• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
  • ホーム
  • ライフ
  • “不味くて高価格”でも売上増、発売38年のロングセラー歯磨き粉 「クセになる味」にリピーター
(更新: ORICON NEWS

“不味くて高価格”でも売上増、発売38年のロングセラー歯磨き粉 「クセになる味」にリピーター

 近年、オーラルケア意識の高まりから、関連商品の市場は拡大傾向にある。歯磨き粉も種類に富み、個々の好みで複数揃える家庭も少なくない。そんな中、発売から38年を迎える“不味くて高価格”な歯磨き粉の売上が好調という。特徴的なのは、使用者の満足度の高さだ。“不味くて高価格”にも関わらず、購入層の2人に1人がリピーターという驚異の支持率を誇る。人気の背景と“不味い”理由を発売元に聞いた。

現代のヒット商品の方程式「安くてうまい」の真逆をいく歯磨き粉

「今でも初めてお使いいただいた方から『何ですか、この味は?』『こんな不味いもの、口に入れられない』というお言葉をいただくこともあります(笑)」

 そう話すのは、第一三共ヘルスケアの松田一成さん。1985年に同社から登場した歯周病予防歯磨き『クリーンデンタル』は、ほとんどの人が最初は“不味い”と表現するであろう、インパクトの強い個性的な味で知られる。さらに、価格は1本(100g)1408円(税込・編集部調べ)。現代のヒット商品の方程式“安くてうまい”の真逆をいく歯磨き粉、それが『クリーンデンタル』だ。

 ところが、同商品の現在の売り上げ規模は約50億円。2022年度は売上前年比112%(※1)を記録するなど、売れ行きは好調。その背景にあるのは、愛用率の高さだ。実に購入層の2人に1人がリピーター(※2)という。

「味について厳しいお言葉をいただく一方で、最初は違和感があっても、『使い始めて3日くらいで慣れて、1週間でハマりました』というお声も非常に多いですね。リピーターの方からは使い続けたことで『歯の表面がツルツルになった』『磨いた後の爽快感は格別』などコメントもたくさんいただきます」(第一三共ヘルスケア「クリーンデンタル」ブランドマネージャー・松田一成さん/以下同)

 “不味くて高価格”でも、慣れると味と爽快感が固定客の獲得につながっているようだ。それにしても気になるのは、現代の技術を持ってしても“不味い”こと。一体、『クリーンデンタル』の独特な味の正体は何なのだろうか。

昔も今も“マズい”のなぜ? 独特の味は「重曹」と「塩」だった

「個性的な味ですが、決して味を二の次にしたワケではなく、発売前から研究を重ねた結果、辿り着いたものです」

 『クリーンデンタル』には、重曹(炭酸水素ナトリウム)と塩(塩化ナトリウム)をはじめ、約10種もの薬用成分が配合されている。(※重曹は添加物として)

「重曹は今では掃除の万能アイテムとして知られますが、当社でも38年前、その汚れをよく落とす性質に目をつけて歯磨き粉に配合しました。ただし重曹を入れると、もう美味しい味の歯磨き粉は作れません(笑)。重曹自体、変な味がしますから。しかも約10種の薬用成分の中には苦いものもあります。そこで、“美味しい歯磨き”を目指すのではなく、せめて慣れてもらう味にしようと研究を重ねて、今のクリーンデンタルが誕生しました」

 “汚れをしっかり落とすこと”にこだわった結果、重曹は絶対に外せなかった。そして重曹を入れるからには、”美味しい味”を諦めて、「1週間で慣れる味」「慣れたらハマる、癖になる味」を目指したという。ある種潔い選択と言えるかもしれない。

 こうして作られた味は、発売以来、基本的にほとんど変わっていないが、7種ある『クリーンデンタル』のシリーズ商品は、それぞれフレーバーが異なる。

「『クリーンデンタル』のメインは赤ラベルの『トータルケア』(※3)ですが、ピンクラベルの『くすみケア』(※4)や黄色ラベルの『口臭ケア』(※5)など、様々なバリエーションがあります。本来は効能別で分かれていますが、ペパーミントやレモンフレーバーなど少しずつ味も違います。たとえば『赤の味は苦手だったけど、味がマイルドな黄色を試したら大丈夫でした』という方もいらっしゃいますので、ぜひお試しいただければと思います」

歯周病の予防はもちろん歯石沈着の防止やむし歯予防まで、 歯と歯ぐきをトータルにケアする「クリーンデンタル」シリーズ

歯周病の予防はもちろん歯石沈着の防止やむし歯予防まで、 歯と歯ぐきをトータルにケアする「クリーンデンタル」シリーズ

高まるオーラルケア意識、歯磨き剤のトレンドは「高価格化と高機能化」へ

 『クリーンデンタル』が売れる背景には、先に述べた商品強度とともに、市場トレンドの変化もあると同社では見ている。2015年頃から歯磨き粉の高価格化、高機能化が進み、その平均単価は右肩上がりという。

「もともとのオーラルケア意識の高まりに加え、コロナ以降は、『口の中をより清潔に保ちたい』という人々が増えました。これらが市場に顕著に表れていると思います。トレンドとしては、『歯周病予防』『むし歯予防』『口臭防止』など、あらゆる効能を併せ持ったオールインワン処方の歯磨き粉の需要が増えています」

 さらに、昔は家族でひとつの歯磨き粉を使うことが多かったが、近年は一人ひとりがフレーバーの好みや効能によって使い分けるようになり、結果的に購入個数が増えていると話す。こういった流れをうけ、第一三共ヘルスケアでは、今後の展望として、歯周病の正しい情報を提供し、遠い将来の危機でなく、今まさに必要なケアとして、まだ取り組んでいない生活者にも歯周病対策に目を向けてもらえるよう啓蒙活動を行っていきたいとしている。

「2025年以降には『国民皆歯科検診』で国民全員が歯科検診を受ける流れになると思います。そういった歯科検診を受けてくださった方に対して、歯周病とはどんな病気なのかを啓発動画や冊子などで伝え、多くの皆様に興味を持っていただきたい。製品だけでなく、そういったサービスや情報も提供することを目指しています。歯周病対策は、まず歯周病を知ることから始まります。まずは歯周病を知ってもらい、何歳からでもいいので、歯周病対策に目を向けてほしいと思います」

※1:出典 インテージSRI+ 2022年4月‐2023年3月 DRUG 歯磨き市場
※2:出典 True Data 2022年4月‐2023年3月 リピート分析
※3:販売名/DSデンタルLc(医薬部外品)
※4:販売名/DSデンタルWc くすみは歯の蓄積汚れ(医薬部外品)
※5:販売名/DSデンタルMc(医薬部外品)

※歯周病とは、歯肉炎・歯周炎(歯槽膿漏)の総称。

(取材・文/水野幸則)
▼歯周病度をセルフチェックをする
10項目のチェックリストへ
▼お口まわりの機能の衰えやトラブルについて学ぶ
オーラルフレイル特設サイトへ
▼「クリーンデンタル」を詳しく見る
商品公式HP

あなたにおすすめの記事

 を検索