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「えげつないほどカッコよすぎ」 “CGレベル”の超技巧モデラーが「Hi-νガンダム」の青を紫に変えたこだわりとは?

 まるでガンプラとは思えない神々しさや、圧倒的な迫力を感じさせる「ジオング」や「サザビー」などを発表。「CGみたい」「凄い絵だと思った」など、絶賛された人気モデラーのDON-GURIさん(@ten10kozo)。同氏の近作は、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』に登場するHi-νガンダム【※】をカスタム。白×青のコントラストが印象的な同機だが、本作では紫とゴールドを大胆に施し、上品で美しい機体に仕上げた。本作はどのようにして生まれたのか、制作者に話を聞いた。【※】「νガンダム」の「ν」は、ギリシア文字の第13文字の「ニュー」

最近のRGの流行の小さめ頭部×脚長が気になったので、初期デザイン画のどっしりした印象に

――近作の、Hi-νガンダムが、SNSで賞賛されました。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』に登場する同機を作ろうと思ったのは、どのようなキッカケからだったのでしょうか? 同機になにか特別な思い入れがあるのでしょうか?
DON-GURI「1/144 RG Hi-νガンダム」を使用しているのですが、このキットは、実はツイッターのフォロワー様からご厚意でいただいたのです。ちょうどRGのHi-νガンダムで、こういう作り方を考えていた時だったので、お言葉に甘えて頂きました。そういった経緯もあり、これまで以上に、しっかりしたものを作ってお見せしなければならないという気持ちがありました。

――「こういう作り方を考えていた」とおっしゃいましたが、そもそも、Hi-νガンダムにどのような印象を持ち、今回どういった作り方をしようと考えられたのですか?
DON-GURIHI-νガンダムについては、一番初めにデザイン画を見たときの印象がそのまま残っています。かなり昔の話ですが、当初のデザイン画は、もっとどっしりしたモビルスーツのような印象。それに対して今回のRGは、最近の流行のような小さめの頭部や長い脚という感じでかなりアレンジされているのが気になりました。なので、今回はその点があまり目立たないようにすることも考えて作りました。

こだわりの紫は調色した筆塗、内部の細かなディティールはガンダムマーカーで

――Hi-νガンダムと言えば、世間一般では白×青が印象的な機体です。本作では紫とゴールドが目を引く非常に美しく上品な印象に仕上がっていますが、このアイデア、制作の方向性については、どのように発想したのでしょうか?
DON-GURI本体の紫色の部分について、キットではブルーの設定になっていますが、実は元々の設定画(デザイン画)は紫なんです。私は元のイメージが好きなので、紫色にするために筆塗りでカラーリングを変更しています。
 このキットは内部構造もディティールが入っているので、いつものようにハッチオープンのような感じで作ることは決めていました。どちらかといえばゴールドを多めに使用して目立つようにしています。

――この紫についても、発売されているパープル単色ではなく、すみれ色を調色し、筆塗されたとお伺いしました。
DON-GURIそうですね。市販のパープルでは濃すぎるので、少し明るめの色にするために調色しました。実際、「白を加えるか? それとも別の色にするか?」で迷い、店頭で塗料の陳列を見ながら、すみれ色にしました。普段でもすみれ色はそのまま使うこともあるので、お気に入りの色のひとつです。結果的にすごくいい色になったと思っていますし、このパープルなら他のキットにも使えそうです。また、調色の割合も1:1で調色することを前提にしたので、白にしていたらかなり違った色になっていたと思います。
 私は、後からでも同じ色が作れるようにするために調色は1:1の割合にこだわっています。なので、このキットを制作した後でも別の容器にこの調色した色を作り置きしています。内部のゴールドとシルバーはいつも通りのガンダムマーカーです。ここは細かい色分けなので筆塗りではできない部分です。

――外装の紫も美しいですが、内部の細かなディティールはさすがのクオリティですね。
DON-GURIありがとうございます。今回は特に苦労した部分はなかったのですが、各部のパーツの開く方向やポージングにおいて内部の見え方など配慮していくのが気を使った部分です。キットの構造上の制約もあって開く方向や可動範囲の制限があるので、最終的にどんなポーズで写真を撮るのか悩みました。最終的には宇宙空間で浮遊しているような雰囲気にすることに決めました。

――本作は3000件を超えるいいねを獲得されました。この反応をどのように受け止めていらっしゃいますか? また、一番印象的なコメントはどんなものでしたか?
DON-GURIいつも多くの皆さんにコメントなどいただき、大変励みになります。「重量感のある感じですね」というコメントが印象に残っています。内部構造を少し見えるようにした効果を感じていただけているように思えてうれしかったです。
 またこの作品に限らずですが、制作途中の様子もツイッターにあげていますが、制作方法についての質問も時々いただきます。できるだけ説明をするようにしていますが、私の作品がきっかけで「自分もやってみよう」という気持ちになっていただけたときもうれしいです。

――本作以降も続々と作品を発表されていますが、今後の構想があればぜひお聞かせください。
DON-GURI今後もこういった制作方法を定期的にしていくつもりです。キットによっては内部構造にもこだわったものがありますので、そういうキットでは今回のような作り方をすることで、キットの特徴を最大限に活かした作り方をしたいと思っています。また、写真においてもより映える写真の撮影をしていきたいと思います。

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