アニメ&ゲーム カテゴリ
ORICON NEWS

“課金は悪”を払拭させた『パズドラ』の存在 時代の流れにくらいつき10周年も「常に危機感」

「油断するとすぐにおいていかれる」一瞬でも気を緩められないスマホゲーム業界の厳しさ

 そんなコラボ企画に代表されるように、10年もの長きにわたり続けられていることは、開発者にとってうれしさと楽しさがある反面、「しんどさも多い」そう。

「最新のゲームだと今の端末スペックに合わせてゲームを作ることができますが、『パズドラ』は元々10年前の端末に合わせて作ってますので、グラフィックやUIなど、最新のスマホゲームに少しでも追いつけるように努力をし続けています。ビジネスモデルにおいても、ガチャで被ったキャラを別のキャラクターと交換できる仕組みを入れたり、最近では広告モデルを取り入れたりと、時代に合わせて変化させ続けています。一瞬でも油断するとすぐにおいていかれると、常に危機感を持っています」

 さらに、ユーザーのスマホゲームの遊び方の変化への対応もある。

「今ではちょっとした暇つぶしではなく、ゲーム機としてスマホを捉える方も増えてきました。『パズドラ』でも協力プレイや対戦プレイ、ストーリーダンジョンなど、ゲームとして幅広く遊べる要素を5〜6年前から徐々に増やしています。リリース当初は3G回線で通信速度も遅いし、ハードの容量も小さくて難しいことができませんでしたが、今のスマホは性能が家庭のゲームとそれほど変わらなくなってきましたからね」
 一方で、リリース当初から変えないこだわりもある。

「開発当初から曲げずにこだわっているのが、ローディング時間を短くして、アプリ起動後にすぐゲームを始められることです。スマホゲームって、立ち上げてすぐに遊びたいし、10秒20秒待たされたら、もういいやって思っちゃうじゃないですか。毎日使うものであるからこそ、ちょっとしたフラストレーションをなくすよう、快適さを重視しています」

 一瞬たりとも立ち止まることなく、走り続けること10年。この記念すべき周年には、「昔『パズドラ』をプレイしてた方や、久しぶりに復帰された方々にも、『パズドラ』はやっぱりいいねって言ってもらえるようなコンテンツやイベントを準備していきたい」とのこと。さらに、山本氏に最終目標を聞いてみると、実に壮大な答えが返ってきた。

「20代の頃から、自分の作ったゲームがヒットして、ハリウッド映画化されて、最終的にテーマパークを作って死ぬというのが夢です。ディズニーもTVアニメだけでなく、老若男女楽しめる映画や、みんなが集まって楽しめるディズニーランドがあったからこそ、今の人気が続いていると思うんです。ああいう存在が最後は作れたらいいなと。ただ、ディズニーランドにはミッキーマウスだけでなく、ドナルドやプーさんがいるように、1本だけではダメなので、今後も『パズドラ』は必死で続けながら、新たなゲームを作って、テーマパークが作れるくらいのコンテンツを作れたらたらいいなと思います」

(取材・文/河上いつ子)

『パズル&ドラゴンズ』10周年

 『パズル&ドラゴンズ』は「モンスター」を育てて「パズル」でバトルするスマートフォン向けパズルRPG。2012年2月20日に「iOS」端末向けとして「App Store」にてサービスを開始し、2022年2月20日(日)に10周年を迎える。スマートフォン向けゲームにおいて、同一タイトルとして10周年を迎えるのは、2022年2月現在、国内唯一のタイトルとなる。2021年10月2日には、国内累計5800万(※)ダウンロードを突破した。

 リアルタイムでの対戦が楽しめるスマートフォン向けパズル対戦ゲーム『パズドラバトル』や10周年を記念して発売されたNintendo Switch?用ゲームソフト『PUZZLE & DRAGONS Nintendo Switch Edition』などの各種ゲーム、現在17名のプロゲーマーが活躍しているeスポーツ、また、アニメや玩具など、すべてのコンテンツを含め『パズドラ』として幅広く展開中。

(※)「App Store」「Google Play?」および「Amazonアプリストア」の同一端末による重複ダウンロードを含まない、国内累計ダウンロード数です。

(C) GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

■『パズル&ドラゴンズ』公式サイト
https://pad.gungho.jp/member/index.html

■『パズル&ドラゴンズ』10周年記念特設サイト
https://pad-10th.gungho.jp/

あなたにおすすめの記事

 を検索