『鬼滅の刃』OP歌うLiSA、柔軟性あわせ持つソロシンガーとしての魅力

 考えてみれば、水樹奈々やLiSAのように、パワフルな歌声の女性アニソンボーカリストがトップランナーとしてアニソン界をけん引しています。パワフルな歌声には当然パワフルなサウンドが必要不可欠。令和に入った今、昭和から平成にかけて人気を誇ったハードロックやヘビーメタルのメジャーシーンでの基盤は、確実にアニソンの分野に引き継がれています。

 そして、アニメのオープニングを飾るにふさわしい、派手さとスピード感を備えたこの“アニソンメタル”は今や、ギタリストやドラマーなどのハイパーテクニシャンの活躍の場になっており、ハイテク志向のバンドキッズたちの憧れの音楽ジャンルになっています。

 そんなLiSAは、ライブパフォーマンスにも定評があり、今やアリーナクラスの会場をすぐにソールドアウトさせるほどの人気です。彼女の多くの楽曲がアニメの主題歌として使われ、肩書きは“アニソンシンガー”になっていますが、もはや時代を代表する女性ロックボーカリストとも呼べる存在感です。しかも作詞も自分で手がけているところも特徴で、自分の世界観を自分の言葉で伝えているという点で、多くのファンからアーティストLiSAとして認知されているのだと思います。

「紅蓮華」は配信のロングヒットとして記録を更新中です。LiSAのようなアーティストの活躍が、フィジカル〜ダウンロード〜ストリーミングといった枠を超えて、多くの人に音楽の素晴らしさを伝え、令和の音楽の聴かれ方の新しい扉を開いてくれることを願っています。

亀田誠治プロフィール
1964年、アメリカ、ニューヨーク生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。これまでに椎名林檎、平井堅、スピッツ、GLAY、いきものがかり、東京スカパラダイスオーケストラ、JUJU、秦 基博、大原櫻子、アンジェラ・アキ、赤い公園、GLIM SPANKY、flumpool、山本彩などのプロデュース、アレンジを手がける。第49回(07年)、第57回(15年)日本レコード大賞、編曲賞を受賞。04年に椎名林檎らと東京事変を結成し、12年閏日に解散。09年、13年には自身の主催イベント「亀の恩返し」を武道館にて開催。近年は自身が校長となり、J-POPの魅力をその構造とともに解説する音楽教養番組『亀田音楽専門学校(NHK Eテレ)』シリーズも大きな反響を呼んだ。14年に、過去12年間分の連載から厳選した本コラムの書籍『カメダ式J-POP評論 ヒットの理由』を発売。19年6月1日、2日に開催した《日比谷音楽祭》では実行委員長として全体プロデュースを行った。

提供元: コンフィデンス

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