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SAD originals.シングル・アルバム同時発売にかける想い「僕たちを応援することに誇りを持てるようなグループになりたい」
「恋をして夢を捨ててしまった人にもっと寄り添えたら」、愛憎がうずめく東京を表現した「TOKYO EMPIRE」
ゆうが:率直に大変うれしい気持ちでいっぱいです。僕たちSAD originals.は、9人9様の個性豊かなメンバーが揃っているだけでなく、かっこいい曲からかわいい曲までさまざまな楽曲をやる、ダンスと表現力のある楽曲が魅力の9人組メンズグループなのですが、今作にも僕たちを象徴する多彩な楽曲が収録されているので、その中でみなさまに自分だけの曲を見つけてほしいと思いますし、必ずお気に入りの1曲と出会うことができる作品になったと思います。
―― SAD originals.さんは「帝国×悲しみ」というコンセプトをもとに活動されていますが、シングル「TOKYO EMPiRE」はまさにそのコンセプトを体現したような楽曲。どのようなこだわりを持って制作していったのでしょうか? また注目してほしいポイントはどこですか?
きゆう:プロデューサー曰く、東京という街で、恋愛においての教科書を作りたいと思って歌詞を書いたそうです。僕が個人的に注目してほしいポイントは、カップリング曲の「abjectokyo(SAD ver.)」とリンクしている部分で。「abjectokyo(SAD ver.)」は東京に夢を追い掛けてきたけど、恋をしてその夢を捨ててしまった人の話になっているのですが、「TOKYO EMPIRE」では、その人にもっと寄り添えたらいいなと思って書いた歌詞になっているので、コンセプトをたどれば、そんな愛憎がうごめく東京になるのかなと思います。
狼我:僕がこの曲の振り付けをさせていただいたのですが、初めて見た人でも心を掴まれるような振り付けを意識して作りました。また「帝国×悲しみ」というコンセプトや歌詞に沿ったちょっと儚げな振り付けであったり、何より9人で踊っているのが映えるような振り付けであったり、ダンスの面でも魅力的な楽曲だと思います。
狼我:(合わせるのは)本当に大変です。じつは僕自身、9人グループの振り付けを作るのは今回が初めてで、かなり試行錯誤した部分があったんです。しかも、すぐに振り付けを作れるタイプじゃないので、練って練って1週間ぐらいかけて作りました。とくに間奏部分は、EDMの音がバーッと入り乱れているなかで、ダンスもめちゃくちゃ激しいんですよ。なのに、9人がちゃんと揃っているのがポイントですね。
――「愛のせいにして」は、退廃的なメッセージから一転して、かわいさが全面に押し出されたMVが特徴的。「こんなに顔がちゃんと見えるMVはじめて」「可愛すぎる」といったコメントが溢れていましたが。
巧海:(唐突に)僕がこのグループの中で一番可愛いんですけど。
一同:(笑)
巧海:その反響をもらった時にやっぱそうだよね、と。普段はどちらかというとかっこいい売りのグループなので、僕らも可愛いもできるんだぞ! っていうのを見せたかったですし、あくまで自分が一番可愛いんですけど(笑)、メンバーもみんな可愛いので、気づいてもらえて、素直に嬉しかったです。
巧海:ダンスショットですね。何回もやり直しをして、結構大変だったんです。実は熱い気持ちもかなりこもってるMVなので、ぜひかわいい僕らがするダンスにも注目して見ていただきたいなと思います。キャッチーな振りコピができやすいので、ぜひ真似してSNSにアップしてくれたらうれしいです。
「SADs.」は「SAD originals.のコンセプトを表現する音楽としてピッタリ」
きゆう:弦楽器とロックがSAD originals.というコンセプトを表現する音楽としてピッタリだなと思いました。それにプラスして歌詞は日本語で表記されているんですけど、英語で歌っているところが多くて。日本語詞にも英語詞にもそれぞれ意味があるので、どちらも楽しんでほしいです。また歌唱歌詞は、みんなで話し合って公開しない方がいろんな解釈ができていいんじゃないかなと思って、あえて公開していないので、いろんな解釈を共有していただけると僕たちもうれしいです。
