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新春特別対談 NHK&フジの名物テレビマンが語る“ネタ番組”の現在と未来

レギュラーのコント番組を…NHKがフジに異例のお願い

 ネタ番組同様に、厳しい状況にあるのがコント番組。大がかりなセットを作るコスト、ひとつのコントにかかる時間などの理由から、民放では二の足を踏んでしまい、レギュラーで放送されているものはめっきり減った。この流れは『オレたちひょうきん族』や『夢で逢えたら』といったコント番組で一時代を築いてきたフジテレビにも止められないようだ。

藪木「コントは、お金と時間がかかる。4〜5分のコントを作るのに、2〜3時間くらいかかるんです。それを60分(番組で)正味48分作ろうとすると、最低でも週2回はコントを撮って、セットを何個も用意しないといけない。だから、今のソフトとしては作りづらくなっていますね。実はコントの編集が一番簡単なんです。コントは台本でほぼ完成しているので、撮影した後ちょっと間を詰めるだけで、完成するものなんですけど、若手ディレクターの中には編集でどうにかしようとするスタッフが増えている気がします。それは僕らにはない文化でした。その辺りを伝えていかなければと思っているんですけど、伝える場所がない。正直、悔しいです」

 一方で『サラリーマンNEO』(2006〜11年)のヒット以降、途切れることなくコント番組を打ち出しているNHK。『松本人志のコントMHK』のダウンタウン・松本人志、『LIFE!』のウッチャンナンチャン・内村光良、そして『となりのシムラ』の志村けんといったようにラインナップも豪華だ。隣のスタジオで連続テレビ小説や大河ドラマを撮影しており、セットを使い回すことができる点やじっくりと時間をかけて作ることができる環境などが後押しする。『MHK』などでコント番組に関わってきた松井氏だが、自身の歩みに「フジテレビのコント番組」が影響を与えていたと振り返る。

松井「ドリフ、ひょうきん族、そして『夢で逢えたら』ではダウンタウン、ウッチャンナンチャン、清水ミチコさん、野沢直子さんを観て育ってきました。当時、フジテレビさんが作っていたコントは面白くて斬新で、実験的でした。これまで純然たるコント番組をレギュラーでやってこられてきたのに、それが今は途絶えちゃっている。僕はコントをやり続けるフジテレビさんであってほしい。しかも、若い人が出る番組を深夜でもいいので、ずっとやり続けてほしい。きょうは『コント番組は、フジテレビさんが頑張らないといけないんですよ』ということだけは言いたかったんです(笑)」

藪木「うん、本当に頑張らないといけない(苦笑)。コントは、美術や技術のスタッフに転換の早さ、対応の早さが求められる。それは継承されるものだと思うので、定期的にやっているのとしばらくやっていないのとではずいぶん変わってくる。頑張らないといけないんですよね…」

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