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「父との日々を取り戻したい」娘が決意し遺骨をダイヤモンドに…新たな“埋葬の形”への想い
娘の世話にはならないと言っていた父を変えた孫の存在「写真1枚見られるだけでいいから生きていたい」
『墓は要らん!』と言っていた父。
? みっぽんぽん 漫画を描いています (@MitsuPongPong) February 16, 2022
遺骨をダイヤモンドにする為に昨年の夏からスイスに行っていましたが、最近帰って来たようです!
強迫性障害が酷く、旅をしたくても出られなかった父だけど。スイスの空気は旨かったか?飛行機楽しんだか?
うちに来るのを楽しみにしているよ!
綺麗じゃん、父! pic.twitter.com/viSmUUM5Uw
わたしもダイヤモンド葬の存在を初めて知りましたし、実際出来上がってくるまで全く想像もつきませんでした。こういった選択肢を知って貰えて、遺骨とそばにいたい希望がある方の元に情報が届けば嬉しいなと思いました。
――将来的な埋葬や遺骨問題の新たなあり方を提示したように思います。
とにかく孫命の父でしたが、持病の悪化により入院しました。コロナ禍で面会もほとんど叶わず、せめて最期くらい孫の声が聞こえる暮らしをと、1週間だけ自宅で過ごして看取りました。その当時、起きている時はいつも孫を目で追っていた父の姿が今も忘れられません。
――費用やダイヤモンドになるまでの期間はどのくらいかかりましたか。
価格は80万円ほどです。期間はスイスで半年ほどかかると言うことで、ちょっと長旅に出て帰ってくる父の姿を想像しました。絵が好きだったので、スイスで風景画でも描いてくるといいと思いました。
――実際にダイヤモンドになった遺骨をご覧になってどうでしたか。
おかえり! 孫たちのそばでみんなを見守ってくれと思いました。現在、ダイヤモンドはアクセサリーに加工中で、帰りを待っています。
「もっと死についてタブー視せずに話し合っておけば…」男手一つで育ててくれた父への複雑な想い
到底真似できないと思うほど、行動力があり勉強家の父でした。「口にしにくいことほど、時間を置かずにすぐに相談しなさい」と、いつも話を聞いてくれ優しく厳しいアドバイスをくれました。
父子家庭で育ったので、父がいないことが心細いのですがこれからはダイヤモンドを見ながら父ならどう言うかを想像してみようとおもっています。
到底真似できないと思うほど、行動力があり勉強家の父でした。「口にしにくいことほど、時間を置かずにすぐに相談しなさい」と、いつも話を聞いてくれ優しく厳しいアドバイスをくれました。
父子家庭で育ったので、父がいないことが心細いのですがこれからはダイヤモンドを見ながら父ならどう言うかを想像してみようとおもっています。
亡くなる少し前から、父は体も動かず声も出ない状況で自らの意思を伝えることができませんでした。最後の治療方針を決めるときもどうしたいかの確認がしっかりできなかったのです。もう体が治療についていかないとのことで、栄養をとる胃管を抜く選択は一人娘であるわたしがしました。本人がどうしたいのか確認する術がない中で、その決断をするのがとても辛かった。
父の声が出にくくなった頃、聞こえにくくてコミュニケーションが億劫に感じたことがありました。保育園のお迎え時間が決まっていたり、用事あったりで、何か伝えようとしているのをじっくり聞けなかった。もっと死についてタブー視せずに、元気なうちからいろんな話をしておくべきだったと後悔しました。
あの時「明日生きていて会話できるとは限らない」と思っていれば、もっと大切にその時間を扱えたのでは無いかと思います。ゆっくり向き合えなかったことも、コロナ禍でほとんど会えなかった時間があったこともダイヤモンドとしてそばにいて取り返してもらいたいと思っています。
Twitter:@MitsuPongPong
ブログ:https://enjoyjoy.xyz/