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令和初の世界遺産!大阪府堺市「仁徳天皇陵古墳」の楽しみ方


2019年7月、ユネスコ世界文化遺産に登録された大阪府「百舌鳥・古市古墳群」。その古墳群のなかでも堺市にある「仁徳天皇陵古墳」は日本最大。さらにエジプトのクフ王のピラミッド、中国の秦の始皇帝陵と並び、世界三大墳墓のひとつに数えられています。令和に入り最初の世界遺産になった堺・百舌鳥古墳群の仁徳天皇陵古墳を訪れて、そのスケールの大きさを実感してみませんか?

入場無料で楽しめる「堺市博物館」の“百舌鳥古墳群シアター”

写真:モノホシ ダン

仁徳天皇陵古墳を訪れる前にぜひ立ち寄りたいのが、仁徳天皇陵古墳に隣接する大仙公園内にある「堺市博物館」です。仁徳天皇陵古墳のほかに堺の歴史文化を紹介しています。VR体験(有料)もでき、仁徳天皇陵古墳の再現映像やドローンでの空撮なども鑑賞できます。

写真:モノホシ ダン

いちばんのおすすめは博物館のロビーに設置された「百舌鳥古墳群シアター」。シアターの入場は無料で、約200インチの大型スクリーンに、コンピューター・グラフィクス(CG)技術を駆使して製作した迫力ある映像で、100基を超える古墳が造られた(現存するのはそのうちの44基)百舌鳥古墳群の壮大さを体感できます。
上映時間は30分毎の約12分間。A作品「百舌鳥古墳群-時を超えて-」とC作品「百舌鳥・古市古墳群-未来へ伝える人類の遺産-」と交互に上映されます。ですから2作品を続いてご覧になると、百舌鳥古墳群をより詳しく知ることができます。上映時間は、開始10時から最終16時30分までです。

写真:モノホシ ダン

堺市博物館の無料エリアでは、地下一階の「博物館ホール」もおすすめ。ここには、仁徳天皇陵古墳と秦の始皇帝陵、クフ王のピラミッドの比較模型があり、仁徳天皇陵古墳の巨大さが改めて実感できます。仁徳天皇陵古墳は、5世紀中頃に造られた墳丘長486m、周囲2.8kmの日本最大の前方後円墳で、陵域は阪神甲子園球場の約12倍という圧倒的なスケールです。
現在の仁徳天皇陵古墳は、樹木で覆われ小高い丘のようになっていますが、実際は、古墳を囲む濠を掘った際の土をかき上げて造られた人工的な盛土であり、斜面に石を積んだり、貼りつけるように葺石(ふきいし)で飾られていました。当時の堺の海岸線は古墳近くにあり、船で古墳を海上から眺めると眩いばかりに白く輝いていたようです。
ほかに「博物館ホール」には、古墳から出土した“土器パズル”があり、ジグソーパズルのようにピースを組み立てて楽しむことができるので、とくに子供たちに人気があります。

堺市の文化財保護のシンボルマーク「衝角つき冑型埴輪」

写真:モノホシ ダン

博物館の展示物のコーナーでは、いたすけ古墳から出土した「衝角つき冑型埴輪(しょうかくつきかぶとがたはにわ)」が必見。いたすけ古墳は、仁徳天皇陵古墳の南東にある前方後円墳で5世紀前半に造られたとされています。
1955年(昭和30年)に、宅地開発の危機にさらされましたが、市民の運動によって保存され、翌年に国の史跡に指定されました。この古墳から出土した冑の埴輪は、堺市の文化財保護のシンボルマークになっています。

写真:モノホシ ダン

ほかに注目したいのは“王者の棺”と呼ばれる「長持形石棺」。近畿地方の前方後円墳で使用されることが多い棺で、棺の形が長持(衣装などを収納する長方形の箱)に似ていることから名付けられました。数個のパーツに分割した石棺の石は、船と修羅を使って古墳まで運び、棺に組み立てました。
さらに仁徳天皇陵古墳では、1872年(明治5年)に「金銅製甲冑」が発見されています。銅製の甲冑の表面全体に金メッキを施したもので、このような甲冑は他に例がなく、戦闘用ではなく儀式で王者の権威を示す道具として使用されたと考えられています。展示されている甲冑は、実際に着用して大王気分に浸ることもできます。

写真:モノホシ ダン

館内のミュージアムショップでは、犬型埴輪の「梅ちゃん」がイチ押し。堺市北区の百舌鳥梅町の百舌鳥川の土手に作られた埴輪を焼く窯の中から見つかったため、そう呼ばれています。ちなみに仁徳天皇陵古墳の埴輪もここで作られていたのではないかと考えられています。
<堺市博物館の基本情報>
住所:大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁 大仙公園内
電話番号:072-245-6201
開館時間:9:30〜17:15(最終入館16:30)
入館料:大人200円、高校生・大学生100円、小・中学生50円 ※特別展開催時は入館料に変動あり
VR体験料金:大人(中学生以上)800円 小人(7歳以上の小学生)500円 ※VR体験される方は、博物館の常設展が無料
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
アクセス:JR阪和線百舌鳥駅より徒歩約7分

