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『愛の不時着』『梨泰院クラス』…若年層に裾野を広げた韓ドラ 『冬ソナ』以来の再ブームの必然性

 Netflix独占配信の韓国ドラマ『愛の不時着』や『梨泰院クラス』が、SNSやメディアで連日取り上げられるなど、かつての『冬のソナタ』以来の韓国ドラマブームとなっている。ファン層の裾野が若年層にも拡大しており、老若男女問わずその熱や規模もかつてのブームを超える勢いだ。動画配信サービス時代に生まれた新たな韓国ドラマブームの必然性について、その火付け役でもあるNetflixの広報担当者に聞いた。

“海外作品=ハリウッド”ばかりが日本で話題になる構図ではない配信時代

 日本における第1次韓流ブームとなった『冬のソナタ』(2003年から日本放送)以来のムーブメントを巻き起こしている『愛の不時着』(TvN/19年12月〜20年2月放送)と『梨泰院クラス』(JTBC/20年1月〜3月放送)。どちらも韓国での放送終了と同時にNetflixで全世界配信され、日本では4月頃からじわじわとSNSで話題が広がり、メディアで続々と取り上げられるとともに韓流ブーム再来と呼べるヒットへとつながった。その背景には、近年の映像メディアのパラダイムシフトのなかで、動画配信サービスが昨年からシェアを急拡大していたこと、そしてコロナ禍によってエンタテインメントのあり方が変わったことがある。

 まず、韓流ブーム再来となったこのムーブメントがかつてと大きく異なるのが、『冬ソナ』時代のファンは年配女性層が中心だったのに対して、若年層にまで広く拡大していること。Netflix広報担当者は「ユーザーがインターネットを積極的に利用している層であることや、SNSでの反響を見ていますと、若い層も含めて幅広い世代の方にご覧いただいているようです」と手応えを得ており、韓国ドラマが若い世代にも支持を受けるコンテンツになっていることがわかる。EXILE・岩田剛典やオリエンタルラジオ・藤森慎吾、桐谷美玲、河北麻友子、藤田ニコルなど、男女問わず多くの芸能人らも前述の2作について絶賛している。

 その背景には、動画配信サービスの普及拡大とともに、外国作品に触れる機会が増え、視聴ハードルが下がっていることがある。「多言語で作品を配信しているので、海外作品であっても手軽に観ることができます。必ずしもハリウッドの作品ばかりが日本で話題になるという構図ではなくなっています」(Netflix広報担当者)。若い世代にとっては、BTSやTWICEといったK-POPの世界的ヒットなどから韓国エンタテインメントが身近になっていることも追い風になったことが予想されるが、もはや「外国作品といえばハリウッド」という時代ではない。言語や制作国ではなく、その作品性で評価される、コンテンツ力の高い作品がヒットする、新たな時代を迎えていることが示されている。

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