【upcoming】6/4付週間ランキング、『コンフィデンス』編集部ピックアップ6作

 最新6/4付オリコン週間ランキングから、TOP20位圏内には入らなかったものの、CDセールスやデジタル配信で注目すべきチャートアクションを見せた作品を、週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』編集部のメンバー6名が各目線でピックアップ。これから注目すべきアーティスト、話題作の動向を紹介する。

Devil ANTHEM.「Like a 熱帯夜」/シングル44位

自己最高の初動&順位を記録
 平均年齢15.2歳の女性5人組アイドルグループ・Devil ANTHEM.(デビルアンセム)の最新シングル「Like a 熱帯夜」が44位に初登場。自己最高の初動売上(1603枚)と順位を記録した。14年12月結成、「沸ける正統派アイドル」をコンセプトに、特にライブパフォーマンスに磨きをかけており、今年4月にはグループ初となる単独での東名阪ツアーを成功させた。新曲はすでにライブでもお馴染みのナンバー。EDM 系のハイテンポなサウンド、一緒に口ずさみたくなるようなポップなメロディーラインが頭の中でループする。夏のフェスシーズンも会場を賑わせてくれそうだ。

Saucy Dog『サラダデイズ』/アルバム21位

良質な私小説のような楽曲群、Saucy Dogが最高売上・最高位更新
 Saucy Dogの2ndミニアルバム『サラダデイズ』が自己最高売上、最高位を更新する、初週0.4万枚を売り上げ、21位に初登場した。活きの良いバンドを次々送り出すMASH A&R所属の3 ピースバンドで、16年発表の1st EP『あしあと』収録曲「いつか」で示した、良質な私小説を読んでいるかのような世界観は、本作でさらに昇華。M4「コンタクトケース」で描かれた情景や心情は世代や性別を超えて深く心に刺さるだろう。本年10月より恵比寿LIQUIDROOM を含む、全国15ヶ所を廻るツアーも発表。ブレイクに向け、いよいよ機が熟してきたようだ。

村上佳佑『Upstairs』/アルバム27位

唯一無二のシルキーボイス、優しさに溢れた村上佳佑の歌声
 村上佳佑のアルバム『Upstairs』が、27位にランクインした。09年にフジテレビ系『ハモネプリーグ』で番組史上最高の高得点で優勝。デビュー前にもかかわらずクリス・ハートの東京・日本武道館公演でオープニングアクトを務め、「まもりたい〜この両手の中〜」が、NIVEA ブランドのCMソングに抜擢された。伸びの良さと繊細で透明度の高い唯一無二の歌声は、聴く人の心にすっと入り、優しく包み込んでくれる。クリス・ハートとコラボした「ファンファーレ」や「僕らの明日」など、本作では“ファルセットの魔術師”の異名を持つ彼の歌声が存分に楽しめる。

BUZZ THE BEARS『THE GREAT ORDINARY TIMES』/アルバム50位

エモーショナルパンクの雄が放つ、進化を予感させる5年ぶり新作
 エモーショナルなライブでパンク好き10代の熱狂的な支持を受ける3ピース・メロディックパンクバンドBUZZ THE BEARSのメジャー2ndフルアルバム『THE GREAT ORDINARY TIMES』が50位にランクイン。約5年ぶりのフルアルバムとなった今作は、ダンサブルなリズムが心地よい陽気なナンバーから、切ないラブソング、ライブの定番になりそうな疾走感あふれる王道メロディックパンクまで、圧倒的な骨太サウンドをうならせる渾身作。ベスト盤での31位に次ぐ高順位を獲得している。6月からの全国ツアーは、さらなる進化を予感させる。

LUCKY TAPES『22』/アルバム70位

日本のポップスの上品な魅力 今、表現するとこうなるのか
 LUCKY TAPESのメジャーデビュー作がアルバム70位、デジタルアルバム30位にランクイン。合計初週売上が、インディーズ時代の2 枚のアルバムのそれとほぼ同じ。ファンをしっかり獲得しているバンドだ。4曲+インストの5曲構成だが、この4曲がそれぞれニヤッとしてしまうセンスの良さ。70年代から今までの、日本のポップスのエッセンスを時代ごとに上手に掬い取り、そこに今の若者らしい歌詞を乗せたイメージ。例えば3曲目「EASY」は、一聴でティン・パン・アレーを思い出すが、それが懐かしくもあり気持ちよくもありで、愛おしさを感じる1枚だ。

CHVRCHES『Love Is Dead』/デジタルアルバム29位

新感覚エレクトロポップ・バンド、二面性がテーマの最新作
 英・グラスゴー出身のエレクトロポップ・バンド、CHVRCHES(チャーチズ)の2年半ぶりのアルバム『Love Is Dead』が、27位にランクイン。今作は『グラミー賞』で2年連続「最優秀プロデューサー賞」を受賞したグレッグ・カースティンが参加。今までの新感覚ポップに加え、楽曲から感じられる奥深さが特徴である。その奥深さの要因は、タイトルからも見られる二面性。「光と影の共存」が今までも彼らの楽曲のテーマであったが、製作期間中の葛藤や成長から、彼らの感じたリアルな「光と影」が楽曲に反映され今作の深みに繋がっている。
(『コンフィデンス』 18年6月4日号掲載)

提供元: コンフィデンス

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