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連なる川沿いの公園、武蔵野公園&野川公園で冬の自然散策!

多摩川の支流である野川(のがわ)は、調布市や国分寺市など、東京内陸部を流れる河川です。今回紹介する武蔵野公園と野川公園はいずれも園内を野川が流れており、豊かな緑地を有します。冬場には多くの野鳥が飛来し、バードウォッチングにピッタリ。さらに野川公園の自然観察園では、2月のセツブンソウを始めとして早春の花々が数多く見られます。野川沿いを歩きながら、厳しい冬ならではの生きものや風景美を探してみましょう。

野川の散策路をのんびり歩いてみよう

写真:鷹野 圭

武蔵野公園(上流側)と野川公園(下流側)の中を突っ切って流れる野川は、東京都内の街中を流れる川ながらも河原が広々としており、柵も設置されていないため、公園内では川の目の前まで下りていくこともできます。「落ちたら危ないのでは?」と思われるかもしれませんが、大丈夫。浅い川で普段は流れも穏やか。夏場であれば川に入って遊んでいる子供の姿なども見かけます
写真は武蔵野公園の中。川沿いの園路は散歩やジョギングに格好のルートで、日中は人が絶えることがありません。

写真:鷹野 圭

浅いながらも水の絶えることのない野川。ここには水鳥も多く暮らしています。写真のように水面にシラサギが現れ、道行く人たちがカメラやスマートフォンを向けることもしばしばあります。園路と川の間に垣根のない武蔵野公園では、鳥との距離が近く、また鳥のほうもそこまで人を怖がることがありません。決して珍しい鳥ではないものの、予想以上に近い距離で撮影できることも!

写真:鷹野 圭

野川は武蔵野公園→野川公園の順に流れていますが、その上流では住宅地の間を縫って流れており、川沿いを歩くこともできます。武蔵小金井駅、または体力に自信があるなら国分寺駅から徒歩で野川沿いを歩き、下流にある武蔵野公園を目指すのも面白いかもしれません。

野川沿いに生きる草木が描き出す、植物のランドスケープ

写真:鷹野 圭

川沿いから土手を挟んで北側には、背丈の高いヨシの原っぱが。ここにはシジュウカラやメジロ、アオジなどの小鳥が身を隠しており、よく鳴き声が聞こえてきます。たまにヨシの掴まって茎をむしっている小鳥を見かけますが、これは茎の中に隠れている小さな虫を捕らえるため。食べる物が少ない冬場、小鳥達は必死に獲物を探して飢えを凌いでいるのです。

写真:鷹野 圭

草原だけでなく、雑木林も広い武蔵野&野川公園。在りし日の里山の原風景がそこにはあります。夏にはふんだんに葉を茂らせて直射日光を遮ってくれる雑木林の木々も、冬場はご覧の通りほぼ丸裸。しかしこれは同時に「日当たりが良い」ということでもあります。風の冷たい冬でも日光を浴びながら、快適な散歩や森林浴ができることでしょう。

写真:鷹野 圭

武蔵野公園の雑木林に現れた、ちょっと珍しい鳥。鋭く長いクチバシから見当のついた方もいらっしゃるかもしれませんが、これはアオゲラというキツツキの仲間です。メジロによく似たモスグリーンの身体に、目の周りの赤い模様がチャームポイント。首都圏でも木の豊富な場所であれば現れることがあります。特に武蔵野公園では冬場よく見られるので、森林浴がてら探してみてくださいね。

川沿いに暮らす大小の鳥たちをウォッチング

写真:鷹野 圭

川沿いに暮らす鳥の中でも最も大きくよく目立つのが、このアオサギです。日本では最大級のサギで、羽を広げると優に1メートルを超えるほど! 日本中の川や湖の畔などで見られます。写真のように川沿いにポツンと突っ立って微動だにしないこともあれば、川面に下りて魚を捕っていることも。長いくちばしを銛(もり)のように突き刺して魚を捕らえるシーンはなかなかの迫力で、必見です。

写真:鷹野 圭

こちらはカシラダカ。12月頃になると関東の平地にやってくる冬鳥で、枯葉などに溶け込む目立ちにくい色と模様が特徴です。藪の中に入ってしまうと見つけるのは困難ですが、一方であまり警戒心がないのか、芝生広場で食事(植物の種や小さな虫を食べます)をしていることもしばしば。脅かさなければ、かなり至近距離で観察することもできます。

写真:鷹野 圭

2月を過ぎると、特に武蔵野公園を中心にウメの花が咲き始めます。写真のメジロはウメの蜜が大好き。小さく軽い身体を生かして器用に枝に掴まり、花にくちばしを差し込んで蜜を吸います。普段はすばしっこく動き回るメジロですが、吸蜜中は比較的大人しいのでじっくり観察してみましょう。

野川公園の自然観察園で、武蔵野の原風景を堪能!

