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太平洋の荒波が創った断崖の海岸!茨城県高萩市・北茨城市


北茨城は、深い海底に白亜紀後期以降の堆積岩が構造運動によって陸上に露出した海岸が続きます。東に太平洋に面した海岸線は、白茶色や淡黄色などの海食崖や奇岩、広大な砂浜など様々な海岸線が見られる貴重な地。日本の渚百選に選ばれた高萩小浜海岸や万葉集に謳われた「ささき浜」、日本の美術と文化を世界に発信した、岡倉天心が晩年に過ごした五浦海岸など、美しい海岸と美術や文化が堪能できる旅先です。

海食崖に囲まれた高戸小浜海岸と広大な砂浜が広がる高戸前浜海岸

写真:やまと ふみよし

高戸小浜海岸は切り立った2つの海食崖に囲まれた入り江の海岸。白茶色の崖と灰色の砂浜、崖の上に松林の緑と青い海とのコントラストが美しく「日本の渚百選」に選ばれています。また、江戸時代に高萩市を治めていた松岡藩が、藩内の史跡や名勝に詩句を残した「松岡八景」の1つで、古くからの景勝地です。
小浜海岸の南側の高浜前浜海岸は何処までも続く砂浜。1つの岬を境に、南側の前浜海岸は砂浜で北側の小浜海岸は切り立った断崖と2つの景観が楽しめます。どこまでも続く砂浜の前浜海岸では、日本ビーチバレーボール協会の公式戦の会場となります。

写真:やまと ふみよし

海食崖は、波の浸食により、岩石が削られた海岸沿いにできる崖。岩にも浸食に対応する強弱があるため、崖の下部が深く削られると、上部が崩落し切り立った崖になります。小浜海岸の崖の下には崩落した岩の散乱が見えます。
<基本情報>
住所:茨城県高萩市高戸848-8 高戸小浜海岸
電話番号:0293-23-7316(高萩市役所観光商工課)
アクセス:JR常磐線高萩駅からタクシーで約10分、常磐自動車道高萩ICから車で約10分

写真:やまと ふみよし

前浜海岸の砂浜は、北側に続く海食崖から浸食された巖壁が南の浜に堆積した海岸でしょうか。青白色の海岸は、綺麗な風紋が見られます。
<基本情報>
住所:茨城県高萩市高戸 高戸前浜海岸
電話番号:0293-23-7316(高萩市役所観光商工課)
アクセス:JR常磐線高萩駅からタクシーで約10分、常磐自動車道高萩ICから車で約10分

断崖の海岸線に沿った松林の遊歩道!万葉の道・ささき浜

写真:やまと ふみよし

高戸小浜海岸から、北へ高戸公民館方向に、5分程歩いた所にかんしゃ神社の鳥居と「万葉の道」の標識板があります。海食崖の上を歩く、350メートル程の遊歩道が整備されています。万葉の道とは、高萩の海岸を詠んだ万葉集の和歌「遠妻し、高にありせば知らずとも手綱の浜の尋ね来なまし」から名付けられました。
松林を抜ける遊歩道は、所々に東屋や、断崖の上から海が見えるベンチがあり、波の音と海風が心地よい散策が楽しめます。万葉集で詠まれた「手網の浜」は、現在の「ささき浜」。南北にそびえる海食崖と岩肌の海岸は高戸小浜海岸と共に絶景スポットです。

写真:やまと ふみよし

万葉集に詠まれた和歌の解釈は「遠くに離れている妻が、私の旅先を知らなくても「手綱の浜」を尋ねるだろう」。奥州に向かう、陸前浜街道(現在の国道6号線)は秘境の地。万葉の時代から「ささき浜」が景勝地だったことがわかります。

写真:やまと ふみよし

ささき浜へは崖の上を通る万葉の道を下り浜へ出ます。そびえたつ海食崖と波に洗われた海食棚の浜は秘境に来たようです。
<基本情報>
住所:茨城県高萩市高戸901
電話番号:0293-237316(高萩市観光商工課)
アクセス:JR常磐線高萩駅から徒歩で約20分、常磐自動車道高萩ICから車で約10分、高戸小浜海岸から北へ徒歩約5分でかんしゃ神社の鳥居があります

茨城県で2番目に低い山!光圀公命名の天妃山と二ツ島

写真:やまと ふみよし

磯原町を流れる大北川の河口にある岬に、茨城県で2番目に低い山、天妃山があります。標高21メートルの山全体が、日本武尊の妃と中国の航海と漁業の守護神を合祀した弟橘媛神社となっています。元禄3年(1690年)に光圀公が天妃神を祀り、磯原大津の海の守護神として天妃山と命名しました。その後、斉昭公が弟橘媛姫を祀り、2柱の神がこの地を守っています。
天妃山の裏の海岸の北側に、突き出た岩魂が見えます。二ツ島と呼ばれるこの岩は、波によって浸食された海食崖がさらに浸食され、取り残されたた奇岩。名前の通り、大小2つの岩がありましたが、東日本大震災で小さい岩は、波間に僅かに顔を出す状態になりました。

