HIP HOP界で話題のマルチクリエイター/アーティストのISSEIが手がけたナンバーは、スタッカートを刻むかのようなリズミカルなメロディーが印象的。「しばらく経ったのにカーテンのないウィンドウ お陰様で日が入りいい調子」や「これ以上の居心地があるなら 重い腰も浮かせてみよう」など、日常の何気ない違和感や一歩でも例え半歩でも踏み出す気持ちをユニークなワードの組み合わせで表現したフレーズの数々が、ミディアムテンポなグルーヴに乗せて紡がれていくのが心地良い。自分の周りにいる人の大切さや多様性も含め、あえて軽快に緩やかに歌い上げていくスタイルは、ヒーリングミュージックでもありパワーソングのようにも感じられる。終盤リフレインもされる1曲通して共通したサビのリリックも、自然とクラップしながら口ずさみたくなる。『igno』とは異なる、高尾の新たな一面を“垣間聴く”ことができるだろう。