ディズニーの音楽作品を取り扱うオンラインストア『ディズニー・ミュージック・エンポーリアム』が、アメリカ、イギリスに続きこの９月、遂に日本に上陸した。ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズなどのサウンドトラックやパーク＆リゾートの音楽を収めたレコードやCD、コレクターズアイテムなど、ここでしか手に入らない限定商品を扱うスペシャル感満載のストアだ。

音楽を聴いた瞬間に拍手したくなるディズニー・ミュージック

　レコードを回転させると絵柄がアニメーションのように動いて見えるゾートロープ仕様の盤面やジャケット周りの豪華なアートワークなど、耳だけでなく目でも楽しめるディズニー・アニメーション作品のレコード、映画やパーク＆リゾートなどの名曲を詰め込んだ『ディズニーファン読者が選んだ ディズニー ベスト・オブ・ベスト〜創刊35周年記念盤』『スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン2025：オリジナル・サウンドトラック・ボックスセット』などなど、サイトを開くとファン垂涎のアイテムがズラリ！

　今回、ストアのオープンを記念して、芸能界きってのディズニーマニアで知られる宮島咲良さんに、ディズニーやピクサー、パーク＆リゾートのお気に入りの音楽や、ディズニーの楽曲が持つ魔法の力について語ってもらった。

――まずはお気に入りのディズニー映画の音楽から、教えてください。

【宮島】小さい頃からずっと好きなのは、『ふしぎの国のアリス』です。特にメイン・タイトルの「Alice in Wonderland」は、聴くだけでアリスの世界にスッと入っていける名曲ですよね。街を歩きながら口ずさむと、普段なら見過ごしてしまう小さな花がフッと私に話しかけてくるような…、そんな小さな幸せにも気付かせてくれる。自分がアリスの世界に入り込んだような気持ちになる、不思議な楽曲だなと思います。

　日常の中で口ずさんでしまうという点では、『ピーター・パン』の「きみもとべるよ！」もお気に入りです。この楽曲は、勇気を出して頑張らなくてはいけないときに、「You can fly！」と背中を押してくれる楽曲。この2曲は、幼い頃からずっと私とともに歩んできた楽曲です。

　ほかにも「音楽」というテーマでは『ファンタジア』は外せない作品だと思いますし、『モアナと伝説の海』はどの楽曲も前に進む力をくれますし…。私が“一言声優”として出演させていただいた『ウィッシュ』の「ウィッシュ〜この願い〜」は、カラオケで「（あきらめることは〜）♪ないっ！」って振り付きで歌ってストレス発散しています。

　あとはやっぱり、『塔の上のラプンツェル』。作品の色彩がとっても豊かで可愛らしい作品なのですが、ゾートロープ仕様になっているアナログ盤のデザインもまさにラプンツェルの世界！ という感じでワクワクしますよね。ランタンが飛ぶシーンで流れる「I see the Light／輝く未来」もメルヘンチックでステキですが、私は「誰にでも夢はある」をよく口ずさんでいます。

――ディズニー・アニメーションは、それぞれの作品の音楽にものすごい力がありますよね。

【宮島】音楽の持つ生命力というか、パワーがすごいんですよね。そういう意味で驚いたのは、『アナと雪の女王』です。本編を観る前は、「レット・イット・ゴー」を１曲まるまる使った予告編からクールな印象の作品なのかなと予想していたんです。今回のアナログ盤もちょっとクールなデザインになっていますが、まさにこのイメージですよね。でも劇場で最初の音楽を聴いた瞬間に、心の扉がスッと開いて、私もアレンデール王国の国民になった気がしました。

　作品に対する期待のハードルがものすごく上がっている中で、民族音楽っぽい雰囲気を加味した方向性の音楽で入るってものすごくチャレンジングだと思うのですが、観客の心に寄り添う音作りがすばらしくて。音楽を聴いた瞬間に拍手したくなったのを覚えています。

――ピクサー作品の音楽は、また違った面白さがありますよね。

【宮島】ディズニーの音楽が物語の世界に連れて行ってくれるパワーを持っているとしたら、ピクサー作品の音楽は『トイ・ストーリー』の「君はともだち」のように、いつもそばにいて寄り添ってくれるイメージの楽曲が多いですよね。

