(更新:)
ORICON NEWS
【マネージャーインタビュー】池田エライザが王道ヒロイン演じない理由とは 事務所社長語る「選ぶ基準が好感度や視聴率ではない」
第一印象はトラブルメーカー? 「芸能界は“良い子”が結果を出せる世界ではない」
中田しげる 2009年に雑誌『ニコラ』のモデルオーディションで彼女がグランプリに選ばれて、所属が決まって自宅兼事務所の寮で話したのが最初でした。大きな目が力強くて凄く印象的でしたが、話してみると見た目や名前のインパクトと違ってとても大人しい子だなと。ただ、そのときエライザは中1だったので、どういう風になっていくのか全く想像がつかなかったですね。
――事務所に入ってからのエライザさんはどのような感じでしたか?
中田しげる 正直な話、当初は力を入れて育成しようとしているタレントの中にエライザはいませんでした。というのも、良くも悪くも“トラブルメーカー”になるんじゃないかという匂いがあったからです(笑)。例えば、雑誌の撮影日に新型インフルエンザになってしまったり、寮の鍵をマンションのエレベーターの隙間に落としてしまったり。今思うと全部たまたまで、単純にエネルギーを持ち余していただけというか。ただ、俗にいう“良い子”だけが結果を出せる世界かというとそうではないんですよね。僕やスタッフのうるさいアドバイスにも反論することなく素直に聞くような子は伸びなかったけど、エライザは誰にも相談せず自分で考えて答えを導きだしていた。それが結果的に良かったかもしれないなと、いまは思います。
本人が勝手に始めたTwitterがブレイクのきっかけに「過去の成功例を当てはめてはいけないと学んだ」
中田しげる 2015年に園子温監督の映画『みんな!エスパーだよ!』に出演したことでエライザの認知度が高まって、そこから一気に仕事のオファーが増えましたね。そのあと、彼女が事務所に内緒でTwitterの個人アカウントを作って色々と発信をし始めて(笑)、“エライザポーズ”が話題になったのも小さなターニングポイントと言えると思います。
――当時はSNSで自己発信をするタレントがあまりいませんでしたが、積極的に発信をし続けるエライザさんのことをどのように受け止めてらっしゃったのでしょうか。
中田しげる SNSに関して当時はとても慎重になっていて、タレント達に「もう少し待ちなさい」と事務所側は伝えていたんです。そんななか、彼女が勝手に始めてしまったことに最初は驚きましたが(苦笑)、後から思えば、それだけの行動力やエネルギーも彼女らしさだと気付かされました。それまでは、良くも悪くもタレントが輝くための道筋を事務所側で作ってあげていましたが、エライザはそうじゃなかった。自分で道を切り開いていく彼女の姿を見て、僕ら大人はそれを無理に押さえつけてはいけないし、過去の成功例を当てはめてもいけないんだということを学んだんです。
――今年6月にはフォロワー100万を超えるTwitterを閉鎖されましたが、何故でしょうか。
中田しげる 彼女は“人を幸せにすること、豊かにすること”を目的としてSNSを活用してきましたが、去年の夏頃からTwitterがそのようなツールではなくなってきていると感じたみたいで「Twitterを辞めたい」と口にするようになったんです。ただ、やはり発信力や拡散力がありますから、クライアントとの調整などを経て、ようやく今年の6月に閉鎖に至りました。