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吉田朱里、ギャルになるつもりがアイドル10周年「忘れられないNMB48・AKB48楽曲」5選

この記事は、LINE初の総合エンタメメディア「Fanthology!」とオリコンNewSの共同企画です。
⇒この記事をオリジナルページで読む(11月13日掲載)

「女子力おばけ」の異名を取り、2016年2月にいち早くYouTube公式チャンネルを開設して美容系YouTuberとしての道を開拓したNMB48の吉田朱里(よしだ・あかり)さん。自ら撮影、編集する“女子力動画”で着実に女子ファンを増やしていき、いまやチャンネル登録者数80万人を突破する人気ぶりです。自身の手で活動の幅を広げながら、NMB48の1期生として後輩たちを導いて10周年。グループ卒業を決めたアカリンに「忘れられないNMB48・AKB48楽曲」5曲を直撃しました。それぞれの思い出やメンバーへの想い、ソロ曲のMV撮影秘話をじっくりと語っていただきました。

撮影:田中達晃/Pash 取材・文:東海林その子

「何これ?」NMB48加入当初の違和感から10年

――2010年10月に結成されたNMB48の1期生として加入されて10年。いよいよ10月24日の卒業コンサート『吉田朱里 卒業コンサート 〜さよならピンクさよならアイドル〜』(大阪城ホール)、11月18日の卒業シングル『恋なんかNo thank you!』のリリースを経て卒業されます(取材は10月上旬)。初期のことを振り返っていただきたいのですが、10年前のオーディションのことは覚えていますか?
吉田朱里10年前は中学2年生で、小学3年か4年生くらいからずっと通っていた芸能スクールをやめた頃でした。オーディションを受けてもなかなか芽が出ないし、中学1年からは塾にも通い出して、両立が難しくなっていました。

私としては塾も楽しくて、キラキラのカチューシャをしたり、ヒールを履いたり、おしゃれをして張り切って通っていたんです。でも周りから見たら全然楽しくなさそうに見えたみたいで、お母さんが「スクールをやめさせてかわいそうなことをした」と思ったらしいんです(笑)。

そんな頃、友達の親子とランチをしたときに、「大阪にAKB48ができるらしいから、あんたら受けたら?」って親たちにノセられて、応募書類を書かされて。私はもともと安室奈美恵さんやKARAさんが好きで、“AKB48のようなかわいいことはできひん”と思っていたんですけど、オーディション慣れしていたから、書類を書くのは得意だったんですよね(笑)。

ギリギリまで“私には合わないよな”って悩んだんですけど、AKB48の板野友美さんが『ツンデレ!』を踊っている動画をお母さんに見せてもらったら急に気が変わって(笑)。板野さんは茶髪だったし、私が憧れていたギャル風の衣装だったので「これを着られるんやったらAKB48に入ってもいいよ」って受けることにしたんです。なんでそんなに上から目線だったのかは謎ですけど(笑)。

――実際にNMB48に加入してからは違和感なく活動できたのでしょうか?
吉田朱里正直“何これ?”って思っていました(笑)。私はギャルになりたくて、“つけまつ毛つけるぞ!”って意気込んでいたのに、ナチュラルメイクをしなくちゃいけなくて(笑)。それでも一生懸命活動していくうちに、どんどんテレビにも出られるようになって、すごくうれしかったのは覚えています。

「忘れられないNMB48・AKB48の楽曲」TOP5

――ギャルになりたくてアイドルになったというユニークなスタートだったんですね(笑)。それではここからは、10年間のアイドル人生で「忘れられないNMB48・AKB48の楽曲」5曲を教えてください。
吉田朱里真っ先に思い浮かぶのは『ジッパー』ですね。

◆『ジッパー』/NMB48(2013年)
――NMB48にとって初のオリジナル公演となったチームN 3rd Stage『ここにだって天使はいる』(2013年11月19日〜)のユニット曲で、オリジナルメンバーは吉田さん、渡辺美優紀さん、上西恵(じょうにし・けい)さん。曲中に3人が背中のジッパーを下ろしあって露出度の高い衣装に変身する人気曲ですね。
吉田朱里それまではずっと「おさがり公演」(AKB48の過去公演のセットリストを上演すること)をやっていたんですけど、『ここにだって天使はいる』は初めていただいたオリジナル公演でした。アルバムでもユニット曲を歌ったことがなかったので、『ジッパー』をいただけたことがすごくうれしかったんです。
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渡辺美優紀さん卒業時に披露された『ジッパー』