　私が特にお気に入りなのは、『カールじいさんの空飛ぶ家』の「Married Life」。風船をつけた家が空を飛ぶファンタジーだと思って観に行ったら、物語の冒頭でカールと最愛の奥さんとの出会いから死別までが音楽と映像だけで綴られるんです。知らない頑固おじさんのカールの人生が一気に自分の中に入ってきて、滝みたいに涙が流れ出して、「ちょっと待って！ 一回止めて！」って言いたくなったくらいでした。そんな体験は生まれて初めてでしたし、ご覧になったことがない方は絶対に観ていただきたいです。

ディズニーの音楽があり続ける限り、生き続けていたい（笑）

――テーマパークでお気に入りの音楽はありますか？

【宮島】私は１人でパークに行くことも多いのですが、東京ディズニーランド（R）では「ワンマンズ・ドリーム」、東京ディズニーシー（R）では「ビッグバンドビート」に必ず行っていました。「ワンマンズ・ドリームII-ザ・マジック・リブズ・オン-」は2019年に終わってしまったのですが、ウォルト・ディズニーの夢や思いがたっぷり伝わってくるショーで、ディズニーを生み出してくれたウォルトへの感謝や、ディズニーがある世界に生まれてこられたことへの感謝で胸がいっぱいになります。

　「ビッグバンドビート」は今年の９月末でクローズになり本当に寂しいのですが、ミッキーマウスのカッコよさを「これでもか！」と見せつけてくれるショーですよね。音楽もクールですし、スーパースターというのはこういうことだ！ とミッキーが体現してくれて、心を持っていかれます。

――映画音楽を日常的に歌ってしまうというお話がありましたが、パーク＆リゾートの楽曲を口ずさんでしまったりすることもあるんですか？

【宮島】「ホーンテッドマンション」の「グリム・グリニング・ゴースト」は、リズムが独特で面白いので、楽しい気持ちの時に口ずさんでしまっていたりします。あとは、「シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」の「コンパス・オブ・ユア・ハート」が一番のお気に入りで。人生という冒険の途中で出会った仲間が宝物というメッセージを聴くと、こうやってお仕事をさせていただけるのも周りのみなさんがいてくださるおかげだなと改めて感じることができますし、こんな大切な曲に出会うことができたことの幸せを、聴くたびに噛みしめています。

――「コンパス・オブ・ユア・ハート」は、『美女と野獣』や『塔の上のラプンツェル』などを手がけた名匠、アラン・メンケンがアトラクションのために書き下ろした楽曲ですね。

【宮島】アラン・メンケンさんのコンサートでは、最後に「みんな聴きたいよね？」という感じで披露してくださる特別な楽曲なのですが、聴いただけで本当に幸せな気分になるんです。ものすごいパワーと輝きを持っている楽曲をどうやったらこんなにもたくさん生み出せるのか、一度アラン・メンケンさんの頭の中に入ってみたい（笑）。彼は人類の神秘だと思います。

――アラン・メンケンの楽曲に限らず、ディズニーの音楽は映画やパークにあまり縁がない人でも必ず耳にしたことがあるのがすごいところですよね。

【宮島】過去の楽曲も絶対に色あせませんし、どの世代の方も人生のどこかでディズニーの楽曲に助けられたことがあると思うんです。世界中で愛される楽曲を生み出すことができる“秘密”のようなものがあるなら、生きているうちにその欠片だけでも掴みたいと思っていたのですが…。MCを担当しているラジオ番組（bayfm『D’s Cafe』）で浅倉大介さんをはじめとするさまざまな方にお話をうかがう中で、どんな形でその“秘密”を捉えたとしても楽曲の美しさが伝わることこそ、ディズニー音楽の魔法なのかもしれないと思うようになったんです。いろんな立場の人にいろんな形で響くからこそ、時代を超えて全世界の人の心を震わせる音楽になるのだろうと。

