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芸能生活20周年の中川翔子、「何度もやめようと」挫折味わい辿り着いた境地「もう、ラクな“自虐”はしない」

中川翔子

 最近では、YouTubeやワイドショーのコメンテーターなど、これまでにない活動に挑戦している中川翔子。もともとブログで人気を得てブレイクした彼女は、今年で芸能生活20周年を迎えた。だが、その道のりは決して平たんではなく、「何度も芸能活動をやめようと思った」と振り返る。10代のころから、なかなか自分を肯定できなかった。30代のいま、“黒歴史”だと思っていたことが、仕事に生きていることに気付いた。「もう、自虐はしない」、そう決心した胸の内を聞いた。

10代の自分に「死なないでくれてありがとう」、過去が未来の私を助けてくれた

  • 中川が声を担当するエメラルダ女王

    中川が声を担当するエメラルダ女王

 2002年に芸能活動を開始し、今年20周年を迎える中川翔子。歌手活動をはじめ、タレント、女優、声優活動、近年ではYouTubeにワイドショーのコメンテーターなど、その活動は多岐にわたる。

 なかでも『劇場版ポケットモンスター』シリーズや、『塔の上のラプンツェル』など、声の芝居には定評がある彼女。最新作、映画しまじろう『しまじろうと キラキラおうこくの おうじさま』では、初の母親役であるエメラルダ女王の声を務めた。

 「私にとっては節目となる、芸能生活20周年の年。この年に、子どもたちが初めて観るような映画に携われたことも嬉しいです。しかも、初めての母親役…!『ポケモン』も『ラプンツェル』もですが、そういった作品に携わったことで、若者たちから『子どものころ作品を観ていました』って言われると、『エア子育て、成功してるじゃん!』って思います(笑)。『しまじろう』でも、少しでも子どもたちの夢のお手伝いになればという気持ちでした」。

 中川が歌う主題歌は、「君のまんまが いいんだよ」。作詞作曲を手掛けたのはヒャダインだ。歌詞のなかには、ありのままの自分でいることの大切さ、尊さが綴られている。中川自身、10代のころ自身を肯定できなかった時期があった。だからこそ、胸に突き刺さるというのだ。

 「メッセージが最高なんです。まさに、自己肯定感アップの魔法の歌。消えたいな、とか悩んでばかりいた10代のころの自分に、いま何て言ってあげればいいかと考えるのですが、やっぱり『君のままでいいんだよ。生きていてくれて、死なないでくれてありがとう』って言いたい。つらかったとき読んでいた漫画や、絵を描くこと、そのすべてが未来の私を助けてくれているんです」。

 同作は中川にとって21作目のシングルリリースとなる。多方面で活躍している中川だが“歌”というのはどんな位置づけなのだろうか――。

 「曲ができるたびに、コンサートをするたびに『これが最後だ』という覚悟で臨んでいたら、20年経っていました。正直こんなに続くとは思っていませんでした。何度も芸能活動をやめようと思った時期もあったけれど、歌があって良かった。特にアニメソングって日本語のまま通じるので、年齢も国籍も超えてみんなと一緒になれるんですよね。いまはコロナ禍で難しいですが、いろいろな国に行けてみんなが歌で元気になれる。歌っていいなと思いました」。

芸能活動の岐路に立つたび現れた“神”、多彩すぎる仕事にはモヤモヤも

  • シングル「君のまんまが いいんだよ」(初回盤)

    シングル「君のまんまが いいんだよ」(初回盤)

  • (通常盤)

    (通常盤)

 「何度もやめようと思った」という芸能活動。常にエンタテインメントの第一線で活躍しているように感じられるが、20年という道のりは山あり谷あり、かなりの険しい道だったという。そんなとき、手を差し伸べてくれる“神”のような存在に出会って踏ん張ることができたという。

 「最初、私はジャッキー・チェンさんの事務所に入ったのですが、すぐに仕事がなくなってクビになったり、オーディションを受けても落ちまくっていたり…。もうやめようかなと思っていたら、偶然ピンチヒッターで起用されたロケで、憧れの漫画家・楳図かずおさんとご一緒して。こんな、地下で生きているどうしようもない私にも神対応をしていただき、『もう一度頑張ろう』と思えたんです。その後も、芸能活動を続けていたら、ジャッキー・チェンさまに会えて、抱きしめてくださったり…。すごく落ち込んでいるときに、神様のような方と出会えて素敵な言葉をいただけることが多く、なんとかここまでやってこられた感じなんです」。

 多彩であるからこそ、毎日違うジャンルの仕事をする日々に不安もあった。「自分はなんの人なんだろう?」という思いは常に心のどこかにあったが、そんなモヤモヤも、人との出会いで「それでいいんだ」と肯定的になれたという。

 「北乃きいちゃんと旅番組でご一緒したことがあったんです。きいちゃんも女優さんとして活躍する一方で、情報番組のMCなどもやっていたじゃないですか。彼女自身、いろいろな葛藤はあったようなのですが、アメリカに留学したとき、向こうの女優さんは歌もバラエティもなんでもやるのを知って、吹っ切れたそうなんです。私に対しても、『いろいろなことをやっている中川さんは素敵です』って言ってくれて。そのときにパッと開けたというか、モヤモヤが晴れました。

 歌についても、曲によって声が変わってしまうので『中川翔子らしさってなんだろう?』と悩んでいたのですが、ヒャダインさんが『中川翔子節がちゃんと出ているから大丈夫だよ。あなたはアニソンのお姉さんとして、子どもたちに歌を伝えているんだから』と言ってもらえて腑に落ちたんです」。

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