SUPER JUNIORのイェソン、日本語の歌詞へのこだわり 「日本のオーディション番組に参加したい(笑)」

 SUPER JUNIORのイェソンが、1stフルアルバム『STORY』を発売。1年以上の時間を費やして準備してきた本作では、「YESUNG'S STORY」をテーマにこれまでの彼の経験や考えを元に制作された。細部までこだわり抜いた歌詞や彼の特徴である歌声について話を聞いた。

韓国語と日本語のニュアンスまで、歌詞にこだわったアルバム

――1stフルアルバム『STORY』は、長い時間をかけて制作されたものだそうですね。
イェソン 今回はシングルではなくアルバムということで、1年以上の時間を費やして準備をしました。テーマは、YESUNG'S STORY。僕の考えていること、経験してきたものなどをストーリーとして表現して、皆も共感してもらえる作品になればと思っていました。

――曲、歌詞、アルバムタイトルに至るまですべてイェソンさんが関わっていると聞きました。今回の新録曲にはどれもサブタイトルが付いていますが、その理由を教えてもらえますか?
イェソン 僕のアイデアなんですが、メインタイトルだけでなくサブタイトルも使っていろんな感性が表現できたらなと思って。メインとサブがつながりを持っているものもあれば、メインを理解しやすくするためにサブを付けたものもあります。また、歌詞を見ると男女の恋愛だけど、サブタイトルがあることで僕とファンの皆さんの物語として見てもらえるような曲もあったりします。

――制作でこだわったこと、苦労したことがあれば教えてください。
イェソン そうですね……例えば歌詞。どれも完成度を上げるためにかなり時間をかけたんですが、まずは僕が韓国語で書いた歌詞を直訳してもらい、そこに僕が手を入れるという方法を取っていきました。というのも、いわゆる通常の翻訳でニュアンスが変わってしまうのが僕はあまり好きじゃないんです。ただ、そのやり方だと何度も翻訳家さんとニュアンスを確認して修正する必要があったし、メロディーと言葉数が合わないこともしばしば。本当に何度も何度も書き直しました。

1年8ヶ月ぶりの作品だから、長く待っていただいた感謝の気持ちが届いたらいいな

――その結果でき上がった作品は、ドラマティックで素敵な歌詞ばかりですね。
イェソン そう言ってもらえてすごくうれしいです。少し前の話になりますが、実は、僕が最初に書いた韓国語のオリジナルの歌詞もSNSで公開したんですよ。ディティールにいろんなこだわりがあって、自分でも手応えも感じていたので、ぜひ韓国のファンにも見てもらいたいと思って。

――それはさぞ喜ばれたでしょうね。
イェソン はい、喜んでいただけました。それを公開するまでは、日本語の歌詞を韓国の皆さんが自力で翻訳したりしていたと思うのですが、やはりフィーリングやニュアンスが少し違ってきてしまうので。だから公開して楽しんでいただけたのは僕もうれしかったです。ただ、僕がいきなり韓国語の歌詞だけをアップしたものだから、なかには“何かあったの?”“恋にでも落ちた?”と反応される方も(笑)。後でちゃんと説明しましたけどね。

――具体的な楽曲についても見ていくと、アルバムの幕開けである1曲目「もしかしたら僕らの物語 〜そして僕ら〜」は穏やかなバラード。どんなテーマで制作されましたか?
イェソン 日本でCDを出すのが1年8ヶ月ぶりということで、僕の歌を待ってくださった方たちの思いに応えたいという気持ちが込められています。歌詞には、春夏秋冬を共に歩んでいくストーリーが描かれていて、それは“僕のほうから行きますよ”という皆さんへのメッセージ。長く待っていただいた感謝の気持ちが届いたらいいなと思います。

――リード曲の「Because I Love You 〜大切な絆〜」は大人っぽいジャズナンバーですね。
イェソン ジャズはもともと好きで、幼い頃から親しんでいたんです。だからいつかはジャズの曲をやりたいなと思っていて、今回、ついにそのチャレンジに挑んだ形になります。楽曲のテーマは、ジャズにマッチするであろう“一目惚れ”やその“ときめき”決定。多くの人に共感してもらえるよう、難しくなく、誰もが理解しやすい歌詞を意識しました。ジャズテイストに合うブラスの楽器を入れたり、音楽的にもこだわった1曲です。

――チェコのプラハで撮影されたという「Because I Love You 〜大切な絆〜」のMVも、イェソンさんの演技とイェソン 美しい景色が必見の仕上がり。現地のエピソードはありますか?
イェソン プラハはもともと行ってみたかった場所で、曲の雰囲気にもとてもマッチしていたし、あの美しい街にいるだけでハッピーな気持ちになれました。裏話としては、当初このミュージックビデオは僕だけが登場する予定で進行していたんです。でも、それでは歌詞の内容が完全に伝わらないと思って監督と相談し、相手役となる女性キャストと撮影することに。そうした経緯で、男女2人の物語が展開されることになりました。

ジャンルを問わずいろいろな音楽をやりたい

――ところでイェソンさんといえば、独特のハスキーな歌声が多くの人の心を掴んでいます。歌うとき意識していることや美声を保つ秘訣はありますか?
イェソン 僕はジャンルを問わず音楽をやりたいという気持ちが大きくて、歌でも常に新しいことに挑戦しているんです。例えば、以前は主に高音やロック、訴えかけるような歌い方をしていたんですけど、今回のアルバムでは美しくクリーンで、綺麗な歌声を多めに出してみました。シーズン的に、冬から暖かい春に向かって変化していく時期でもあるので、そういう歌い方が合うんじゃないかと思ったんです。声の管理としてはいろいろ気を付けていることがあって、むくみやすいのでそのケアや、ライブや番組収録前は人と電話したりするのも控えます。普通に会話するだけでも喉を疲れさせてしまうので。

――そうなんですね。では自分の声の魅力はどんなところにあると思いますか?
イェソン まずは、感性の表現にとてもこだわっていること。先ほども言ったように、ジャンル問わず幅広い曲を歌っていきたいので、少しタフなハスキーボイスから美しい声に至るまで、いろんな声質で歌うことができたらいいなと思っています。

――今後ですが、アルバムのリリースと同じ2月20日からは3度目のソロツアーがスタート。どんな公演になりそうですか?
イェソン 今回のツアーは、ステージで多くの挑戦をしたいと思っています。オールスタンディングという新たなスタイルですし、お客さんにも新鮮な気持ちで楽しんでいただけるコンサートになればいいですね。

――最後に、日本でこれからやってみたいことはあれば教えてください。
イェソン 日本のテレビに出てみたいです。日本にオーディション番組があったら参加でもして(笑)。あとはやはり、これからもより良い音楽を作って、よりたくさんの方に僕の音楽を愛してもらうこと……それに尽きますね。そしていつか、僕の日本ソロ作品ではまだ獲得したことのないオリコンランキングで1位が取れたらうれしいです。

(文/川倉由起子 写真/西田周平)
イェソン オフィシャルサイト(外部サイト)

提供元: コンフィデンス

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