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(更新: ORICON NEWS

「家は大きさじゃなく間取り次第」元ハウスメーカー勤務20代男性が「29坪平屋」を建てた理由

「29坪平屋」の金丸家リビング。金丸家のリビング。中庭の向こうに寝室、右奥がダイニングキッチンを配したコの字型の間取り。

「29坪平屋」の金丸家リビング。金丸家のリビング。中庭の向こうに寝室、右奥がダイニングキッチンを配したコの字型の間取り。

中庭を望む開放的なリビングが豪邸をイメージさせるこのご自宅、実は、全国の一般的な戸建ての平均坪数30〜40坪を下回る「29坪平屋」だ。建てたのは、元ハウスメーカー勤務の金丸さん(28歳/@kanamaru_house)。「しなくていい事をあげていった結果、29坪平屋に行き着いた」という。“住まい”のエキスパートが明かす「マイホームでしなくていい事」、平均坪数以下でもゆとりある空間を生み出す秘訣とは?

「住まいはいかに無駄を省いてシンプルにするかが大事」

 金丸家(共働きご夫婦)のテーマは「室内と室外を融合させた家」。中庭を中心に「コの字型」に造られた自宅は、全方位に光が差し込み、室内のどこからでも空と緑との繋がりを感じられる。内装のアクセントとなっているのは、26帖あるLDKの中心に設置された無垢板の『木のハコ』。生活感のでやすい収納と水回りを収めると同時にホテルライクな雰囲気を演出している。

 どこから見てもクラス感と空間の広がりが感じられる金丸家の坪数は全国平均以下の「29坪」だ。

「30坪はないと狭そう…と思われている方も多いと思います。私も最初から30坪以下におさめるつもりはなかったのですが、住まいはいかに無駄を省いてシンプルにするかが大事なので、『しなくていい事』をあげていった結果29坪の平屋になってました(笑)」

約6人程でBBQができる広々とした中庭。

約6人程でBBQができる広々とした中庭。

 夢の戸建てマイホームとなれば、地価の高い都心部をのぞき「できるだけ広く」または「せめて30坪以上…」と思う人も多いが、元積水ハウス勤務という“住まい”を熟知した金丸さんが「理想の家」を追求した結果、「29坪平屋」に行き着いた。金丸さんが自身のライフスタイルから「マイホームでしなくていいこと」と判断したのは次の8つ。

・寝室は寝るだけでいいから広くなくていい
・こども部屋は5帖以下でいい
・できるだけ廊下は最小限になる間取りを考える
・トイレやお風呂は最小限でいい
・土間収納はウォークスルーじゃなくていい
・玄関も広くなくていい
・収納は最低限でいい
・脱衣所も最低限でいい

キッチン。内装は「グレー×ウォルナット×黒」で統一している。

キッチン。内装は「グレー×ウォルナット×黒」で統一している。

これらをミニマムにすることで29坪ながら26帖のゆとりあるLDKを実現した。夫婦の滞在時間が多いスペースを広く設けたこと、さらに“抜け”を感じさせる中庭とダイニングキッチンの勾配天井、天井高の窓や建具なども平均坪数以下でも狭さを感じさせないポイントだそう。

「横よりも縦の空間を意識することで開放的に見えるようにしています」

「29坪平屋」は動線が短くて暮らしやすく、家族がどこにいても気配が感じられる、(2階がないので)足音が気にならない、掃除がしやすいなどの魅力があるという。2階建てにくらべ、建築費・外構費・固定資産税などが高いという短所もあったが、結果的に「夫婦ともども快適に過ごせている」と金丸さん。

「家は建てることがゴールではなく、住んでから暮らしを愉しむことが大切」

「唯一後悔したのは在宅ワークスペースを作らなかった事。建てた時はまだ会社員で、在宅ワークはほとんどありませんでした。その1年後会社を辞め独立したので毎日家で仕事をするようになりました。ライフスタイルの変化に対応できる間取りを考えることも大事だと思います」

 マイホーム購入と同時にInstagramを開設した金丸さん。ハイセンスな自宅を公開するとともに、家づくりの秘訣や元HM勤務ならではの業界秘話を発信し注目を集め、現在は独立。SNSを通じてマイホーム計画のサポートを行っている。

「今は、これから家を建てる方に向け、全国のHMや工務店の担当者を紹介しています。紹介後は、間取り添削や見積添削等を無償で行うなど、家が建つまで第三者目線で家づくりのサポートもしています。家づくりの中で“不安”になることを少しでも和らげられたら嬉しいですね」
  • 勾配天井で解放感あるダイニングキッチン。

    勾配天井で解放感あるダイニングキッチン。

  • 中庭からみたリビング。

    中庭からみたリビング。

 家を建てたのは27歳の時。周りからは心配や反対する声もあったという。そんな当時の経験もマイホーム計画者へのサポートへとつながっている。

「まずはアパートに住んだ方が良いんじゃないか、20代で家を建てるのは早すぎる、もう少し貯金がある時に建てた方が良いなど、色々言われる事もありましたが、結果的に今は“早めに建てて良かった”と思ってます。いずれ建てるなら早く建てて長く住みたいですし、家は建てたい時が建て時です(笑)」

 全国のフォロワーから多くのマイホーム相談が寄せられる今、伝えたいのは“家づくりの本質”と話す。

「家は建てることがゴールではなく、住んでから暮らしを愉しむことが大切だと思っています。どれだけ大きい家、豪華な内装、最新設備を入れたとしても、一緒に住む家族と暮らしを愉しめないと意味がないと思います。家づくりは建てて終わりではないと思っているので、Instagramではいかに暮らしを愉しめるかという面でも発信をしています。今後は、家づくりをサポートさせていただいたオーナー様のルームツアーを定期的に行ったりして、今この時代に建てて良かったと、一人でも多くの方に感じて頂きたいと思っています」

【金丸家DATA】
佐賀県/共働き夫婦/29坪
・LDK26帖(リビング12帖、キッチン14帖)
・寝室6.4帖
・子ども部屋(2部屋)4.5帖ずつ
・リビクロ1.5帖
・洗面所1.4帖
・脱衣所2.1帖
・トイレ1.1帖
▼Instagram
@kanamaru_house

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