【upcoming】みやかわくん“実妹”デビュー作など 7/8付週間ランキング『コンフィデンス』編集部ピックアップ6作
HANDSIGN「声手」/シングル73位
歌とダンス、手話で楽曲を届ける男性2人組・HANDSIGNの新曲「声手」が、週間シングルランキング初TOP100入りを果たした。本作は実話を基にしたノンフィクション・プロジェクトの第3弾。“ボーカル=声”、“手話=手”という彼らのパフォーマンススタイルを曲名に、仕事のなかで直面する難題を、人とのつながりを通して「超えて」いこうとする主人公の挑戦を歌っている。一緒に口ずさみたくなるポップでキャッチーなメロディーは、誰かが誰かを支えつながっていく前向きな連鎖を表しているよう。早見あかりとアキラ100%出演のドラマ仕立てのMVとセットで楽しみたい。
松室政哉「僕は僕で僕じゃない」/シングル79位
シンガー・ソングライター・松室政哉の2ndシングル「僕は僕で僕じゃない」が、週間シングルランキング79位にランクイン。“ポップスに選ばれた男”のキャッチコピーのとおり、今作も彼の魅力が発揮された作品に。22歳で上京した自身の姿も重ね合わせながら制作したという表題曲の世界観は、もがき、悩む気持ちをストレートに表現している。苦しい心情を描いた楽曲ではあるが、聴いていると勇気が湧き、何度もリピートしたくなるところに彼のポップセンスが光る。実際、ライブでの観客の反応も上々とのこと。夏フェスなどを通じて評価を集めていきそうだ。
宮川愛李『スマホ映えの向こうの世界』/アルバム35位
シンガー・ソングライター、マルチクリエイターとして活躍中のみやかわくん。彼の実妹で、TwitterなどSNSで人気を博していた妹子が、本名の宮川愛李でアーティスト活動をスタート。デビューミニアルバム『スマホ映えの向こうの世界』が週間アルバムランキング35位にランクインした。2曲目に収録された『欠落カレンドラ』は、兄・みやかわくんが作詞作曲を手がけた1曲。疾走感あるメロディアスな旋律に切ない恋愛模様が描かれた詞をのせて、感情豊かに歌い上げている。YouTubeの公式チャンネルで公開されているMVも見応えあり。
ヨルシカ「心に穴が空いた」/デジタルシングル(単曲)30位
ヨルシカの「心に穴が空いた」が、週間デジタルシングル(単曲)ランキング30位にランクインした。本作は、1stフルアルバム『だから僕は音楽を辞めた』(19年4月10日発売)の続編として、前作同様の物語が書き下ろされたコンセプトアルバムとなる2nd『エルマ』(8月28日発売)からの先行配信曲。「なんとなく大人になるな」をテーマに女子高生の強い意志が表現される、アップテンポながらも哀愁を漂わせるナンバー。MVは、顔がなく胸に穴が空いた少女の操り人形が、街をさまよい、誰かの足跡を辿っていく。音楽と映像で幻想的な世界観を伝える1つの作品になっている。
キャロル&チューズデイ「The Loneliest Girl」/デジタルシングル(単曲)45位
音楽ファンも注目するアニメ『キャロル&チューズデイ』より先行配信された本作。ミュージシャンを目指す17歳の主人公2人が初めて一緒に作った楽曲だ。少女の衝動がしなやかなバラードで表現されており、作詞・作曲・編曲を手がけたベニー・シングスの職人技が光る。7月31日に発売される同アニメのアルバムには、コーネリアス作品で知られるアイリック・ボー、ビヨンセなどに楽曲を提供するエヴァン・“キッド”・ボガート、日本でもNulbarichらが参加しており、こちらのセールスも大いに期待できそうだ。
claquepot『DEMO』/デジタルアルバム41位
自身を一切作品に反映させず、公開はYouTubeのみというスタイルで作品を発表している男性ソロプロジェクト「claquepot」が、5曲を集めたEP『DEMO』をデジタルでリリース。週間デジタルアルバムランキング41位にランクインした。R&Bとジャズがミックスされた今風のサウンドでありながら、これ見よがしな尖った雰囲気を纏うことなく、自然に音楽に身をゆだねられるようにサウンドが設計されている。それが何とも心地よく、お陰で歌詞も自然に耳に届き、曲そのものを堪能することができた。そんなことが可能なのも正体を明かさないからなのかも。