都会というイメージの名古屋ですが、実は自然を感じられる場所も多く残っていることはご存知でしょうか?その代表的な場所の一つが、天白区の「相生山緑地」。かつて相次ぐ宅地造成化で存続が危ぶまれた丘陵地ですが、1990年代後半に行われた市の区画整備事業によって再生・保存され、今では都会の中で自然に触れ合える「オアシスの森」として密かに注目を集めています。今回は、その素朴な魅力をご紹介!
登山というよりウォーキング!手軽に誰でも楽しめる
まず相生山緑地「オアシスの森」の魅力は、その手軽さです。まず立地について、名古屋駅から名古屋市営地下鉄を利用して、最寄りの相生山駅までちょうど30分。そして駅から徒歩15分もあれば、緑地の入り口に到着することができます。
なお車で訪れる場合は、緑地の北側・双子池の脇に駐車スペースがあるので利用すると良いでしょう!
そして次に、緑地自体の歩きやすさについて。相生山とありますが、実質は緩やかな丘陵地。山と言えるほどのアップダウンはなく、ほとんど体力を要することなく、心地よい樹林歩きが楽しめます。
そのため登山に慣れている必要はなく、カジュアルな格好で、気軽に自然の中へ身を投じることができます。また、隅から隅まで歩いても、一周2時間ほどという短いコースタイムも魅力です。
個性的な小径がたくさん!心洗われる自然の中を探検
そんな手軽さが売りの、相生山緑地「オアシスの森」のもう一つの魅力は、コースの多様性です。都会の一角に、こんなに変化に富んだハイキングコースがあるのか?と驚くことでしょう。
例えば「低木の小径」は、背丈より少し高い木々が緑のトンネルを作り上げており、まるでジブリのトトロにでも出てきそうな、どこか冒険心をくすぐる雰囲気を見せてくれます。
また、緑鮮やかな竹に囲まれて、爽やかな散策が楽しめる「竹林の小径」や、相生山緑地のトレードマーク・赤松が見られる「散策エリア」、春になると梅の花が一斉に咲き乱れる「梅林の小径」など、個性豊かな遊歩道が整備されています。
そしてそれぞれの道では、自然の中で過ごす気持ちよさ、緑溢れる風景の素朴な美しさを、心ゆくまで味わうことが可能です。深呼吸・背伸びをして思いっきりリフレッシュをしましょう!
「いのちの谷」が美しい!緑たぎる絶景の小径
そんな道の中で、一番オススメなのが緑地の南側に位置する「いのちの谷」です。なぜなら、コナラの木々を中心に、緑がより一層鮮やかで美しく、包み込むように広がるから。
奥へ進めば進むほど「こんな美しい自然が、名古屋の都会にあったんだ!」と目から鱗は落ち、この緑地に付いている愛称「オアシスの森」の意味も納得できることでしょう!まさに名古屋が秘めている原風景と言えるスポットです。
なお、この「いのちの谷」では、1990年代の整備事業の前、雑木林の発達による日照不足で、自生するツツジが弱ってましたが、枝打ちや除伐作業により、今ではすっかり復活し、春には美しいピンクの花を愛でることができます。
美しい自然とともに、この自然を守ってきた人々の努力。人と自然の共生を感じることができる点でも、貴重な場所と言えるでしょう!
心の琴線に触れる!自然との出会いを求めて歩こう
そして最後の魅力は、自分ならではの視点で、心の琴線に触れる風景を見つけ、そこで暮らす動物や昆虫との一期一会を楽しめるということ。
特に目立った何かがある訳でもない相生山緑地「オアシスの森」ですが、気の向くまま歩いていると、不思議と惹きつけられるワンシーンに数々出会うことができます。
またアオサギやキジ、コケラといった鳥類をはじめとして、昆虫も多く生息しており、緑地はふとした発見で満ちています。一種類でも出会えたら、都会にいることを忘れ、山里を歩いていると錯覚してしまうはず!
疲れた心を癒してくれる!相生山緑地「オアシスの森」
名古屋の中にひっそりと根付く里山、相生山緑地「オアシスの森」。そこには都会からは想像できないような、日本の原風景を感じられる空間が広がっています。生命力あふれる美しい緑は、まるで都会の無機質な生活で失われてしまった、心の潤いを取り戻してくれるよう!
名古屋の中心部から気軽にアクセスでき、誰でも気持ちのよい里山歩きを満喫できるこの場所へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
相生山緑地 オアシスの森の基本情報
住所:愛知県名古屋市天白区天白町大字野並上新田
アクセス:地下鉄相生山駅から徒歩10分
2020年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
■関連MEMO
相生山緑地/オアシスの森(外部リンク)
http://www.city.nagoya.jp/ryokuseidoboku/page/0000009519.html
【MAP】相生山緑地/オアシスの森(外部リンク)
http://www.city.nagoya.jp/tempaku/cmsfiles/contents/0000019/19154/aioioasisu.pdf
本当に名古屋?「猪高緑地」で癒しの里山・緑の絶景歩き
https://www.travel.co.jp/guide/article/43240/
【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
土庄 雄平
