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韓国発アニメ映画『整形水』究極の“美”は恐怖――誹謗中傷、外見至上主義、無限の欲望が大暴走
原作は世界中で驚異の閲覧数と高い評価を誇るマンガ
誰もが美しくなれる奇跡の水。つけたら最後、破滅のはじまり―。
“完璧な美”を手に入れたその先に待っているものとは――
日本語吹替版声優が見た『整形水』
ホラーは苦手なジャンルなのですが、実際に見てみると、想像よりポップな印象で、すごく清潔感が立つ作品でした。Made in Japanとはまた違う雰囲気をまとっています。ラストは、日本だとそこまでやらないと思うほどの衝撃の展開。もう1歩も2歩も転がり落ちていくんだというのは、韓国ならではともいえるかもしれません。
現代社会の歪みをベースにしたダークファンタジーとも言うべきこの物語の結末には、自分も「えぇーっ!?」と驚愕しました。後世に語り継がれるレベルではないかと思います。ぜひ御覧いただきたいです。
テーマは美しさですが、ここまで外見至上主義を描いた作品はないと思います。出てくる人皆、美を追い求める以外の感情がすごく欠損していて、思いやりや優しさを失ってしまう。その代償として美を手に入れたとしても、そこに意義はあるのだろうかと?と容赦なく我々につきつけます。それが今の韓国のパワーなんだなと思います。
作品の発想が非常に面白く、且つ物語的にも怖くドキドキするエンタメ作品で、演じるのを楽しみにしていました。美しさだけが本当の幸せではないというメッセージ性の強い作品だと思います。安易に美を手に入れられる怖さや、本質を見極めることの大切さについて考えさせられ、さらに、欲しいものを手に入れてしまうと、さらなる欲がでてしまう人間の恐ろしさを描いているのも、この作品の魅力です。
原作:オ・ソンデ(LINEマンガ『奇々怪々』内「整形水」)
監督:チョ・ギョンフン
提供:トムス・エンタテインメント
配給:トムス・エンタテインメント/エスピーオー
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