新しい片づけ術として一世を風靡した「断捨離(だんしゃり)」ですが、「モノが片づいてスッキリした!」は「断捨離」の入口にすぎません。家の中の不要・不適・不快なガラクタを捨てるということは、お気に入りのモノだけを残すことであり、その繰り返しによって、マイナスの思考や感情、他者から押しつけられた観念(価値観)も手放すことができます。お金、健康、夫婦、親子、時間、結婚、離婚、家事、終活……の悩みも消えていきます。その結果、身も心も軽くなり、本当に大切なものが手に入るようになり、人生が大きく変わっていくのです。こうした断捨離の究極の目的を伝えるために、断捨離の提唱者である著者が集大成としてまとめた新刊『人生を変える断捨離』の中から、ポイントとなる項目を12回にわたり抜粋してご紹介していきます。
「人生の質」が上がり、日常が変わる
断捨離の繰り返しで「人生の質」が上がることによって起こる、日常のささやかな変化には枚挙に暇がありません。
私の断捨離セミナーの受講生の事例をいくつかご紹介しましょう。
・デスクの不要・不適・不快なモノを取り除いたら、それまでモノを探すために使っていた時間も手間も減って、仕事がはかどるようになった。
・パソコンのデスクトップ上のアイコンを整理したらスムーズに作業ができるようになり、その都度、整理することが習慣になった。
・「7・5・1の法則」でモノを絞り込んだら、自然に早起きができるようになり、仕事の能率がアップして帰宅が早まり、趣味を楽しむ時間が増えた。
*「7・5・1の法則」とは収納場所によってモノの総量を絞り込む目安で、「見えない収納」は7割、「見える収納」は5割、「見せる収納」は1割にする。
・キッチンの便利グッズを減らしたら、段取りが上手くなり、料理が楽しくなった。
・「ワンタッチの法則」で、モノを取り出すアクションが2つになるよう心がけたら、今までよりも料理の品数が1〜2品増えた。
*「ワンタッチの法則」とはモノの出し入れに要する動作を「扉を開ける→取り出す(戻す)」の2つに絞り、モノをワンタッチで取り出せるように収納すること。
・衣服をお気に入りに絞り込むことで、アイロンがけが苦にならなくなった。
・下着や靴下を丸めて収納箱に転がし始めたら、洗濯物をたたむのが楽しくなった。...