一緒に歌ってきたみるきー(渡辺さん/2016年8月卒業)とけいちゃん(上西さん/2017年4月卒業)が卒業してもずっと大事に歌い続けてきましたし、MVを自分で作らせてもらえたり、いろんなことに挑戦できた曲でもあります。それに何回やってもコンサートでの歓声がすごいんですよ。最近は女の子がすごく好きになってくれて、イントロで黄色い歓声が上がるのがうれしかったです。

毎回盛り上がるので、ライブでは「ジッパーやっとく?」って、ついついセットリストに入れちゃっていました。だんだん「またジッパー?って思われへんかな」って思いながらも、やるたびに喜んでいただける曲なので。これからもいろんなメンバーに歌い継いでいってほしいです。

――それでは2曲目は?
吉田朱里Queentet(クインテット)の『Which one』です。

◆『Which one』/Queentet(2017年)
――17thシングル『ワロタピーポー』Type-D(2017年12月発売)収録曲『Which one』のミュージックビデオがきっかけとなって誕生したユニットがQueentet。メンバーはNMB48の中でも女性人気の高い、吉田さん、太田夢莉(おおた・ゆうり)さん(2019年11月NMB48卒業)、渋谷凪咲(しぶや・なぎさ)さん、村瀬紗英さん(卒業予定)です。
吉田朱里『Which one』は、私にとって初めてのセンター曲だったんです。女の子の嫉妬深い感じを歌ったかわいい曲で、誰がメインになってもいいというQueentetのコンセプトにもすごく合っていて大好きな曲です。

ファンの方も、自分の推しメンが常に前にいて、少人数の中で輝いているのがうれしいって思ってくれる方が多かったです。選抜とはまた違った姿が見れるよねって。
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――Queentetは派生ユニットながら、女性誌で表紙も飾りましたし、単独ライブやツアーも開催され、独自路線を切り開きましたよね。
吉田朱里Queentetの活動を始めてから、他のメンバーもより女の子のファンが増えた気がします。ライブではホールツアーができたり、NMB48のシングル曲は1曲もやらずにAKB48の曲をやったり、新しい形にも挑戦することができました。

――続いての楽曲をお願いします。
吉田朱里『第9回AKB48シングル選抜総選挙』(2017年6月開催)で初めて総選挙シングルの選抜に入ることができた、AKB48の『#好きなんだ』です。

◆『#好きなんだ』/AKB48(2017年)
総選挙は第3回(2011年)から参加していましたが、それまでの最高は第5回(2013年)の50位。AKB48のシングル表題曲を歌う選抜メンバー(上位16人)を目指せる順位ではありませんでした。

それなのに、2016年の『NHK紅白歌合戦』で、国内48グループ全員を対象にした視聴者投票で出場メンバー48人を決める「AKB48夢の紅白選抜」という企画があって、1人1票の投票で私が6位に選ばれたんです。その年の総選挙は77位だったので、ものすごくびっくりして、うれしくて、自信にもつながって、初めて“AKB48の選抜入りを目指したい”と思うようになりました。

第9回総選挙では、今まで応援してくれていたファンの方たちが、総選挙で投票したことのない人たちに向けて、投票までの過程をわかりやすく説明する画像やホームページを作って拡散してくれました。私も寝ずに1本でも多くの動画を作ってYouTubeにアップしたりと、これまでとはまた違ったアピールをしました。

その結果、第8回の77位から61ランクもアップして16位になって、初めて選抜に入れたんです。しかも「1票投票しました」っていう方がすごく多くて、1票の積み重ねで戦えたあの総選挙は誇りに思います。私のアイドルの歴史の中で大きな出来事でしたね。

――ファンの皆さんもさぞかし、うれしかったでしょうね。
吉田朱里総選挙後の握手会で、みんなで泣いて喜び合いました。若い新規のファンの方も増えたので、芽が出ない時期からずっと応援してくれていたみなさんには少し居心地の悪い思いをさせてしまったかもしれませんが、一緒に喜べたことは本当にうれしかったです。

