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タレントにおける眉毛、キャラクター確立する最重要パーツとしての普遍性
景気も反映? オードリー・ヘップバーンからアムラーまで、時代を映す眉毛の役割
そもそも眉メイクの歴史は古く、時代とともに移り変わってきた。洋装が始まった1920年代は細く下がった眉、その後、銀幕女優を真似たアーチ眉や、オードリー・ヘップバーン風の太眉を経て、オイルショックがあった70年代は再び細眉に。そしてバブルの好景気が到来した80年代後半は、長め&太眉に変化する。そしてバブル崩壊後の90年代に入ると、安室奈美恵に憧れる“アムラー”が誕生し細眉がブームに。2000年代に入ると再び眉頭の太いアーチ眉からナチュラルな眉へと変わる。このように好景気は太眉、低迷すると細眉など、眉毛で景気が分かるとまで言われることも。
また、ドラマや映画などで時代を表現するときも、服装だけでなく眉メイクで強調することが多く、眉毛は常に歴史の流れに沿って変化している“時代の象徴”と言える。
太眉、困り眉、薄眉…タレントの印象を決定づける重要なパーツ
俳優・タレントとして活躍する加藤諒も立派な太眉がトレードマーク。眉毛同様、濃いキャラクターが人気で、ドラマ、映画、舞台、バラエティーと幅広く活躍している。また、ホリプロタレントスカウトキャラバン出身で、『おはスタ』の“おはガール”を務める井上咲楽も濃い眉毛が印象的。中学時代のあだ名は人気漫画『こち亀』の「両さん」だったというほど、いまにもつながりそうな眉毛はインパクト大。学生時代、眉毛のおかげで声をかけられて友だちができたり、スカウトキャラバンでもMr.ビーンのモノマネを特技として披露できたことから、現在もほぼ自前の太眉のままだそうだ。
また、志村けんの“変なおじさん”や、イモトアヤコの太眉、ブルゾンちえみの困り眉、平野ノラのバブル眉、マンボウやしろの薄眉など、作り込んだ眉毛を芸風に取り入れる芸人も多い。眉毛をトレードマークにキャラクターを確立したり、たとえ名前は知らなくても「あぁ、あの眉毛が特徴的なタレントね」と話が通じることがあるように、ひとつの個性となっているのだ。
イメチェンは眉毛から? 印象を変えて成功したタレントたち
他にも、雑誌の人気モデルとして活躍していた10代のころは細眉だった北川景子や佐々木希も、年齢を重ねるごとにナチュラルな眉に。幅広い層の女性から「なりたい顔」として憧れられるとともに、女優としての幅が広がったとも言えるだろう。
また、変身メイクを得意とするタレントは眉毛で大きく印象を変えている場合も多い。例えば、ざわちんは「眉毛がその日のメイクの決め手ってぐらい大事」と語っており、タレントのマネをする際も重要なポイントであることが伺える。このように、眉毛は顔の印象を左右する重要なパーツ。よくタレントのイメージが一瞬で変わることがあるが、実際は眉毛の変化が印象の大部分を占める場合も多いはずだ。
90年代に話題になった「芸能人は歯が命」の言葉に象徴される“歯”とともに、“眉毛”もタレントのイメージを左右する重要なパーツと言える。今後もトレードマークとなりうる眉毛で親しまれたり、眉毛のイメチェンで人気の出るタレントが多く出てくるに違いない。
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美眉総研『平成眉ヒストリー』特設サイト(外部サイト)