音源から著作権まで一括管理する放送局向けの新音楽利用支援システム登場 FM NACK5が採用決定

ML音源をダウンロードし放送利用する「サウンドボックス」導入イメージ

ML音源をダウンロードし放送利用する「サウンドボックス」導入イメージ

 放送局向け音楽利用支援システムの開発・提供などを手掛けている「デジタル・ラボラトリー」(以下、デジラボ)は10月3日、レコード会社から許諾を受けた新曲や旧譜などの音源を放送利用するためのダウンロード機能を追加した、放送局向け音源サーバシステム「ミュージック・ラテ サウンドボックス(以下、サウンドボックス)」を開発、提供を本格的に開始した。

エイベックス、ビクター、キングレコード、ポニーキャニオンが参加

 同新機能を含めた「サウンドボックス」は、デジラボと埼玉のFMラジオ局「FM NACK5」が共同で、17年秋から放送現場での利用方法に関する情報交換やユーザビリティ検証等を行い、実用化に向けて開発を進めてきた。こういったことから同局では、先月末から段階的に放送番組内でのテスト運用を開始しているが、今後、全番組で本格利用を開始予定だと言う。

「サウンドボックス」は、放送局の音楽利用を支援するシステム「ミュージック・ラテ」ブランドの製品のひとつで、これまでは、CD・レコード音源を局内のサーバに登録(一次固定)して放送に利用できる音源サーバシステムだったが、今回、新たに「ML音源ダウンロード」機能を追加した。

 ML音源とは「ミュージック・ラテ音源(以下、ML音源)」のことで、デジラボがレコード会社から許諾を受けマスターサーバで保管している新譜音源のこと。「サウンドボックス」の契約放送局は、新機能の“ML音源ダウンロード”機能を利用することで、自社保有の音源と同様に、ML音源の検索や試聴ができる上、ML音源をダウンロード取得(WAVファイル)し放送に利用することが可能となる。

 ML音源ダウンロードが可能なレコード会社は、18年9月末現在で、エイベックス・エンタテインメント、JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント、キングレコード、ポニーキャニオンの4社となっているが、今後順次拡大していく予定だという。

楽曲の検索から放送への利用、放送後の著作権報告までを一貫して管理

 ちなみに、「サウンドボックス」の導入費用は、サーバ費用、システム設定費用、月額使用料となる。ただし、放送局内のネットワークおよびシステム環境、データ保存量により変わってくるため「個別見積が必要になってくる」と担当者。

 デジラボでは「サウンドボックス」を、放送局の資産である「レコード室で保管したCD・レコード」と「今後増え続ける新しい音楽」の有効活用を支援する製品と位置づけ、また、自社製品の著作権報告システム「ミュージック・ラテ ライツレポート」と連携させ、楽曲の検索から放送への利用、そして放送後の著作権報告までを一貫して管理できるシステムとして展開していく考え。

 なお、デジラボの放送局の音楽利用支援システム「ミュージック・ラテ」ブランドは、音源サーバシステム「サウンドボックス」と、著作権報告システム「ライツレポート」、オプションのフィンガープリント解析「ソングメーター」で構成している。

 FM NACK5は、新機能搭載「サウンドボックス」を採用することにより、社内の音源管理や制作現場での音源の選択の簡略化、番組内容登録の省力化(電子キューシート機能を活用)、CD保管の省スペース化などを進める考えだ。

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提供元: コンフィデンス

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