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誕生から35年の『モンプチ』 “家族”になった猫の食事ニーズを見据えた戦略
第一次ペットブームのなかブランド誕生 腹を満たすものから猫へ“食事の楽しさ”を提案
「犬や猫は、より家族に近い存在へととらえられるようになりました。それと同時に、フードに関しても、単にお腹を満たすだけの“エサ”を与えるのではなく、自分たちと同じように、ネコちゃんにも美味しい“食事”を与えたいというニーズが高まりました。そのようななか、ネコちゃんにより美味しい食事を提供するため、いち早くプレミアムウェット市場を創造しました」
猫がディナーテーブルに座り、カクテルグラスでごはんを食べる姿は、大きな話題に。今田さんによると、「猫を飼っていなかった方でも、いまだに『モンプチ』と言えばあのグラスをチンチーンと鳴らすCMと言って下さることが多い」とのことで、反響の大きさが伺える。
ちなみに、2012年には豪華回転寿司レストランをイメージした店内で、猫たちが『モンプチ』缶を楽しむ様子を写したCMも放送。どの皿を食べるか迷う猫たちの表情から、プレミアム感はそのままに、ラインナップの拡大も初CMよりも進化した21世紀のネコグルメを表現した。
「よりおいしいものを…」飼い主たちのニーズを汲み開発
「人間と同じく“毎日同じごはんでは飽きるのではないか”というオーナー様のネコちゃんへの思いやりから、様々な味やテクスチャ(食感)のウェットフードが誕生しました。選ぶ基準も単に栄養を満たすだけではなく、より健康的なものを、ネコちゃんが喜ぶ美味しいものを与えたいという想いから、人間の食事を選ぶ基準並みに、もしくは、言葉を発せれないネコちゃんを思いやり、それ以上の基準へと変化していきました」
「もっと愛猫を幸せにしたい」家族の絆を深める食体験を提供し続ける
犬はしつけやトレーニングのご褒美のためにおやつをあげるが、猫はそういった需要が低い。よりコミュニケーションを取りたいという飼い主の想いの高まりから、おやつ製品も新たに誕生する。
2019年には、『モンプチ ナチュラルキッス』という、スティックタイプでゼリー状のラインナップも発売。他社も含め、近年人気を集めているタイプで、ペットがぺろぺろとおいしそうになめる姿が間近で見られることから、お互いの絆を深めるツールとしても一役買っている。
「スティック状の製品は、よりネコちゃんと近づきたいという、ネコちゃんと家族の距離感の変化から生まれたコミュニケーションのためのパッケージと言えるかと思います」
「“美味しいごはんに満足するネコちゃんの姿がしあわせ”をオーナー様に届け、ネコちゃんとオーナー様の絆を深めるお手伝いをしたいという思いは変わりません。今後もこれまでと変わらず究極の美味しさを追い求めるとともに、ネコちゃんとオーナー様の絆を深める新たな食体験を継続的に提供し、さらに50年、100年と愛され続けるブランドを目指したいと思います」
現在、170種類以上の豊富なラインナップを展開する『モンプチ』。発売から35年、消費者調査や試行錯誤を重ね、常に時代の先を読んだ商品を届けてきた。今後も時代の変化に合わせ、人とネコの思いをつなぐ商品の開発は続く。