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人気YouTuberエミリン語る芸人時代の“呪い”「“女を出したら終わり”に疑問も抱かなかった」

 元芸人で、現在はチャンネル登録者数150万を誇るYouTuber・エミリン。9月にはアパレルブランド立ち上げを発表し、今月発売される初のエッセイは予約が開始されるや、たちまち売れ筋ランキング1位に。芸人としては大成せず「半ば鬱で辞めた」と語る彼女が、人気YouTuberとして地位を確立できた背景には、テレビとYouTubeの“笑いの違い”があった。2つの世界で笑いを追求してきたエミリンに、その違いを聞いた。

テレビがシェフの料理ならYouTubeは家庭料理「抜けがあるからこそ面白い」

 YouTuberになる前は、吉高由里子や佐藤健らが所属する芸能事務所「アミューズ」初のお笑い芸人として活動していたエミリン。20歳で芸能活動を始め、芸人を3年、YouTuberとしては4年活動し、今年で27歳になる。チャンネル登録者数は150万人を越え、女性の単独YouTuberとしては異例の人気を誇っている。

「YouTubeを始めてからは、瞬く間に時間が過ぎていきました。努力が実らなかった芸人時代は、毎日が苦悩と葛藤の繰り返しで、同じ日々の繰り返しのように感じてましたけど、YouTuberとしての毎日は、とても変化が早かったです。
 実は、私のチャンネルを登録してくれているのは9割が女性なんです。私の容姿は他の女性YouTuberと比べれば、ずば抜けた可愛さなんてないんですが……そういうところに共感してくれている人がすごく多くて。”こんな女友達がほしい”と言ってもらえることも多くて、いい意味で親近感を持ってもらえているのが嬉しいですね」

 “笑いを呼ぶ”ということについて、ずっと探求してきたエミリン。テレビに出ることを目標に芸人として活動していた頃と、YouTuberとして活動する現在では、笑いの質や視聴者の姿勢も異なるのだろうか。
「実際にどちらもやってみると、YouTubeの笑いと、テレビの笑いは全然違うんですよ。テレビがシェフの料理ならYouTubeは家庭料理。テレビはやっぱりプロが作るものだから、誰が見ても満足できるものを作らなきゃいけない。でもYouTubeはそうじゃないんです。素人が作る手作りの面白さで、抜けがあるからこそ面白かったりするんです。

 だから今は、自分が楽しいと思えることをやるようにしています。私自身が楽しんでいないと、見ている人たちも楽しくないんですよ。今はすごく、自分らしく活動できています。やりたいことをやりたいようにやっていても、再生数もチャンネル登録者数も出せば出すほど伸びるから、やっていることにきちんと需要があるんだなと感じるし、それが自信にもなります」

「半ば鬱状態で辞めた」芸人時代の“呪い”を解いてくれたのはYouTubeの動画コメント

 そんなエミリンの笑いに対する姿勢は、芸人時代と今では大きく変わってきたという。

「私が芸人をしていた数年前は、現場の中に暗黙の了解で”女芸人が女を出したら終わり、全部面白くなくなる”という風潮があったんです。そこに疑問を持ったことがなかったし、それが苦痛だと感じることもありませんでした。芸人をやるなら、女を捨てないといけない。それがプロというもので、当たり前だと教えられていたし、私自身もそう思っていました。

売れるまで恋愛は禁止、女子っぽいことも禁止と、自分の中で勝手なルールを決めていました。自分で自分を洗脳していたから、メイクもおしゃれも苦手でした。でも結局最後は、半ば鬱のような状態になって芸人を辞めてしまいました」
 そう言われると、「女芸人」と呼ばれる人たちが女性らしさを出すことができるようになったのは、ここ数年のことのような気がする。

「あの頃、女らしさと面白さは共存できないと思っていました。面白い人間になりたいなら、女らしさは捨てないといけないと思っていた。でも、YouTuberとして活動し始めてからは、自分の女らしい部分を出しても、面白いと思ってくれる人たちがいることを知ったんです。

 YouTuberたちの中には、面白い系の動画を出していても、本人は可愛らしくしている人もたくさんいた。そういう場所で自己表現しようと思った時に、自分が今まで信じていた常識が、とても狭い世界のことだということを知りました。

 最初は動画の中でも、芸人としてのプライドが捨てられなくて、女らしさを出すことに抵抗がありました。でも、動画を続けていく中で”痩せたらきっと可愛い”、”可愛いのにもったいない”などというコメントが増えてきて、そういうリアルな声が自信になって、やっと自分を“呪い”から開放することができたんです」

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