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安室ちゃんにAYU…いま“再確認される”平成ガールズカルチャー「女子高生のエネルギーはカオスだった」
有名校のスクールバックから雑誌までコレクション「日に日に物が増えてく…」
【Tajimax】気がついたらフォロワーが増えていてびっくりしていますが、私が「平成ガールズカルチャー論。」のアカウントを始めたのが、ちょうど平成から令和に切り替わる時期だったんです。みんなが平成を振り返ったりしていて、非常にタイミングがよかったのだと思います。
――なぜ平成のガールズカルチャーに興味を持ったのですか?
【Tajimax】自分が過ごした青春時代で、自分を形成した時代でもあるので、もともと90年代〜00年代が大好きでした。あとは私自身が中高女子校育ちで、クラスにいるギャル系から裏原系まで様々な女の子の生態を見てきました。また不況と言われていた割には、女子高生ともども非常にパワフルな時代で、色んなカルチャーがストリートで生まれていました。そんなエネルギッシュなところにも魅力を感じていたんです。
――当時の文献やグッズを集めるようになったきっかけは?
【Tajimax】そもそも物持ちがいいので取って置いたものもあれば、ある日突然思い出して、オークションとかで探して買い直したものも多々ありますね。
――どのくらいの収集数があるものなのですか?
【Tajimax】細かい物を含めると、恐らく100以上はあると思います。雑誌に関しては昔から大好きでオタクだったので、特に多いです。私自身は自分のことを特にコレクターだとは思っていないのですが、なぜか日に日に物が増えていきます…。
“大人っぽさ”や“セクシーさ”を求め…安室奈美恵に憧れた90年代の女子高生たち
【Tajimax】私は学者ではないので、あくまで個人の意見ですが、93年頃からの「女子高生ブーム」からずっと注目され続けていたことが要因ではないかと思います。10代の女の子って勘がいいですし、“大人が注目する”ことの期待に応えていた部分も多少はあるのではないかと…。安室ちゃんをはじめ、アーティストの全盛期というのもあり、今の時代の“かわいい”よりも“かっこよさ”を追求した結果、“大人っぽさ”や“セクシーさ”にたどり着いたような気がします。
【Tajimax】ショップバッグも手鏡も、当時SNSがなかったからこそ、一過性のブームではなく一つの時代を築けたのだと思います。クチコミや雑誌など今の時代と比べるととても原始的な手段ですが、本当に広がりがすごかったので。そのブランドの洋服を買えなかったとしても、ショップバックや手鏡を持っているだけで、なんか“それっぽくなることができた”んですよね。『LOVE BOAT』のミラーなんてあのシンプルなロゴだけで90年代の代表アイテムに君臨したのも、改めて考えると面白いです。
――確かに、すごい時代ですよね。
【Tajimax】雑誌が元気で、ストリートも熱を帯びていた時代だったので、ギャルブランドのアイテムも、カリスマ店員が着れば飛ぶように売れて…。世の中は不況でしたが、アパレルブランドはキラキラしていたように思います。
――当時流行っていた安室奈美恵さんは、当時の女性たちにとってどんな存在で、どんな影響をもたらしていたのでしょうか?
【Tajimax】一言で言えば「90年代を代表するカリスマ歌姫」ですが、当時は安室ちゃんの外見だけではなく、内面的な“強さ”や“かっこよさ”に憧れたのだと思います。顔はあどけなくても雰囲気がとても大人っぽい。そして、当時はモデルブームでスタイル重視だったので、8頭身のスタイルの良さも憧れの一つでした。厚底ブーツやミニスカートといったファッションも、スタイルを良く見せるために辿り着いた結果です。あと、あまり着目されていませんが、R&BやB系ブームを先導したのも安室ちゃんです。