業界初、ロングランで開催する音楽アイディアソン 「バーチャルアゲハスプリングス 19/20」レポート

 音楽プロデューサー・玉井健二氏が主宰するプロデューサー集団agehaspringsによる完全会員制の研究室(コミュニティ)agehasprings The Lab.が、初のロングラン音楽アイデアソンとなる「agehasprings The Lab. Special Program バーチャルアゲハスプリングス 19/20」を開催。6月1日、その第1回が開かれ、約60名が参加した。

第1回のテーマは発掘 あえてA&Rを体験を

 agehasprings The Lab.は、「agehaspringsのクリエーター、スタッフ、入会する人も研究員となって共に音楽を研究し、日本の音楽カルチャーを世界に届ける」というコンセプトのもと、2018年春にスタートしたプロジェクト。業界初の試みとして、ロングランで音楽アイデアソン(アイデアとマラソンを組み合わせた造語=新しいアイデアを生み出すためにクリエーターなどが集まって行うイベント)を開催し、プログラムの参加者の多くが、明らかに価値があると感じたアイデアは、現実にプロジェクト・事業化される可能性があるというもの。会期中、参加者はチームに分かれ、「【Zero Mission.】 発掘&アーティスト・ブランディング・プラン作成」、「【First Mission.】 楽曲単位のプランニング及びイメージ試作」、「【Second Mission.】 PRプラン作成&最適メディア案企画立案」という3つのミッションに取り組む。第1回となる今回は、【Zero Mission.】 発掘&アーティスト・ブランディング・プラン作成」が行われた。

新しいスター・ヒットを生む設定 価値あるアイデアには玉井氏が動く

 夕方に設定されたプレゼンに向け、チームごとに意見をまとめていくなか、1回目のトークセッションで、玉井氏が、「アーティストをどうやって見つけ、どうやって育てるのか、という具体的なことを知りたいだろうと思い、それをどうやって皆さんに理解し、吸収してもらうかが大事だと思い、考えた結果、最もシンプルな、『我々が普段やっていることを体験してもらおう』ということになりました。楽しむのもいいですが、設定はガチ。ここから新しいスター・ヒットを生むという設定の中で、妄想を構想に変えてもらえれば」(玉井氏)と話すと、参加者の目線はより真剣度を増し、チーム内の議論はより活発に。

 その後行われた各チームの発表では、それぞれが見つけてきたバンドやソロシンガーをはじめ、アーティスト・アイドル活動をしているチーム内のメンバーや、実在するゆるキャラなどをどういう方向性で売り出すか、真剣にプレゼン。各チームの熱のこもった発表に対し、玉井氏は、課題を挙げながらも、一定の評価を与え、「それぞれが今日話した課題に対し、チームで考えながら、次に進んでほしいと思っています。正直、チームによってもっと濃淡(レベルの差)があると思っていました。もうちょっとグズグズかななんて思いましたが、みんな、なかなかなところを突いてくる。やはり、こういうイベントに参加する人たちは違いますね。価値のあるものについては、本当に動きますし、だからこそ厳しく見させてもらいました。今日考えたことを無駄にしないで、これからもみんなでいろいろと考えてやっていきましょう」と総評をまとめた。

提供元: コンフィデンス

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