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ファミマから、“生”コッペパンが登場 しっとリッチ食感へのこだわり
時代を超えて支持されるコッペパン 近年は豊富なメニューバリエーションから専門店も多数
その後、食パンやクロワッサンなど献立のパンの種類が増えるとともにコッペパンの頻度は下がったが、油で揚げたコッペパンに砂糖をまぶした「揚げパン」は子どもたちの人気献立となる。そんなコッペパンは、日本人にとって世代を超えてなじみ深い国民食と言えるだろう。
もともとは米の代用品だったコッペパンだが、近年では惣菜パンにも菓子パンにもメニュー化が可能な、幅広いのニーズに対応できるパンとして需要が高い。パンに挟む具材によって、メニューバリエーションが豊富なことから、コッペパン専門店も増えており、行列ができる人気店も生まれている。
生活に密着するコンビニでも、具材が異なる定番から季節限定までコッペパン製品はこれまでも多かった。ファミリーマートの上妻春香さんは、コッペパンの需要と市場性について「幅広い世代のお客さまから愛されているコッペパンは専門店も多く、ファミリーマートでも多くのお客さまから支持をいただいています。このコッペパンを更に美味しく、お客さまに喜んでいただける商品にするため、ベーカリー等で人気の“生”を組み合わせることで、懐かしいのに新しいおいしさを目指しました」と説明する。
第1次から第3次まで大きく盛り上がる食品市場の“生”ブーム
記憶に新しい生食パンブームでは、ほんのり甘いもちっとした生地の食感が従来の食パンの概念を覆した。バターやジャムなど不要で、トーストもしなくていい。食パンがそのまま食べてもおいしく味わえるパンであることが新しかった。
そして、ここ最近では生カヌレや生ドーナツ、生デニッシュ、生フランスパンなど多岐に渡るパンや焼き菓子の生ブームが第3次として到来。こうして振り返ると、パンは“生”と相性がよいのかもしれない。種類は多いが、“生”パンに共通する特徴は、水分をたっぷりと含むしっとりとした生地のすっと溶けるような口どけのよさ。その食感がトレンドになっている。
多様なニーズに対応するコンビニでもこれまでにさまざまな食品の“生”製品が店頭に並んできた。上妻さんは「ファミリーマートでも最近では『生スコーン』『生ブリオッシュ』などを発売し、多くのお客さまから支持をいただきました」とその需要を振り返る。
しっとり食感のこだわり“生”パン生地が2種類登場
開発者の上妻さんは、従来製品との製法の違いと開発における挑戦を「これまで多加水製法やリッチなブリオッシュ生地は、生地が緩くベタつくため、工場でたくさん生産することが難しく、主に手作業で作るパン専門店が得意な分野でした。いままでパン専門店に行かないと楽しむことができなかった食感を、ファミリーマートで気軽に楽しんでいただくために、原材料の種類や投入タイミング、生地の発酵時間など、配合や工程を何度も試行錯誤し出来上がった商品です」と熱く語る。
とことんこだわった2種類のパン生地が使用される本製品。“くちどけ生地”の菓子パン『生コッペパン(あん&バター入りホイップ)』は、しっとりくちどけのよいブリオッシュの生コッペパンに、なめらかなつぶあんとコクのあるバター入りホイップをサンド。“もちっと生地”の惣菜パン『生コッペパン(たまご)』は、ふんわりもちっとした食感の生コッペパンに、コクと旨味のあるたまごフィリングを挟む。それぞれ生クリームを加えたパン生地と具材の食感を合わせて商品化されている。
また、今回の生地の開発によって、既存のコッペパンも生コッペパンに順次リニューアルされる(一部地域・商品を除く)。従来の生地と新たな“生”生地によるコッペパンの違いを上妻さんは、「古くから親しまれているコッペパンに、多加水製法やブリオッシュなどの技術を組み合わせ、さらに生クリームを加えたファミリーマートでしか味わえない商品です。これまでにないしっとりした食感と味わいを楽しんでいただきたいです」と説明する。
日本人の定番ベーカリーであるコッペパンの生地にこだわった新製品の登場は、次なる“生”ブームの到来を予感させる。
(文/武井保之)
生クリームを加えたしっとりもちっとした食感の生コッペパンに、コクや旨味がアップしたたまごフィリングをサンド。
『生コッペパン(あん&バター入りホイップ)』
生クリームを加えたしっとりくちどけのよいブリオッシュ生地の生コッペパンに、なめらかなつぶあんとバター入りホイップをサンド。
【価格】138円(税込)
【発売日】2月28日(火)
※沖縄県では価格と仕様が異なります
◆生コッペパン 商品サイト(外部サイト)