狼我:プロデューサーのかたが退廃的なものをイメージして作品を作っている部分もあるので、「SADs.」のMVでも、あえて現存している教会ではなく、廃墟の教会にこだわったんです。
りょへ:もともとそこは結婚式場だったらしくて。しかも、その中にそのオーケストラの方たちもいらっしゃったので、その雰囲気に圧倒されないように、何より睡魔と戦いながら頑張りました。
巧海:朝から夜まで撮影が続いて。しかも、夜になったら廃墟なので電気がなくて、真っ暗になってしまって。しかも、雨が降っていたのもあって、めちゃくちゃ怖かったですね。裏話なんですけど、りょへと僕とプロデューサーの3人で、待ち時間のときに、撮影で使っていない場所で肝試しをしたんですよ。最初は遊び半分だったのですが、怖すぎて、プロデューサーを置いて、2人でめちゃくちゃ走って逃げました(笑)。
りょへ:もともと肝試しは苦手なのですが、リアルに怖かったです。
狼我:全部注目していただきたいんですけど、しいてあげるとすれば「ステージ4」。個人的な話をすると、僕がセンターを務めさせていただいている、僕の低音のパートが活きる楽曲になっていて。最初は静かな感じで僕が歌ってるんですけど、だんだん一緒に歌うパートのメンバーが増えていって、後半になるほど勢いが増していくんです。ダンスも他のメンズアイドルにはないぐらいのクオリティの高さで、曲の尺が短い分、ぎゅっと詰まってる感じがあって、この楽曲も見たら心掴まれるんじゃないかなと思います。
陸:僕は「シュガ―レスとミント」。まずリリースが夏ということで、夏に聞くと爽やかな気持ちになるような楽曲で、王道ラブソング的なかっこよさも可愛さもダンスで見せれるし、曲も口ずさみたくなるような、リピートしたくなるような曲になっているんです。
巧海:楽曲がどうとか時期がどうとか言ってますけど、「シュガ―レスとミント」は陸のセンター曲なんです。
一同:(笑)
陸:でも、本当に好きなんですよ。毎日ミントアイスを食べちゃうぐらい。
きら:この曲のときの陸は本当にすごいんですよ。
巧海:陸のキャッチコピーが色気王子なのですが、この曲では全面に出ちゃってますね。
陸:はい、ダダ漏れてます(笑)。
ゆじめろ:僕は「愛と花束」。この曲のイントロがすごい好きで、そこから物語が始まっていきそうな、男の子の愛に対する思いを表現したエモさや爽やかさのある楽曲なんです。あっちなみに、僕がセンターです。
一同:(笑)
きゆう:すべて前ふりという。
巧海:すごい、倒置法。さすが長年生きてるだけありますね(笑)。
「全員がいい意味で負けず嫌い」SAD originals.メンバーの関係性
一同:いや……(笑)。
ゆじめろ:全員がいい意味で負けず嫌いで、腹の底にそういった思いが沸々とあるので、多分みんな自分が一番だと思っていると思います。
――なるほど。では、それぞれが思う、ここはほかのメンバーには負けない、自分がNo.1だと思うところはどこですか?
狼我:僕は俺様ナンバーワンですね。ステージの上では自分が世界で一番かっこいいだろうと思いながらつねにやってるんです。僕の強みとして、声が低いので、低音を生かした楽曲とかも数曲ありますし、自分がここだという箇所で、自分を一番目立たせるのが得意です。
――イケボNo.1でもありますね。陸さんは?
陸:僕は歌う時の表現No.1ですね。歌詞とかを表現するのが得意で。過去にちょっとだけ演技のレッスンをしたことがあって、その影響もあるのかもしれないですけど、ステージではその曲の主人公を演じています。
狼我:表現者No.1だね。
陸:可愛い曲もカッコいい曲も任せてください!
巧海:いや、スタイルNo.1は緑色担当 はるとじゃない?
はると:僕がスタイルNo.1です!
きゆう:きらは歌うときの声量がすごくて。声量No.1でもありますね。
陸:あと、関西出身だから、ツッコミNo.1かなとも思ったんだけど。
――ギャグ線も一番高い?
一同:(速攻で)それはないです(笑)。
陸:ツッコミは早いんですけど、そもそもあんましゃべらないんですよ。
りょへ:それで言ったら、ピンク担当 きゆう君も負けてない!
――きらさんがツッコミNo.1で、きゆうさんがNo.2?
ゆうが:むしろきゆうのほうがNo.1じゃない?
