【upcoming】10/30付週間CDランキング、『コンフィデンス』編集部ピックアップ6作

 最新10/30付オリコン週間ランキングから、TOP20位圏内には入らなかったものの、CDセールスやデジタル配信で注目すべきチャートアクションを見せた作品を、週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』編集部のメンバー6名が各目線でピックアップ。これから注目すべきアーティスト、話題作の動向を紹介する。

スカート『20/20』/アルバム23位

心地よいオーガニックなシティポップサウンド
 優れたポップセンスからインディーシーンではすでに多くの支持を集めているシンガー・ソングライターの澤部渡のソロプロジェクト・スカートがアルバム『20/20』でメジャーデビュー。初動0.3万枚を売り上げ、週間アルバムランキング23位にランクインした。多様なジャンルを内包しながらも、一聴して“スカートの音楽”とわかるのは、オーガニックなシティポップの香り。昨年4月『ミュージックステーション』に出演したスピッツのバックで口笛&タンバリンを担当し、その時の口笛の美しい響きから“あれは誰?”と話題に。ビジュアル×サウンドから滲む優しさ&爽やかさも魅力。

わーすた『パラドックス ワールド』/アルバム32位

世界に“KAWAII”アイドル文化を発信
 エイベックスのアイドル専門レーベル「iDOL Street」からデビューした第4弾グループ・わーすたの2ndアルバム『パラドックス ワールド』が、週間ランキング32位にランクインした。グループ名は、「The World Standard(世界標準)」の略称からきており、SNSとリアルな活動から世界に“KAWAII”アイドル文化を発信することを目指している。「最上級ぱらどっくす」など、中毒性のある楽曲が多く、ネコ耳がトレードマークとなっており、キャッチーな衣装やMVの世界観など、他のアイドルと一線を画す。今後の成長が楽しみなグループ。

Xmas Eileen『DIS IS LOVE』/アルバム48位


 白い仮面が特徴的なバンド、Xmas Eileenの2ndアルバム『DIS IS LOVE』が、週間アルバムランキング48位に初登場した。邦・洋楽ファンともに支持を集める実力派で、作詞作曲だけでなく、映像やアートワークといったクリエイティブ活動も自ら担う。本作は、今まで以上にメロディセンスがバツグンな楽曲が揃っており、高い演奏力で厚みのあるサウンドを聴かせてくれる。ロックやHIP HOP、レゲエやドラムンベースなどの要素が感じられ、聴けば聴くほど深みが増す1枚だ。今年の「サマーソニック」出演時の観客の反響からも、さらなる伸びが期待できる。

NOISEMAKER『RED APHELION』/アルバム65位

自由度の高いオルタナバンド
 4人組オルタナロックバンド・NOISEMAKERのニューアルバムが、週間ランキング65位にランクイン。パンク、ロックに留まらず、グランジ、オルタナのほかHIP HOPやR&Bまで、さまざまなジャンルをクロスオーバーした彼らのサウンドは、その自由度の高さ、ギターをメインにした圧倒的な音の厚さ、英語詞をベースにときおり日本語を突き刺すクールさなどが人気。今年敢行した初のワンマンツアーは大盛況。勢いにのってリリースした約1年半ぶりの新作で、さらに進化を遂げたネクストレベルのサウンドを披露している。

アカシック『エロティシズム』/アルバム74位

艶っぽい理姫の歌声がクセになる4人組バンド
 アカシックの2ndフルアルバムが、週間ランキング74位に初登場。昨年3月発売の1st『凛々フルーツ』(初動630枚、最高98位)を上回り、着実にステップアップしている様子を窺わせた。11年結成のアカシックは、ボーカル・理姫の独特の詞の世界観とメローな歌声、キャッチーなバンドサウンドが魅力的な4人組。本作には、放送中の『ラブホの上野さん season2』(フジテレビ系)の主題歌「マイラグジュアリーナイト」やイメージ曲「愛×Happy×クレイジー」といった話題曲も収録されており、今後、ファン以外へのさらなるアプローチが期待できそうだ。

ドミコ『hey hey,may may?』/アルバム100位

ハートに不純物は何もない、ロックの衝動が伝わる2ndアルバム
 『コンフィデンス』10/9号に掲載した「Spotify Weekly Viral Top25」で、本アルバムのリードシングル「こんなのおかしくない?」が3位入り。Spotifyも「注目している」とコメントしていた2ピースバンド・ドミコが、噂のアルバム『hey hey,may may?』をリリース。16年11月に発表した前作『soo coo?』の初週売上から2.3倍の成長を遂げ、週間アルバムランキング100位に到達した。ギターとドラムというシンプルな編成から生み出されるサウンドは、ガレージをベースにしたサイケデリックで、幻惑的ですらある。12曲で38分、1曲3分という疾走感もかなりクセになる。
(『コンフィデンス』 17年10月30日号掲載)

提供元: コンフィデンス

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