――それでは4曲目を。
吉田朱里デビュー曲『絶滅黒髪少女』(2011年7月発売)はやっぱり、思い入れが強いですね。

◆『絶滅黒髪少女』/NMB48(2011年)
――当時のことは覚えていますか?
吉田朱里もちろん覚えています! MV撮影でめちゃくちゃ踊らされました(笑)。“こんなに踊るの?”っていうほど踊りましたし、カメラの台数の多さにもびっくりしました。大変ではあったけど、今思うと「大阪でアイドルは売れない」「大阪はアイドル不毛の地」と、ネガティブなことを言われていたアイドルグループがあれほどのインパクトを残せたのは、『絶滅黒髪少女』の存在が大きかったと思いますね。
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卒業コンサートでは1期生で『絶滅黒髪少女』を披露

――デビュー曲からグループのカラーがはっきり出ていましたよね。ブルマ姿で披露されたりもして(笑)。
吉田朱里あの曲から始まって、今は女性受けしているというのも不思議な話だなって思いますね(笑)。

――近年ではNMB48のライブ会場には女性専用エリアがあるほど女性ファンが増えていますが、そういう未来は想像していました?
吉田朱里まったくしていなかったです(笑)。でもうれしいですね。男性アイドルの現場かと思うくらい、黄色い歓声もあがるので。今は新型コロナウイルス感染対策でファンの皆さんの声援が禁止されているので寂しいですが、女性からの応援は励みになっています。

――それではラスト1曲をお願いします。
吉田朱里最後の1曲は……1期生の曲『卒業旅行』にします。

◆『卒業旅行』/NMB48(2015年)

――卒業を控えた山田菜々さんがセンターを務めた11thシングル『Don’t look back!』(2015年3月発売)収録曲ですね。
吉田朱里もともとは菜々ちゃんが卒業するとき(2015年4月)にできた1期生の曲でした。その後、同期を送り出すときに歌う定番曲になっていって、次はいよいよ自分が歌われる番かと……。

初めて聴いたときはすごく泣けたし、卒業するメンバーによって、こんなにも歌いながら見える景色が変わるんだ……と思いました。自分の卒業コンサートで歌うときはもっと変わるんだろうし、(白間)美瑠がいつか卒業するときもまた違うだろうし……。すごくすてきな楽曲をいただけたなって思います。

――そのとき、そのときの思い出があるんですね。
吉田朱里ありますね。キャプテンのさや姉(山本彩/やまもと・さやか、2018年11月卒業)と共にグループを引っ張ってくれていたのが菜々ちゃんで、さや姉は背中で語るタイプだけど、菜々ちゃんは「みんな話聞いて!」って、いつもあの独特な声で怒ってくれて(笑)。いざ菜々ちゃんが卒業するとなって、誰がグループ全体を見ていくんだろうって考えたとき、自分がそれをできるようにならなきゃって思ったんですよね。当時はまだ高校生でしたけど……。
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“さやリン”コンビ

みるきーの卒業コンサートでは、さや姉がめっちゃ泣いて、歌えなくなっちゃったんですよね。それをめちゃくちゃ覚えています。

みるきーや、けいちゃんが卒業したころは、結成から5年が過ぎて周りが卒業を考えるようになっていた時期で、自分自身は全く考えていなかったのに焦る気持ちがありました。2016年2月に個人のYouTubeチャンネルを開設したので、グループにいるうちに道を切り開いて、これでダメだったら芸能界はあきらめようと思っていました。

――山本さんや川上礼奈(かわかみ・れな、2019年10月卒業)さんの卒業のときはいかがでしたか?
吉田朱里さや姉の卒業コンサート(2018年10月)では、1期生の卒業生たちがみんな来てくれて、さや姉がドレス、卒業生は同窓会に着てくるようなワンピース、現役の私と美瑠と(川上)礼奈の3人だけがアイドル衣装だったんです。それが寂しかったというか、置いていかれちゃうみたいな気持ちも少しあった気がします。
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1期生(左から)川上礼奈さん、山本彩さん、吉田朱里さん、白間美瑠さん

礼奈が卒業する直前には、大阪城ホールの9周年ライブで、現役3人で歌いました。「1期生こんなに減っちゃったんやな」って話しましたね。1期生の妹組の私と美瑠のわがままを聞いてくれたのは礼奈だったから、卒業はすごく寂しかったです。

そしてとうとう自分かと(笑)。この楽曲って順番が回ってくるんですね。ドラマの『あなたの番です』(2019年4月〜9月放送/日本テレビ系)みたい(笑)。

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