写真:やまと ふみよし

天妃山へは、ささき浜から国道6号線を北に、約9キロメートル(車で15分程)。周辺には、民謡作詞家の野口雨情の生家があります。

写真:やまと ふみよし

海中に突き出た岩礁は、茨城百選に選ばれ、北茨城市のランドマーク的な存在です。二ツ島は見る方向によって、色々な形に見えます。天妃山からは、生きている化石のオウムガイに見えます。
<基本情報>
住所:茨城県北茨城市磯原町磯原
電話番号:0293-43-1111(北茨城市観光協会)
アクセス:常磐自動車道北茨城ICから約10分、JR磯原駅から車で約5分

太平洋の荒波が創った断崖と五つの入り江!五浦海岸

写真:やまと ふみよし

五浦海岸は、端磯、中磯、椿磯、大五浦、小五浦の5つの入り江と約50メートルの断崖など、太平洋の荒波に浸食された海食崖が続く海岸です。関東の松島と称される海岸は、「日本の渚百選」や「日本の白砂青松百選」に選ばれています。また、1900〜1000万年前の地層の亀ノ尾層、九面層、大津層の3層が見られるため「日本の地層百選」にも選ばれています。
五浦は、近代日本美術の発展に大きな功績を残した、岡倉天心が晩年過ごした地。岡倉天心の住居や六角堂を保存する五浦美術文化研究所や天心の墓、天心記念五浦美術館があり、美しい風景と共に美術や文化に触れられます。岡倉天心の索の場であった六角堂は、東日本大震災により流失し、その後再建されました。

写真:やまと ふみよし

六角堂から見る小五浦の海食崖は、何層もの地層がほぼ水平に堆積しています。ユーラシアプレートや、太平洋プレートなどの変動帯にある日本列島では、大変めずらしい地層です。

写真:やまと ふみよし

天心記念五浦美術館は、天心の業績を展示する「岡倉天心記念室」と、近現代の日本画を展示する「企画展」で構成されています。館内の展望ロビーや広場から太平洋が一望できます。
<基本情報>
住所:茨城県北茨城市大津町五浦727-2(五浦美術文化研究所)
電話番号:0293-46-0766(茨城大学五浦美術文化研究所)
アクセス:大津港駅よりタクシーで約5分、常磐自動車道北茨城IC及びいわき勿来ICから約15分

五浦の海食崖に触れられる砂浜!福島県の海岸線も見える長浜海岸

写真:やまと ふみよし

長浜海岸は五浦海岸の北側にあり、白茶色の海食崖と砂浜が広がる海岸で、崖に直接触れることができます。小五浦の縞模様の崖とは違い、砂が堆積した崖は、縦横に亀裂があり崩れた破片が砂浜に落ちています。落ちた破片はもろく、細かな粒子が手につきます。
この長浜海岸一帯は、風船爆弾基地跡でもあり、平和を誓った「わすれじ平和の碑」が建てられています。風船爆弾とは、第二次世界大戦中実施された無差別兵器で、爆弾をつるした気球を偏西風に乗せて米国本土の攻撃を目的としたものです。北茨城市の大津町から平潟町、福島県いわき市などから9000発以上を放ち、実際に米国やカナダに落ちたといわれています。

写真:やまと ふみよし

バームクーヘンのように堆積した地層は1枚々剥がれるように浸食され、小さな海食洞となっています。崖の色と砂浜の色は同じ色、この浜は、崩れた破片が砂になったものなのでしょうか。

写真:やまと ふみよし

海岸からは、大きく張り出した九ノ崎。その向こうに、福島県の勿来発電所や小浜港が見えます。
<基本情報>
住所:茨城県北茨城市平潟町
アクセス:JR大津港駅からタクシーで5分、常磐自動車道北茨城IC・勿来ICから約20分

白茶色の海食崖や砂浜、海食棚の海岸!新鮮な魚介類や温泉も楽しい北茨城の旅

沖合で黒潮と親潮がぶつかり合う北茨城は季節の魚が集まる好漁場。長浜海岸の北側にある平潟漁港は、アンコウの水揚げで有名な漁港。その他、ヒラメやカレイ、鯛などの地魚が豊富です。また、磯原温泉や五浦温泉、平潟港温泉など温泉も楽しめます。北茨城は、美しい景観に加え、ご当地グルメや温泉が楽しめます。
2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
観光いばらき
https://www.ibarakiguide.jp/
高萩市観光協会
http://www.takahagi-kanko.jp/
北茨城市観光協会
http://www.kitaibarakishi-kankokyokai.gr.jp/

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
やまと ふみよし

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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