山内惠介、下積み時代の苦悩と35歳を迎えての決意

──かつて「歌う場所がなかった」のが不思議なくらい、現在は精力的にコンサートを展開されています。年間を通して全国を回っていて、プライベートはどのようにお過ごしなのでしょうか。
山内 大切な人たちとご飯を食べたり、お酒を飲んだり、そういう時間は大切ですね。1人で過ごす時といえば、耳鼻咽喉科で耳と喉のケアをしたり……。

──それはプライベートというよりも、歌手としてのメンテナンスじゃないですか(笑)
山内 あっ、そうか(笑)。でもこれが意外とリラックスにもなっていて。あとリラックスタイムと言えば、2週間に1回ネイルサロンで、爪の先を削って磨いていただくのがここ5、6年の習慣になっていますね。
──爪の先まで美しい! 貴公子と呼ばれる佇まいの秘密はそこにあったんですね。
山内 (笑)。いや、僕はたまにウクレレを弾くので、爪が短いほうが良い音が出るんですよ。あとコンサート後などにお客様と握手をする機会も多いので、お相手の手を傷つけないためにも整えておきたいんですよね。

──また旅行がお好きとのことですが、プライベートではなかなか実現できないのではないですか?
山内 その分、コンサートで全国いろいろな土地に行かせていただいていますからね。また歌い手にとって、“その町”に直接伺うのはとても大切なことなんです。だいたいコンサートの前日に訪れて、その土地でご飯を食べたりしますよね。そうするとその町で暮らす方たちの顔が見えてきて、「自分はこの人たちに歌を届けるんだ」という実感も湧いてくるんです。それこそ、(ロングヒット曲となった)9thシングル「風蓮湖」を歌う時に感じたように。東京で活動しているだけでは、わからないことってたくさんあるんです。

現在35歳、コンサートでは演歌・歌謡以外の楽曲にも挑戦

──近年はセルフプロデュースによる全国ツアー『熱唱ライブ』も恒例となりました。こちらのライブでは演歌・歌謡曲に限らず、意外なカバー曲も多数披露されていますが、どのような視点で選曲されているんでしょうか。
山内 自分の根底に流れているのは演歌・歌謡曲。それは間違いないのですが、演歌というのは大人の世界を歌った歌詞が多いんですね。なかには35歳の自分には、まだ背伸びしている感覚の歌詞もある。だけど演歌というのは、読んで字のごとく“演じる歌”。ですから歌い手の表現力次第で、年齢も性別も関係なく実感を持って歌える懐の深さがあると思うんです。ただ一方で、“歌手”という肩書きを取り払った35歳の自分が“等身大”で歌える歌にも挑戦したいと思ったんです。
  • コンサートでの山内惠介(撮影:田中聖太郎)

    コンサートでの山内惠介(撮影:田中聖太郎)

  • (撮影:田中聖太郎)

    (撮影:田中聖太郎)

──今年は西城秀樹さんの「傷だらけのローラ」などを披露されたそうですね。
山内 ええ、かつては尾崎豊さんの歌もカバーさせていただいていました。もちろんオリジナルの素晴らしい音源は残されていますが、生の歌唱で歌い継ぐのも現役の歌手としての役割だと思うんです。またそれは裏返せば、自分が亡くなった先に、誰かが歌い継いでくれる歌を1曲でもいいから残したいという思いの表れかもしれない。それが歌い手としての一番の幸せですからね。

──最新曲「さらせ冬の嵐」も好調で、ご自身最大のヒット曲となりそうです。このまま4年連続の紅白出場を果たしそうな勢いですが、意気込みを聞かせていただけますか?
山内 僕にとって小さい頃から紅白といえば雪の演出(紙吹雪)が印象的で、「今年は誰が降らせるのかな」と毎年ワクワクしていたんですよね。そんなジンクスもあって、今年の自分のコンサートでは、「さらせ冬の嵐」に合わせて“これでもか!”という量の雪を降らせているんです(笑)。またそれが自分に「頑張ったね」と言ってくれているみたいで嬉しいんですよ。今年もコンサートがまだまだたくさんありますし、年末に「今年も頑張ったね」と実感できるよう、最後までいいステージを作っていきたいです。

(文/児玉澄子)

提供元: コンフィデンス

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