きゆう:僕は自分のことをあざとさNo.1だと思っていて、最初はあざとさ推しでいこうとしてたんですよ。でも、メンバーがおかしなことばっかり言うから、僕がツッコまないと誰もツッコまないから仕方なく……なので、こうなってしまったのはメンバーのせいです。つねに1対8なんで(笑)。
声のふり幅は「地鳴りとモスキート音ぐらい」異なる! 多彩な表現力
ゆじめろ:僕は二次元感No.1。自分から言うのはちょっとあれなんですけど、今年で33(才)で。背も小さいので、マスコット的な感じといいますか(笑)。あと、声が特徴的で、もともとアニメが好きなのもあって、そういった意味でも二次元感をアピールしていきたいなと思っています。
ゆじめろ:高低差がすごいですね。いい意味で、そこはグループの旨味じゃないかと思います。
巧海:地鳴りとモスキート音ぐらいのふり幅がありますね(笑)。
はると:あと、僕はさっきスタイルNo.1と言ったんですけど、自由さNo.1でもあるのかな、と。何にも縛られずに、かっこいいも可愛いも何でもできちゃうので。
ゆじめろ:基本はふわふわしていて。
巧海:マイペースなおっとりタイプですね。
はると:じゃあ、癒しNo.1も追加で(笑)。
狼我:確かに。僕はバキバキの方なんで。
巧海:改めてさっき可愛さNo.1と言わせていただいたんですけど、千葉県出身ということで、キャッチコピーが「千葉県で一番可愛い」とさせていただいてまして。
巧海:そうなんです。小さいころから僕はアイドルが好きで、自分も影響を受けて、目指すようになったので、アイドル力No.1でもあるんです。いろんなアイドルさんの良いところを吸収して、今、絶賛大放出中! ステージの上で眩しいぐらいにアイドルパワーが発光しています(笑)。
りょへ:僕は全力ボンバーNo.1。いつも爆発してるので。
ゆじめろ:不発するときもあるけど(笑)。
りょへ:当たって砕けろ精神でとりあえず暴れます。
――特攻隊長的な感じなんですね。今日は若干、おとなしい印象ですが。
りょへ:今日は抑えているんです。自分で自分をコントロールできるんで、ステージに上がると人格が変わるんです。
「僕たちにしかできない世界観を持っている」唯一無二のグループ
りょへ:いつか海外進出したいです。僕は中国とのハーフで、生まれてから6年ぐらい中国にいたので、中国はもちろん、世界中の人たちに僕たちSAD originals.の存在が知られていって、みんなをたくさん笑顔にしたいです。
きら:海外進出もしたいですが、その前に日本でドームライブ、ドームツアーをやりたいです。
陸:まずは自分たちのライブに運んでくださる、目の前にいる方たちを全員幸せにしたいです。
はると:アイドルって、この世にも何万といると思うんですけど、その中でSAD originals.は「帝国×悲しみ」という王道ではないコンセプトであったり、僕たちにしかできない世界観を持っている、貴重な存在だと思うんです。これからもそれを武器にして、この9人にしかできないパフォーマンスや楽曲をたくさん生み出していきたいです。
巧海:モーニング娘。さんとかAKB48さんとか、トップに上り詰めたアイドルの方たちって、ひとりひとりの個性がすごい際立っていたと思うんです。僕たちSAD originals.もそれぞれの個性が強くて、いろんなキャラがいますし、ある種、乙女ゲームに近い感覚といいますか、選び放題なんですよ(笑)。必ず自分の推しが見つかると思うので、ぜひ僕たちに興味を持ってくれたらうれしいです。
狼我:僕たちを応援することに誇りを持てるようなグループになりたいです。
きゆう:今、ちょこちょこテレビとかメディアに出させていただいているのですが、それが当たり前になって、あっまたSAD originals.が出てる! って、お茶の間の方たちに僕たちの名前が知れ渡るようなグループになりたいです。
ゆうが:唯一無二のグループになりたいです。まだ結成してから半年も経っていないのですが、密度的に言ったら、普通のグループの1年ぐらい一緒にいるような気がするんです。それぐらいメンバー同士の絆が深まる出来事が多く、経験を重ねてきている部分もあるので、個性豊かな9人と独自の世界観を持ってるプロデューサーの化学反応をもっともっといろんな方に知ってもらえたらいいなと思います。
ゆじめろ:みんなの共通認識として、一番は漠然と売れたい! っていうのがあるんですけど、9人それぞれに個性があるぶん、いろんな人に刺さると思うんで、老若男女の方々を取り込んでいって、自分たちの帝国を大きくしていけたらいいなと思います。
取材・文/星野彩乃
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