　でもやっぱり、自分なりの“秘密”をつかみたいという気持ちもあるので、私は命が燃え尽きるその日まで、新しいディズニー作品に出会って、その物語と音楽の魅力について考え続けていかなければいけないと思っています。自分が触れることのできない新たなディズニー音楽のことを想像するだけで悔しいですし、ディズニーの音楽があり続ける限り、生き続けていたい（笑）。一生聴き続けたい楽曲に出会い続ける機会を与えてくれるディズニーには、感謝してもしきれません！

取材・文：須藤美紀

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  撮影：田中達晃（パッシュ）

【宮島咲良プロフィール】
2007年4月〜2010年、KBC九州朝日放送アナウンーとして在籍後、フリーへ。現在はフリーアナウンサー、MC、ラジオパーソナリティとして幅広く活動している。生粋の“ディズニー好き”として知られ、2023年にはディズニー100周年映画『ウィッシュ』で声優デビューを果たした。

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ディズニーの音楽作品だけを取り扱うオンラインストア
『ディズニー・ミュージック・エンポーリアム』（外部サイト）

■アナと雪の女王　オリジナル・サウンドトラック（輸入盤／アナログ／ゾートロープ仕様）
アーティスト：ヴァリアス・アーティスト
品番：875-4138
価格：￥5,706（税込）
仕様：輸入盤／アナログ1枚組／ゾートロープ仕様
『アナと雪の女王』公開10周年を記念して制作されたゾートロープ・ヴァイナル。「Let It Go」「Do You Want to Build a Snowman?」など、心に残るメガヒット曲の数々を収録

■スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025：オリジナル・サウンドトラック・ボックスセット
アーティスト：ヴァリアス・アーティスト
品番：UWCD-9030/52
価格：￥57,500（税込）
仕様：特別デザイン豪華仕様BOX、CD23枚組、7インチ紙ジャケ仕様
2025年4月18日〜20日に開催された『スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025』の会場で販売された『スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025：オリジナル・サウンドトラック・ボックスセット』を数量限定で発売。これまでに劇場公開された実写全11作品のサウンドトラックに加え、初CD化となるディズニープラス配信を含む12作品から選曲されたサウンドトラックをCD23枚組7インチ紙ジャケ仕様で限定生産。『スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025』特別デザインの豪華仕様のBOX入り

■ディズニーファン読者が選んだ ディズニー ベスト・オブ・ベスト〜創刊35周年記念盤［ディズニー・ミュージック・エンポーリアム限定盤］
アーティスト：ヴァリアス・アーティスト
発売日：2025年9月25日(木)
品番：PROW-1018
価格：￥6,200（税込）
仕様：1CD、スリーブケース付き、特殊パッケージ仕様、歌詞掲載、
特典：小冊子「ミニ・ディズニーファン」、ジャケット・デザイン・レジャーシート
創刊35周年を迎える月刊『ディズニーファン』読者による投票結果をもとに収録楽曲を決定した、まさに究極のディズニーファンが選ぶ、究極のベストアルバム。『ディズニー・ミュージック・エンポーリアム』のオープンを記念して、ここでしか買えないディズニー・ミュージック・エンポーリアム限定盤も9月25日にリリース。飾ってかわいい額縁のようなデザインのスリーブと、限定特典のジャケット・デザイン・レジャーシートが付いたプレミアムな一作

■ソングス・フロム・塔の上のラプンツェル（15周年記念帯付き数量生産限定盤／直輸入盤仕様）
アーティスト：ヴァリアス・アーティスト
品番：PROW-7003
価格：￥6,980（税込）
仕様：帯付き数量生産限定盤、直輸入盤仕様、1LP、ゾートロープ仕様
キャラクターなどが印刷されたゾートロープ仕様のレーベル（1LP）、ディズニー音楽の巨匠アラン・メンケンらによって制作された「自由への扉」「輝く未来」など劇中を彩る名曲の数々を英語歌で収録。ジャケットの中面にはラプンツェルやフリン・ライダー、マキシマスなどキャラクターなどのコンセプト・アートが描かれた15周年記念にふさわしい貴重なデザインとなっている。美しい映画の世界観に包まれる音楽を、飾っても美しいジャケットデザインとレーベル盤とともに楽しみたい

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