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鈴木おさむ、引退前最後の絵本について語る「嬉しい反面、責任も感じました」

 来年3月31日で放送作家業と脚本業から退くことを発表した鈴木おさむ氏が、スターバックスと初めてコラボレーションした絵本『君だってサンタクロースかもしれない』(イラスト:伊豆見香苗氏)が、11月15日からデジタル絵本公開、16日より店頭でも展開された(本作品は非売品)。引退前最後の絵本への想いやオファーを受けた理由、苦労したことについて語った。

廃業決定後のオファーに「今回は特にいいものを作らければ、と最初は頭を抱えました」

 スターバックスでは、ホリデーシーズンの期間中、ビバレッジの売上の一部を、スターバックスのフードなどをセットにしたホリデーギフトとして、地域のこども食堂の子どもたちへ寄付する「Be a Santa Donation Program」を実施している。この取り組みに共感した鈴木氏に、スターバックスが絵本制作をオファー。しかし、この時すでに廃業を決めていた鈴木氏は、「嬉しい反面、責任も感じました」と振り返る。

「仕事は絶対いいものを作らなきゃいけないんですが、最後の絵本になるとわかっていたので、今回は特にいいものを作らければ、と最初は頭を抱えました。ただ、せっかくお声がけいただきましたし、何より『Be a Santa Donation Program』は素晴らしい取り組みじゃないですか。なかなか笑顔になれない子どもたちっているように思いますし、単純に力になりたい。不安もありつつ、絶対にいいものを作ってやろうと決意しました」

 主人公の男の子・笑太(しょうた)が、周囲を笑顔にする物語は、スターバックスと打ち合わせを重ねる中で生まれた発想だ。

「まず、一番身近な両親を笑顔にするという枠組みを考えました。次に湧いたのが、“サンタクロースを求めているのは子どもだけじゃない”という想い。僕だってサンタに会ってみたいし、親だって、おじいちゃんだっておばあちゃんだって、きっとそう。そこで笑顔を贈るサンタクロースというアイデアが浮かびました。気持ち次第で、誰だってサンタにだってなんだってなれる。そういう気持ちを込めました」

予定調和にならないように…「アニメーション映画の脚本経験が生きた」集大成に

 数多くの作品を手掛けてきた鈴木氏のこれまでの経験が、本作では存分に生かされている。

「どういう方法で笑顔にさせるか。そこまでは決めず、書き始めました。これは僕がアニメーション映画で脚本を担当した経験が生きています。主人公たちと対立する敵はとにかく強くしてほしいとオファーをもらい、めちゃくちゃ強いキャラクターにしたんです。制作陣からそのキャラクターは好評でしたが、あまりに強い設定だったので『さあ、この敵、どうやって倒しますか?』となったことがあって。脚本を進めながら、今度はその敵を倒す方法を真剣に考えました」

 一方、“笑顔”というコンセプトは、単純だからこそ、さまざまな広がり方ができる。だからこそ「悩んだ部分もあった」と言う。

「あらかじめ倒す方法を決めてから書くと、きっと予定調和になっておもしろい話にはならなかったと思うんです。そこから笑太がどうやって両親を笑顔にするのか、数日間真剣に考えました。そこが今回の制作で一番苦労したかな。ただこの絵本の笑顔にする方法は自分でもしそうな行動だし、誰でも真似できるかなと思っています」
『君だってサンタクロースかもしれない』
最近両親や友達、そして自分自身からも、笑顔が減っているのではないかと悩む主人公の少年・笑太。そんなある日、笑太は公園で、オーバーオールを着て、白いおひげを生やした太ったおじさんと出会い、ふと悩みをこぼします。おじさんと話す中でみんなが笑顔を取り戻すためのヒントを得た笑太は、とある作戦を実行することに―。

◆絵本は、全国のスターバックス店舗で11月16日から読むことができます(※本作品は非売品)。
◆デジタル絵本(11月15日〜12月25日)まで公式サイトにて公開(外部サイト)
◆「Be a Santa ドネーションプログラム」特設サイト(外部サイト)

提供:スターバックス

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