ORICON STYLE

2009年12月16日

上野樹里&玉木宏 Special Interview
“のだめと千秋”とともに絆を深めた3年間

 

“のだめ”シリーズを振り返って、3年間の想い

――『のだめカンタービレ』シリーズがいよいよ最終章を迎えますが、これまでを振り返ってみて、一番思い出に残っていることは?

【上野】 やっぱりクラシックの本場に行ってお芝居ができたことですね。そういう環境でなかなか作品を撮れないと思いますので。海外のいろいろな国の役者さんたちが参加して、本物のオーケストラの方々にもお世話になって、フランスのスタッフも交えて協力してもらって・・・。逆に、そういうなかでしか作れない世界でした。
【玉木】 僕も同じですね。日本からスタートした作品が、最終楽章でそこまでたどり着けたということが、本当のサクセスストーリーのような気がします。この作品を作ってきたメンバーで本場まで撮影に行けたことがうれしかったですね。

――3年間この作品を演じてきて、お互いの印象の変化や役者として感じたことを教えてください。

【玉木】 樹里ちゃんはいつでも素直でいられる人なんだなということ。僕は、どこか素直でいたいなとは思いつつもそうできない部分があったりして(笑)。それを計らずできてしまう樹里ちゃんは、パワーがありますし魅力的だと思います。その女優としてのパワーは、この3年間でどんどん大きくなって、成長しているなというのは近くで見ていて思いました。。
【上野】 玉木さんは、最初のころと基本、変わらないです。その変わらないことのよさがあると思うんです。慣れ合いになっていないというか、プロ意識がすごく高い方なので、常にいい空気を保てているというか。かといって、ストイックな面だけではなく、それもありながら、いたずらっぽいところがあって冗談とかも好きで、笑いのセンスもある方でおもしろいんです。のだめの振り切れるお芝居とかは、重いところは重くみせて、軽いところは軽くみせる必要があるんですけど、そういうところができているのは、相手が玉木さんだったからだと思います。

――玉木さんも、上野さんに助けられた部分もある?

【玉木】 役としてはわりとすれ違うところが多くて、一緒のシーンが少なかったんですけど、もの作りをしていくなかで、パートナーとしているんだなっていうことが一番の支えになっていましたね。今作はとくにふたりの気持ちがすれ違うことが多くなるので、今回、初めてふたりで食事に行ったりして。そのなかでコミュニケーションをとれたことも、絆が深まった理由のひとつかもしれないですね。



初めてのふたりだけの食事での話は……!?

――ふたりの食事は今回が初めて?意外ですね。

【玉木】 (笑)何人かで行くことはもちろんありましたけど。
【上野】 そういう機会がないまま3年間やってきたことが、逆にすごいなみたいな感じも・・・(笑)。

――(笑)そのときはどういうお話を?

【玉木】 一緒のシーンが少ないので、お互いの映っていない場面を個人的にどうとらえていくかとか・・・。そういうことを含めて仕事の話が多かったですね。
【上野】 映画になることでこれまでと環境とか変わってきますし、ふたりで演じるシーンが数えるほどしかないので、スクリーンでみる2時間という時間をどういうふうに演じていくのかとか。お互いのそれぞれのシーンをみられないわけですけど、でもどこかでつながっているお芝居をしているから、どう考えてどう演じていくかというのを、不満があればそれも含めてお互いに言い合ったり・・・。そういう感じでしたね。

――『のだめカンタービレ』は、上野さんにとってどういう意味を持つ作品ですか?

【上野】 不幸なことがない物語なのに、たくさんの感動と幸せを得られる大きな作品だと思っています。話のなかでも、天文学とか宇宙レベルのことまで行ったりもしますし(笑)。それくらい大きな作品で、宇宙にも通ずるものがあったりとか考えたりして。最近、『スター・ウォーズ』を観たんですけど、のだめも後編でダースベイダーになりかねなかったなって思って・・・。ダースベイダーというキャラクターにはならないですけど(笑)、自分の才能で自分を絶望に追いやってしまって、破滅してしまうというか。好きな人に追いつこうとがんばった結果、その純粋さが強ければ強いほど、ちょっと違う方向に行ってしまったりという悲しい感じだったりとか・・・。原作の二ノ宮知子さんって、それくらい大きな、いろいろなイメージをこの作品のキャラクターに投影していたのかなって思います。のだめは、かわいくておもしろくてっていうイメージがありますけど、最後はその枠を超えているっていうか。ホントにいろいろな感情が表れて、自分自身も真剣にのだめを演じることで、得たものや教えられたことがあります。演じてきて、おもしろかったなって思います。

――玉木さんにとって、この作品と千秋という人物は?

