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【ロシアのパワースポットとマイ秘境】 第2回 シャーマンの砦、オリホン島

軽キャンピングカーで、世界半周中の放浪夫婦です。稚内からロシアへ渡り、サハリン島を縦断後、ユーラシア大陸へ。シベリアの大地で、パワースポットとマイ秘境を探しています。

バイカル湖は、地球規模のパワースポット湖三冠王を獲得した、世界一深く、世界一透明で、世界一古いバイカル湖。パワースポットなるものは一度も信じたことがない世俗主義ですが、目の前にすると何かしらぷるぷると琴線が震えます。霊気ですかね、この肌寒さ。単なる冬将軍かもしれませんが……。

オリホン島は、シャーマンの砦前回は、無人の湖畔でキャンピングしました。今日は湖に浮かぶ最大の島、オリホン島に渡ります。

イルクーツクからしばらく走ると、アイロンをかけたような泥の未舗装道路が12kmほど続きます。紅葉に輝く森や林を抜けると、フェリー乗り場です。

フェリーは無料。たった2kmの航海なので、15分で対岸。

オリホン島は、ジンギスカンの迫害から逃れてきたシャーマンの最後の砦です。北半球の聖地と呼ばれるだけあって、港は厳かな佇まい。雲が厚く垂れ込め、不気味に辛気臭いのですが、神様のひとりやふたりは降臨しそうな秋の風です。

フェンスの穴を探していたら…北東に伸びる一本道は、フラットな未舗装。すでに夕暮れ。暗くなる前にキャンプ地を見つけたいのですが、道案内の看板ひとつない不親切な島。例によって、人影ゼロ。分かれ道を適当に左へ向かうと、やがて金網のフェンスにぶつかり万事休す。すぐ目の前に湖面が見えるのに近づけない。

抜け道はないものかとフェンスの穴を探していたら、農夫らしき男性がひょいと現れまして、さすが聖地。「どこかで、キャンプさせてくれませんかね?」ここで寝たらいいさぁと、サクッとフェンスを開けてくれました。さすがパワースポット。話が早い!

魚が降臨した夜今宵は静かな入江の横でキャンピング。先ほどの男性が魚を2匹ぶら下げてきて、「これ、食ったらいいさぁ」バイカル湖名物のオムルです。おじさん……、嬉しすぎて声になりません。とりあえず身振り手振りで、「焚き火したいんだけど…」薪ならあそこにあるさぁ、と彼の指さす方向には

小舟の薪置き場。なんておしゃれなんでしょう!

さっそく火を起こします。オムルの腸を抜き、アルミホイルに包み、にんにくと一緒に焼きます。

夜のとばりがおりたころ、渾身の焼き上がりです。醤油をかけて、ごっつぁんです。程よく焦げたオムルに一宿一飯の人情が染み込んだ旨味。2匹じゃ足りないっす!

いきなり、結界のない崖翌日、おじさんにさよならを告げ、島を北東へ上がります。ちなみに舗装された道は1cmもありません。

なだらかにうねった島に、薄く引かれた轍。

轍を追いかけるもよし、新しく轍をひくのもよし。気ままに楽しめる島ですが、そこかしこに罠が待ち受けています。

あまり能天気に走っていると、いきなり崖っぷち。ガードレールも結界もありませんから、自己責任で真っ逆さまです。

いつの間にか、砂崖に近づかないように気をつけていると、次なる罠は砂。いかんっと思った瞬間には、埋まってました。

助けを求めようにも、バイカル湖はオフシーズン。あたりには、ひとっこひとり歩いていません。4WDを発動してなんとか脱出しましたが、冷や汗だらだらなぎりぎり感。2度と砂には近寄るまいと決意をし、その後も油断して砂に埋まるわけです。

崖、砂、次なる関門は、泥崖を避け、砂を避け、島の最北端を目指して北上します。北の関門は、泥。

固く締まった轍はやがてゆるゆるになり、高低差の激しい凸凹の泥の塊。ガリガリと車の腹をこするようになったところで、撤退しました。

湖の中の湖湖に浮かぶオリホン島ですが、湖があります。つまり湖の中の湖。今宵のキャンピングは、そのマトリョーシカの前。例によって、ひとっこひとりいません。シベリアの名物は、「無人」です。キャンピングの最高の贅沢は、絶景+無人ですね。

上の写真の右側の小屋は、トイレ。ロシアお得意のボットン式です。このトイレに、最後のトラップが仕込まれてました。どういうわけか、穴が小屋の外にも広がっているのです。頻尿気味だというのに、夜中のトイレは危険です。

シャーマン断崖昔はシャーマンしか近寄れなかった、寺院岩へ散歩。

バイカル湖の主が住んでいた、神聖な半島です。

スピリチュアルに輝く極彩色の旗に、旅の安全を祈願しておきましょう。

無事にアフリカの喜望峰までたどり着きますように!

地球規模のパワースポットバイカル湖に浮かぶ、エネルギーの源オリホン島。観光客のいない秋が狙い目ですが、冬もまた楽しからずや、です。凍った湖の上を車で走れるのですから!

次回は、「第3回 シベリアはマイ秘境の宝庫」です。

石澤義裕・祐子住みやすい国をリサーチしようという話から2005年から世界一周をスタート。アメリカ、カナダなどをスクーターで旅行し、オーストラリアをキャンピングカーで回ったのをきっかけに2015年の夏から軽キャンピングカーで旅を始めた。

提供元:BE-PAL

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