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幼き転生者を迎えての祝祭。ザンスカールの僧院を巡る

ラダック・ザンスカールの旅6ザンスカールでの滞在中、サニ・ゴンパと呼ばれる由緒ある僧院で、チャム(仮面舞踊)を伴う年に一度の祭り、サニ・ナロ・ナスジャルが催されるというので、見学に行きました。場内は、押すな押すなのすごい人だかり。これだけ多くの地元の人々が集まってきていたのには、理由がありました。サニ・ゴンパが属するバルダン・ゴンパという僧院の座主(ざす)、バルダン・リンポチェ。ラダックにある同じ宗派の僧院、スタクナ・ゴンパの座主でもあり、そちらではスタクナ・リンポチェと呼ばれています。2010年に先代が亡くなった後、伝統的な占いなどの方法によって探し出されたこの少年が、スタクナ/バルダン・リンポチェの転生者として認定され、後を継ぐことになったのだそうです。転生者に認定されたリンポチェの姿をひと目見ようと、会場では僧院の屋根の上にまで人があふれ、大変な熱気でした。チベット仏教を信仰する地元の人々にとっては、この上ない喜びだったと思います。ザンスカールでもっとも大きな僧院、カルシャ・ゴンパ。今の形の僧院が建立されたのは15世紀頃と考えられています。今は100人ほどの僧侶がこの僧院に所属しているそうです。南に面した岩山の斜面に、無数の僧房が連なっています。僧院の中を拝観して回っていると、1人の僧侶が、何やら尖ったものをたくさん作っていました。これはトルマといって、ツァンパ(麦焦がしの粉)とバターで作った一種のお供え物なのだそうです。カルシャ・ゴンパから切り立った谷を挟んで西側には尼僧院があり、あるお堂の中には、荘厳な佇まいのチューチグザル(千手観音)が祀られていました。カルシャ・ゴンパの上から眺めた、ザンスカールの平野部。手前の村がカルシャで、遠くに見えるのがザンスカールで一番大きなパドゥムの町です。ザンスカール各地を巡る旅は、まだまだ続きます。◎文/写真=山本高樹 Takaki Yamamoto 著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(雷鳥社)ほか多数。 http://ymtk.jp/ladakh/

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