仁徳天皇陵古墳の全景を見ることのできる高度は約300m

写真:モノホシ ダン

堺市博物館の見学の後は、大仙公園の北側を東西に走る御陵通を渡って、仁徳天皇陵古墳の拝所に行ってみましょう。拝所は、もっとも仁徳天皇陵古墳を身近に感じられるところで、観光ボランティアガイドが常駐(10:00〜16:30)していますので、詳しい説明を受けることもできます。

写真:モノホシ ダン

拝所の入口の右側には「仁徳陵・陪冡(ばいちょう)の復元模型」があります。模型(縮尺:250分の1)は、堺ライオンズクラブにより作られたものです。ちなみに陪冡(陪塚)とは、濠の外側に築かれた中小の古墳のことです。
この仁徳陵を当時の技術で建設するためには、1日あたりピーク時で約2000人、延べ約680万7000人を動員して、約15年8か月の工事期間を要すると試算されています。
ところで、鍵の穴のような前方後円墳の全景を眺めるには、高度約300mまで上昇することが必要です。そこで同じ風景を眺めたいという方に朗報。模型の前には高さ1.2mの踏み台があって、踏み台に上がって模型を眺めると、なんと高さ約300mから俯瞰するのと同じ光景を見ることができるのです。ぜひチャレンジしてみて下さい。

写真:モノホシ ダン

ほかに仁徳天皇陵古墳の展望台として有名なのが「堺市役所21階展望ロビー」。地上約80mにある回廊式ロビーからは、仁徳天皇陵古墳、反正天皇陵古墳などや、堺の町並みを一望でき、遠くは六甲山系まで見渡すことができます。
<堺市役所21階展望ロビーの基本情報>
住所:大阪府堺市堺区南瓦町3-1
電話番号:072-233-5258
見学時間:9:00〜21:00
入場料:無料
アクセス:南海高野線堺東駅から徒歩約5分 大仙公園から徒歩約20分

古墳グルメは「お食事処 花茶碗」の“古墳カレー”で

写真:モノホシ ダン

古墳グルメとして、ぜひ立ち寄りたいのが「お食事処 花茶碗」。オーナーの中屋麗子さんが、趣味の陶芸教室で焼き上げた手作りの器でいただく「古墳カレー」が、旅行情報誌やインスタ映えするとしてSNSでも大人気。

写真:モノホシ ダン

古墳カレーの中でも、ブロッコリーを木に見立てた「天空カレー」(1500円)は1日1食限定。天空カレーを確実にいただくには、開店時間前に並ぶか、電話で予約するのがベスト。
ちなみに、カレールーは、りんご・ハチミツ・イチジク・たまねぎ・ニンジン・すじ肉などを使い、3日間かけてじっくりと作ったもの。ハート型の目玉焼きは“日本人のこころ”を表現しています。

写真:モノホシ ダン

オーナーのおすすめは「古墳カレー」(1000円)ですが、ほかにも豊富なメニューが揃っているので、思わず目移りしてしまいそう。家族連れや友達同士で行かれた際には、それぞれ違うメニューを注文するのもいいでしょう。
<お食事処 花茶碗の基本情報>
住所:大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2-265
電話番号:072-244-8725
営業時間:11:00〜19:00
定休日:不定休
アクセス:JR阪和線百舌鳥駅から徒歩約3分

「仁徳天皇陵古墳」に行こう

いかがでしたか。2019年7月に世界遺産登録された「百舌鳥・古市古墳群」は、大阪府では初の世界遺産であり、日本にとっても令和に入って初の世界遺産となります。
日本最大の前方後円墳の被葬者とされる第16代天皇の仁徳天皇は、大阪の難波に都を遷都し、善政を敷いた人物として知られています。とくに記紀の逸話「民のかまど」の話は有名です。
この機会に仁徳天皇陵古墳を訪れて、朝鮮半島の新羅など東アジアに向けたヤマト王権の威信をかけた巨大古墳の真実と、仁徳天皇の人柄に触れてみてください。
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
堺市博物館
http://www.city.sakai.lg.jp/kanko/hakubutsukan/
百舌鳥・古市古墳群
http://www.mozu-furuichi.jp/
堺市役所21階展望ロビー
https://www.sakai-tcb.or.jp/spot/detail/73
古墳カレー花茶碗
https://www.sakai-tcb.or.jp/spot/detail/449

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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