甲子園で話題、応援歌の新定番「ダイナミック琉球」が各種チャート急上昇

 今夏、100回目の節目を迎えた『全国高校野球選手権大会』で球児たちの熱戦とともに注目を集めたのが、多くの高校が“応援歌”として採用し、アルプスに響きわたった楽曲「ダイナミック琉球」だ。同曲は、ファンクバンド・E-ZEE BANDの元ボーカル兼ギタリストで、現在はソロ活動やプロデュース等を手がけるイクマあきらが09年に発売した楽曲。リリースから約10年という年月を経て、大きなうねりを見せている。

高校バスケ大会を機に、SNSを通じて全国へ

  • 09年8月5日に発売された、イクマあきらのミニアルバム『ダイナミック琉球』ジャケット写真

    09年8月5日に発売された、イクマあきらのミニアルバム『ダイナミック琉球』ジャケット写真

 イクマは、E-ZEE BANDのメンバーとして1990年にメジャーデビュー。97年のバンド解散後、2002年に沖縄へ移住し、同時に音楽活動の拠点も移した。「ダイナミック琉球」は、08年に沖縄コンベンション劇場にて上演された舞台、現代版組踊絵巻『琉球ルネッサンス』のテーマソングとして制作された曲で、楽曲制作の“依頼者”である演出家/南島詩人の平田太一氏が作詞、作曲・編曲をイクマが手がけている。

 ファンクやポップス、民族音楽、エイサーなど、多様な音楽性を持ったイクマと、「古いものこそ今新しく」という哲学を持つ平田氏によって作られた同曲は、タイトルにもあるようにダイナミックな歌詞、あらゆる音楽が混在しながらも、日本らしい“こぶし”のあるメロディーが印象的だ。

 同曲が一躍全国に知れ渡るきっかけとなったのは17年、高校バスケ沖縄大会のエール交換で突如として響いた前原高校女性生徒の美声だった。その様子がYouTubeやTwitterにアップされると、たちまちSNS上で大きな話題に。パワフルで力強いエネルギーを秘めた同曲は、同年夏の『全国高校野球選手権大会』でも沖縄のみならず、県外の多くの高校で応援歌として起用され、その後も“高校スポーツ”の応援歌としてじわじわと浸透。

 そのムーブメントは途切れることなく、今夏の100回記念大会でも歌い継がれ、応援席から響き渡る高校球児の「ソロパートがうますぎる」「大合唱が熱い」などと、SNSやネットニュースを盛り上げ、お茶の間にまで話題が及んでいった。

MVの再生回数は、公開から2ヶ月足らずで約120万回

 この盛り上がりを受け制作、YouTubeに公開されたイクマによる「ダイナミック琉球」のMVは、7月9日の公開から8月29日現在までに約120万回再生を記録。音楽配信でも反応があり、09年8月配信の同曲が、8/27付、9/3付の週間デジタルシングル(単曲)ランキングでTOP100入り、定額制音楽配信サービス「Spotify」の「Spotify Weekly Viral Top20/Japan」(集計:8月17日〜8月23日)では、20位にランクインした。
 そんななかイクマは、8月25日、26日に開催された『第65回原宿表参道スーパーよさこい2018』に登場し、キレッキレの踊りとエネルギッシュな歌声を披露。観衆の熱気からも、今の彼への注目度の高さが窺えた。
  • 『第65回原宿表参道スーパーよさこい2018』に出演したイクマあきら

    『第65回原宿表参道スーパーよさこい2018』に出演したイクマあきら

  • 『第65回原宿表参道スーパーよさこい2018』に出演したイクマあきら

    『第65回原宿表参道スーパーよさこい2018』に出演したイクマあきら

 夏が終わった後も、高校スポーツ大会は目白押し。12月末〜翌1月上旬には、『全国高校サッカー選手権大会』、『全国高等学校ラグビーフットボール大会』といった大規模大会も控えている。高校スポーツ応援歌の新定番として、「ダイナミック琉球」は今後さらなる広がりを見せていくことになりそうだ。

提供元: コンフィデンス

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