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ガンダムがライダー化? エアジョーダン履くガンタンク? 謎多いガンプラ魔改造に賞賛の声「新手のミュータントヒーロー」

 さまざまな手法があるガンプラのカスタムの中でも、「ミキシング」は、最もポピュラーな手法のひとつ。キットには入っていないパーツをカスタムに使用することで、オリジナリティが出しやすく、他ガンプラパーツを流用すれば、サイズ感や世界観を損なうことも少ない。モデラーのヨーダさん(@urgehighhigh)が発表した作品は、頭部をガンダムの登場機体にしながら、オリジナリティあふれるミキシングを施したもの。サイズも世界観の異なる作品を見事に融合させ、SNSで賞賛された。本作を見事にまとめ上げたセンスはどのように培われたのか?

レゴ『バイオニクル』で培ったミキシングセンス「異なる世界線でこの3体を見てみたい」

――本作『Y作戦』が、4000件を超えるいいねを集めました。率直な感想を聞かせてください。
ヨーダたくさんのコメントをいただけて、とてもうれしかったです。特に、皆さんなりの設定を考えて書き込んでくれ、盛り上がったことがなによりうれしかったですね。
 例えば「ガンタンク、絶対エグザムシステムみたいな強化モードありそう(笑)」とか。「強化モード」って男の子は特に大好きじゃないですか(笑)。ただ、自分がガンダムやロボットアニメの知識があまりなく、正直「?」なコメントも多かったのも事実。その都度、ググって調べまくりました(笑)。

――ミキシング作品は、やりすぎると収集がつかなくなるなかで、本作はそのギリギリのラインを絶妙に攻めた作品かと思います。そもそも、こうしたミキシングのセンスはどのように磨かれたのですか?
ヨーダそうですね…、30代後半ぐらいからレゴの『バイオニクル』(2016年まで発売されていたレゴのシリーズ。球体関節を使っており、複雑なポージングも可能だったアクションフィギュア的なもの)で遊んでいました。ただその販売が終わってしまって、パーツを揃えるのが段々と難しくなった時、バンダイさんから『30 MINUTES MISSIONS』(従来のプラモデルより簡単でカスタムしやすい新機軸のプラモデル)が発売されまして。これをミキシングした蟹をモチーフにした作品を見かけ、とても衝撃を受けました。そこから自分もすぐにハマりました。
 その後、コロナ禍になってフォロワーさんのガンプラ作品見るようになり、自分でも作ってみようと本格的に始めてみたという感じです。

――ガンプラからスタートしていないからこそ、形や常識にとらわれない自由な発想でミキシングを行っていけるのですね。ちなみに本作はどのような発想から生まれたのでしょうか?
ヨーダ『バイオニクル』で遊んでいた頃、この3体をモチーフにした作品を組んだことがあり、また違った世界線の3人を見てみたいなと思い制作しました。イメージしたのは特殊部隊的な感じです。

なぜガンタンクにNIKEのスニーカー?「一体だけ異質だったので、人間味を出すため」

――本作は、頭部がガンダムに登場するキャラクターですが、そのほかはさまざまな作品のキャラクターを使用されています。どんなパーツを使用されたのか、教えてください。
ヨーダ頭部のキャラクターがガンダムのものは、MG RX-78『THE ORIGIN』、HG エアリアル、シン仮面ライダー Figure-rise Standard。ガンキャノンのものは、MGガンキャノン、Yolopark オプティマスプライマル、RE ガンキャノンディテクター。ガンタンクは、HGガンタンク、境界戦機 ブレイディハウンドとジョウガン、MGトールギス、HGディランザですね。

――本当にさまざまな作品が入り乱れていますね。そのなかで、キャラクターの顔は、「V作戦」の3機(ガンダム、ガンタンク、ガンキャノン)です。この3体を“顔”に据えたのは、なぜでしょうか?
ヨーダアイコンとしての魅力や認知度ですかね。あとは組みやすさ。

――なるほど。ガンダムと仮面ライダーなどそれぞれの機体を組み合わせた基準、理由を教えてください。
ヨーダガンダムは、シンプルにスーツ感を出したかったです。首をチラ見してるところがライダースーツを選んだ決め手になりました。ガンキャノンは、元々ムチムチしてる機体なので、マッスルなオプティマスプライマルに合うと思ってました。口元はシャープにしたかったのでプライマルのマスクを型取りしました。ガンタンクは、勢いはあったものの他の2体よりかは難しかったです。3体並べた時に一体だけ異質だったので、人間味を出すためにスニーカーを履かせました。

――確かに、NIKEのスニーカーがいい味出してます(笑)。驚くほどぴったりなサイズ感が本作の完成度の高さの一因かと思います。ミキシングのパーツ選びにもこだわったと思うのですが、制作時に工夫されたことは?
ヨーダ基本は人のラインに近くするようにしています。ガンプラなら首、胴、太腿が短いので少し長くします。ベースになるのはMGヘッドです。それにスターウォーズなどの1/12ボディを合わせれば大体上手くいくと思います。

――制作時、特に苦労したことは?
ヨーダ今回、自分の中の“勢い”がすごかったのと、元々のフィギュアやプラモデルの完成度が高かったので全く苦労しなかったです。いつもなら大体、「腕」で気持ちが萎えるのですが(笑)。

――本作を含め、ご自身がガンプラを制作するうえで一番大切にしていることは?
ヨーダ「チョット面白いことをやってやろう」という気持ちです。

――その気持ちが見事に作品に表れ、それが多くの人に伝わったわけですね。ちなみに、今後この3体以外の“仲間たち”を制作する構想はありますか?
ヨーダジオングはミキシングしてみたいですね。ヘッドがより人の顔に近いと思うので細身のシルエットで、両脇にあの特徴的な手をデカハンドにしてみたいです。それか腕を太腿に見立てても面白そうです。

――それも楽しみですね。それでは最後に、ヨーダさんにとって「ガンプラ」とは?
ヨーダ趣味のひとつであると思います。ただ、ガンプラ(模型)を通してこんなに仲間ができると思っていなかったので、大袈裟かもしれませんが今では生き甲斐のようにも感じています。

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