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KICK THE CAN CREW、“キャラ立ち3本マイク”で伝えるSDGsマインド「カメとピューマとフラミンゴ」インタビュー

KICK THE CAN CREW(左から)LITTLE、MCU、KREVA (C)ORICON NewS inc.

 NHK『みんなのうた〜ひろがれ!いろとりどり』で4〜5月に放送されて話題を呼んだ、KICK THE CAN CREWの「カメとピューマとフラミンゴ」が5月24日より各音楽ストリーミングサービスにて配信中だ。

 カメ、ピューマ、フラミンゴという、見た目も特性も違う三者三様の動物たちが、それぞれ自分にはない個性を持つ他の2匹の動物に憧れを抱くというユニークな楽曲。カメをLITTLEが、ピューマをKREVAが、フラミンゴをMCUがそれぞれ担当し、“キャラ立ち3本マイク”の強みを生かしたマイクリレーで、情景が目に浮かぶような、情緒たっぷりのラップを聴かせる。

 誰かに憧れる自分は、もしかしたら誰かの憧れかもしれない。みんな違う個性を持っているからこそ、そのかけがえのない個性を大切にし、好きになろうというメッセージが込められた楽曲は、「生き物の多様性」をテーマにしたSDGsソングとして、NHKのこども向けSDGs番組『あおきいろ』の6月のうたにもなっている。「カメとピューマとフラミンゴ」について3人に話を訊いた。

「生き物の多様性」をテーマにしたSDGsソング

『あおきいろ』番組HPはこちら⇒(外部サイト)

子どもにもわかりやすい言葉で ストレートなラップ

──カメ、ピューマ、フラミンゴの組み合わせはどこからですか?

KREVA『みんなのうた』の番組プロデューサーが僕たちのライブを見てくれて、LITTLEはカメ、雄志くん(MCU)はフラミンゴ、僕は同じ環境に生息している可能性のある動物の中では一番ピューマに近いということで、オファーをいただいた時点で動物は決まっていました。

LITTLEカメと聞いて、僕は合点がいったというか、受け入れました(笑)。

KREVAカメはいいよね、ある程度イメージあるから。最初、ピューマ!?ってなった。

MCU僕はライブの時、たいてい黒のスリムパンツをはいているんですよ。それを遠巻きに見たら、フラミンゴの足に見えたのかもしれない(笑)。

KREVA動物のほかにも、「生き物の多様性」や「SDGs」といったテーマ、世界観もカッチリ決まっていました。いろいろ集めてくださった各動物に関する資料を参考にしつつ、限られた分数の中で、ストーリー性のあるメッセージラップを各々書きつつ、最後にどう結論付けていくかというのを3人でまとめあげていった、という感じでした。

LITTLE

LITTLE (C)ORICON NewS inc.

――リリックを書いている時に意識したことは?

LITTLEカメの場合はどんな生きものか、だいたいみんな知ってる。でも、カメはカメでも陸に棲むリクガメと海に棲むウミガメには大きな違いがあって、ただそこを言い出ししちゃうと本当に伝えたいメッセージがわかりづらくなるから、みんなが共通して持っているカメをイメージして書きました。あとは、『みんなのうた』や『あおきいろ』で流れることを考えて、子どもにもわかりやすい言葉を選ぶようにしました。

MCU僕はいろいろ難しかったですね。自分にフラミンゴについての知識がほとんどなかったこともあって、用意してくださった資料を読んで、ネットでいろいろ調べて…。その中から使えそうな単語を抜き出して、それに対して韻を踏む言葉を考えていって…。それに「フラミンゴ」ってまあまあ長い。5文字で韻を踏むとなると、最初、「グラミー賞」しか出てこなかった(笑)。

KREVAピューマは日本ではあまり馴染みのない動物なので、逆にちゃんと説明しないといけないな、と思いました。カメやフラミンゴもそうだけど、ただピューマの特徴を歌えばいいわけではなくて、伝えなきゃいけないことを限られた分数の中でいかに詰め込んでいけるかを意識しました。

KREVA

KREVA (C)ORICON NewS inc.

――その結果、全編ラップの曲になったんですね。

KREVAマイクリレーをどうするかという試行錯誤はいっぱいあったんですが、「歌入れようか」みたいな話は1回も出てこなかったんじゃないかな。伝えたいことがたくさんあったし、ストレートなラップをやらせてもらえてすごくありがたかったです。

 普段あまりやらないような構成で、最後のパートでどう着地させるか、これまで自分たちがやってきた情景が浮かぶようなラップになるように3人で丁寧に作ることができてよかったです。

MCU (C)ORICON NewS inc.

MCU (C)ORICON NewS inc.

――タイトルからはどんな曲か想像つかなかったですし、『みんなのうた』でアニメーションと一緒に見るとまた違った印象になりました。3人でマイクをつないでKICK THE CAN CREWらしさもしっかり出ている。

MCUNHKで流れていそうなアニメーションだったよね。

LITTLENHKで流すために作った曲だからね(笑)。

KREVA僕らの歌詞がアニメ化されてさらにわかりやすく、子どもから大人まで年齢を問わず楽しめる作品に仕上げてくださって、うれしかったですね。アニメーションの動きとビートがぴったり合ってるところとか、本当に素晴らしいと思いました。小さい頃に聴いていた音楽ってすごく記憶に残るから、例えば10年後に「『みんなのうた』で全部ラップの曲あったよね」って話題にのぼってくれるといいなぁと思います。

LITTLE「北風小僧の寒太郎」みたいにね。

KREVAもちろん映像抜きで曲だけを聴いて、いろいろ情景を想像してもらえたらうれしいです。

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