【玉木】 僕自身をすごく成長させてくれた作品だったと思います。2006年の時点で、こんなにしっかりした大きな役をドラマでやったことがなかったんです。そんななか、この千秋真一という役をいただきました。ホントに必死になって演じてきたことで、結果的にこの作品自体が視聴者に支持されて、それがまた相乗効果で現場も活気がすごく出て。音楽を伝えるだけではなくて、日常生活のなかの大事なものがたくさん組み込まれていて、純粋に原作のもつ力がすごく大きかったと思います。それが3年間のシリーズになったことがまた意味のあることですし、こんなに長いスパンでひとつの役を演じていくということは、この先の俳優人生のなかでもそんなにあることではないと思います。僕にとってのすごくいい経験になって、これからに活きていくんじゃないかなと。クラシック音楽を楽しむことができましたし、その楽しさを知ることができた作品でもありました。いいことだらけの作品だったなと思います(笑)。

(写真:原田宗孝)

PROFILE

上野樹里

1986年5月25日生まれ。兵庫県出身。
2001年にCMでデビュー。2003年には田辺聖子原作の映画『ジョゼと虎と魚たち』でスクリーンデビューを果たし、2004年に映画『スウィングガールズ』で主演を務め、第28回『日本アカデミー賞新人俳優賞』のほか、多数の国内映画賞を受賞した。その後、2006年に放送されたドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)の天才ピアニスト・のだめ役で大ブレイク。2009年12月に映画『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』、2010年4月17日より『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』が公開予定。

PROFILE

玉木宏

1980年1月14日生まれ。愛知県出身。
1998年、俳優としてドラマデビュー。主な出演映画に『ウォーターボーイズ』『ミッドナイトイーグル』『雨鱒の川』『真夏のオリオン』『MW』などがある。テレビドラマでは、NHK連続テレビ小説『こころ』、『鹿男あをによし』(フジテレビ系)、NHK大河ドラマ『篤姫』などに出演。『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)では、千秋真一役で人気を博した。2009年12月に映画『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』、2010年4月17日より『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』が公開予定。
アーティストとしては、2004年にデビュー。2009年は、シングル「SLOW TIME」、アルバム『Times...』をリリース。11月に自身2度目となる全国ライブツアー『alive』を開催し、1万5000人を動員。来年3月には初の海外公演となる韓国、香港でのライブも決定している。

 
のだめカンタービレ 最終楽章 前編

Story

プラティニ国際音楽コンクールで優勝後、千秋は「ルー・マルレ・オーケストラ」の常任指揮者となる。さっそくマルレ・オケを偵察しにいく千秋だったが、まったくやる気の感じられないオケの態度を目の当たりにして愕然としてしまう。一方、のだめは、フランク、ターニャ、黒木と共にコンセルヴァトワール(音楽学校)の進級試験を控え、練習にはげむ毎日。千秋は、そんなのだめに定期公演での演奏を頼んだ。妄想が広がるのだめだったが、その大役はひょんなことから、コンセルヴァトワールに転入してきた孫Ruiが引き受けることに。準備不足のなか、マルレ・オケの公演の日がやってきた。しかし、千秋には恐ろしい結末が待っていた・・・。

監督:武内英樹
出演:上野樹里 玉木宏 瑛太 水川あさみ 小出恵介ほか
2009年12月19日(土)より全国東宝洋画系ロードショー
(C)2009 フジテレビ・講談社・アミューズ・東宝・FNS27社

予告編OFFICIAL SITE

のだめカンタービレ 最終楽章

のだめカンタービレ 最終楽章
のだめカンタービレ

発売日:2009/12/09[アルバム] 価格:¥3,800(税込)
エピックレコードジャパン 品番:ESCL-3343/5

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