写真:鷹野 圭

野川公園でぜひ欠かさず覗いてみていただきたいのが、野川の北側にある森に隣接した自然観察園。柵に囲われたこのエリアは、より自然豊かな環境をつくり出し、数々の野鳥や山野草が見られる名スポットです。写真のような池もあり、カワセミやサギ類を始めとした鳥が見られ、河川敷以上にバードウォッチャーが多く集まります。
夏場であればホタルも発生し、観察会が毎年開催されている模様。興味のある方はWebサイト等でチェックしましょう。
※年末年始などの特定期間や夜間については、門が閉まり入れなくなります。

写真:鷹野 圭

はっきりとした四季の変化が楽しめる……これこそが日本ならではの自然の魅力とされてきましたが、近代化や温暖化に伴ってそうした風景も徐々に見られなくなってきたことは否めません。野川公園の自然観察園では、かつてこの地に広がっていた里山らしい風景を極力そのままに残すべく維持管理されており、今でも四季折々の花が楽しめます。1月にはまずロウバイが、以降はウメ、サクラといった順に木々が色づきます。もちろん山野草も豊富で、足元に目を向ければ季節ごとに多彩な花が迎えてくれることでしょう。

写真:鷹野 圭

冬場でも暖かくなると、時折昆虫に遭遇することがあります。写真のルリタテハは、さなぎや卵ではなく、成虫の状態で冬越しをするタテハチョウの仲間。普段は翅を閉じてジッとしているのでまず気づきませんが、気温が上がるとまれに寝床(?)を離れて飛んできて、日向ぼっこを始めてしまうことも。平年より気温が高い日には、散策がてら探してみてくださいね。

冬の自然観察園でぜひ見てほしい、キンポウゲ科の花の美しさ

写真:鷹野 圭

一般的に「花(華)がない」と思われがちな冬の公園ですが、自然観察園では話が別。枯葉や枯枝の積もる地面に目を向けると、小さな花がひょっこり顔を出していることがあります。
写真のセツブンソウもその1種。キンポウゲ科という科に属する植物で、その名の通り節分の頃から花を咲かせます。非常に背が低く花も小さいですが、自然観察園では大きな群落を作って咲くので、足元に気をつけていれば見落とすことはないでしょう。その美しさ&可愛らしさゆえに人気が高く、花期には多くのカメラマンが訪れます。

写真:鷹野 圭

こちらはミスミソウ。セツブンソウと比べると花色のバリエーションが豊富で、写真のように青色を帯びたものもあれば、赤いラインが入っていたり、はたまた純白だったり……自然観察園内だけでも多種多様なカラーが揃っています。セツブンソウよりも背は高いのですが、あまり群落を作らないので目立ちにくいかも?

写真:鷹野 圭

こちらはフクジュソウ(福寿草)。地面から直接タンポポのような花が咲いているユニークな外見が特徴で、これもまたセツブンソウやミスミソウと同じくキンポウゲ科に属します。この植物は、月日が経つにつれて徐々に花の下の茎が伸びだし、最終的には十数センチくらいの株に成長するという奇妙な成長をしていきますが、最も花が美しいのはやはり咲き始めの時期。2月末〜3月中旬くらいにちょうど良い花期を迎えるので、欠かさずチェックしておきましょう。
フクジュソウを含め、冬のキンポウゲ科の花は希少性が高く、自生のものはなかなか見られません。ここ自然観察園では、限りなく自然に近い形で雑木林の林床に生えており、自生とはいえなくとも限りなく自然に近い形で花を咲かせています。人気が高くお花屋さんでもたまに見かけますが、もし庭植えなどで育ててみたい方は、ここの環境を再現することを心がけると上手く育てられるかもしれませんよ!

素朴ながらも命の息吹に満ちた、2繋がりの公園

武蔵野公園に野川公園、いずれの公園も他にはないような特筆すべき施設などはありませんが、野川の流域に広がるフィールドには水と緑がもたらす“潤い”に満ち満ちており、寒い中でもつい佇んでいたくなる独特の温かさがあります。川沿いは日当たりも良いので、流水の音を聞きながらのんびり散歩してもよし。公園全域を歩き回って本格的に鳥を探し回ってもよし。武蔵野の原風景を色濃く残す2つの公園を、心ゆくまでご堪能くださいませ。
【武蔵野公園】
<基本情報>
住所:東京都小金井市前原町2、東町5、中町1、府中市多磨町2・3丁目
電話番号:042-361-6861(武蔵野公園サービスセンター)
アクセス:JR「武蔵小金井駅」南口より、京王バス調布行きで「武蔵野公園」停留所で下車すぐ。または多磨霊園もしくは多磨町行きバス「多磨町」停留所で下車後、徒歩約3分 ほか。
【野川公園】
<基本情報>
住所:東京都調布市野水1・2丁目、小金井市東町1、三鷹市大沢2・3・6丁目
電話番号:0422-31-6457(野川公園サービスセンター)
アクセス:西武多摩川線「新小金井駅」または「多磨駅」より徒歩約15分 ほか。
2018年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
むさしのの都立公園Webサイト
http://musashinoparks.com/

【トラベルjpナビゲーター】
鷹野 圭

提供元:トラベルジェイピー 旅行ガイド

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