は、周囲から求められることに応えるだけで精一杯だったし、自分には一体何が出来るのか、あまり深く考えられていなかったんですね。ソロとして活動するようになってから、“自分はどうしていくべきなのか?”と考えはじめたんですよね。私のCDを手にしてくれて、ライブに来てくださる皆さんを目の前にしても、最初の頃はどうしても“私はこうしたい”と自信を持って示すことができなかったんです。でも、ソロでのCDデビューから9ヶ月くらい経って、気づいたこともたくさんあって。そのなかで、自分が好きなこと、やってみたいことに挑戦していきたいと思えるようになりました」(Wakana)
“自分がやりたいこと”を言葉で伝えられるよう「必死で勉強しています」
「(ソロになって)もっと自分らしい部分、人間味を出していこうと決めて、今回のEPでもそれを実行しました。そのためには自分がやりたいことを言葉にして伝える必要があるんですが、それがすごく難しい。たとえばアレンジについても、“ここから盛り上がって、最後は山の上に花が咲いている感じ”とか(笑)、イメージでしか伝えられないことが多くて。そのニュアンスを受け取ってくれる方もいらっしゃいますが、甘えてばかりもいられないので、明確な言葉で伝えられるように必死で勉強しています。制作のなかで“なるほど、こうすればいいのか”と気づくこともたくさんあるし、面白いですね」(Wakana)
「アキノサクラ」ミュージックビデオ
「この曲をどう歌おう?と考えるなかで、私のパーソナルな部分を歌に出したいと思ったんです。歌い方は1つではないし、曲によっていろんな声色があったんですが、原点は喋っているときの声だと思っていて。『アキノサクラ』では、そういう“地の声”を通して、パーソナルな部分を表現したかったんですよね。レコーディングはかなり苦労したし、悩みました。リラックスして素の自分で歌うことはあまりなかったし、どうしても声を作ってしまうというか…。それはたぶん、(自分自身を表現することの)恥ずかしさを隠そうとしているんじゃないかなって。ありのままの自分を歌の中で表現することは、この先も続けていきたいですね」(Wakana)