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SixTONES『THE VIBES』発売、”熱量”高いアグレッシブなナンバーが勢揃い【アルバムレビュー】

ニューアルバム「THE VIBES」を発売するSixTONES

ニューアルバム「THE VIBES」を発売するSixTONES

 SixTONESが2024年1月10日、4作目のフルアルバム『THE VIBES』をリリースする。きっと多くの人が一聴してすぐに感じるだろう。ニューアルバムのキーワードは“熱量”だ。熱いテンションと力強いエネルギーを詰め込んだナンバーが前面に押し出されている。

『THE VIBES』は”興奮を駆り立てるアグレッシブなナンバー”、はっきりと焦点を絞った方向性が示されている

 『1ST』『CITY』『声』というこれまで3枚のアルバムで、さまざまなジャンルやテイストの楽曲を届けてきた彼ら。既存のアイドルポップスの枠組みには縛られない音楽性を開拓し、巧みな歌唱力とラップのスキルを見せつけてきた。そうしたキャリアの先で、新作はこれまでのアルバムよりも、はっきりと焦点を絞った方向性が示されている。

 その背景には、おそらく2023年の充実した活動の中で示してきたものもあったはずだ。4月に『ABARERO』、6月に『こっから』、8月に『CREEK』と3枚のシングルをリリースしてきたSixTONES。アルバムの軸になっている表題曲3曲は、すべてバラードやミドル・チューンではなく興奮を駆り立てるアグレッシブなナンバーだ。
 特にドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)主題歌の「こっから」は、オードリーの若林正恭、南海キャンディーズの山里亮太の半生を描いたドラマのストーリーとも親和性ある楽曲の内容が話題を呼び、YouTubeに公開されたMVは9月にグループ史上初となる1億回再生を達成。ドラマが終わっても情熱的なラップの魅力が広まっていった。

 また、SixTONESは2023年4月に初の単独ドーム公演となる『慣声の法則 in DOME』を開催した。大きな会場でエネルギッシュなパフォーマンスを見せたことも、グループの進む道筋に大きな手掛かりになったはずだろう。

6人が速射砲のようにラップを重ねる「アンセム」、アルバムの核になる楽曲

 そして、アルバムの核になる楽曲がリード曲の「アンセム」だ。迫力たっぷりのバンドサウンドに乗せてメンバー6人が速射砲のようにラップを重ねるこの曲。《間違いでも 場違いでも 勘違いでも/止まる気ないんだって》と繰り返すサビのフレーズには、聴いていると自然に身体が熱くなるようなパワーが宿っている。曲構成も巧みで、冒頭のファンキーでノリのいいミクスチャー・ロックから始まり、1サビ後のグッとテンポを落とすブレイクダウンの箇所、2サビ後のスタジアムでのスポーツ応援のようなチャントから倍速で疾走する箇所と、緩急が効いたアレンジになっている。
 他にも、洒脱なベースラインが聴きどころの「Alright」や、壮大なヘヴィ・ロックの「Something from Nothing」など、アルバム前半はバンドサウンドを活かした力強いナンバーが並ぶ。ピアノの柔らかな響きと共に温かみのある歌声を聴かせる6曲目の「Only Holy」を挟んで、アルバム後半もハイテンションな楽曲が目立つ。フックの強いエレクトロな7曲目「DON-DON-DON」、ハイスピードな四つ打ちの8曲目「Bang Bang Bangin'」はEDMの要素を昇華したナンバーだ。
 アルバムは初回盤A、初回盤B、通常盤の3形態での発売で、それぞれのCDには共通する12曲に加えて、初回盤Aには「DRAMA」「House of Cards」の2曲、初回盤Bには「Blue Days」「希望の唄」「スーパーボーイ」というユニット曲、通常盤には「君がいない」「ONE SONG」「Drive -THE VIBES ver.-」が収録される。

 12曲目の「CREAK」までがアドレナリンを放出させるような興奮のナンバーが続くので、そこから3通りの“落ち着かせ方”になっている終盤の構成も興味深い。初回盤Aの「House of Cards」はドラマティックなバラード。通常盤の「ONE SONG」は包容力あるチアフルなポップソングだ。

ユニット曲ではリラックスしたそれぞれの表情も、自然体で多様な魅力が見逃せない

 また初回盤Bのユニット曲ではリラックスしたそれぞれの表情も見せてくれる。ジェシー×地優吾の「Blue Days」はチルなR&B、京本大我×森本慎太郎の「希望の唄」は疾走するギターロック、松村北斗×田中樹の「スーパーボーイ」は90年代テイストの脱力したヒップホップだ。アルバムの全体像がテンション高めにまとめられているだけに、こうした自然体で多様な魅力を見せてくれる楽曲も見逃せないものになっている。

 2024年2月からはSixTONES初の4大ドームツアー「VVS」(バイブス)もスタートする。『THE VIBES』は、聴いている人の“心のエンジン”に思いっきり着火してくれそうな楽曲が並ぶ一枚だ。そのステージパフォーマンスにも期待は高まる。

文/柴那典
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