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魔境・ロンダルキア誕生の真相とは?ファミコン芸人フジタが語る「“ドラゴンクエスト”シリーズの革新」

セーブ&ジョブシステムを搭載した「III」、AIを導入した「IV」

ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(1988年/エニックス)
「III」の革新として挙げられるのは、セーブ機能ですね。このおかげで、パスワードをメモりミスする可能性がなくなった。これは大きかったですね。同時に、「ぼうけんのしょ」が消えるというリスクもはらみましたが(笑)。ただこれは、「III」特有というか、ゲーム業界の技術の進化ということができます。

 「III」ということで言うと「ジョブシステム」ですね。仲間の名前や職業を自由に決め、「ルイーダの酒場」で自由に仲間を入れ替えて、パーティを組めるシステムが画期的でした。「I」で冒険する楽しさを知り、「II」で仲間がいる喜びを知り、「III」で自分の色を出したパーティを組む。RPG初心者だったユーザーを見事に進化、成長させていますよね。

 余談ですが、堀井さんは、パーティシステムを導入した「II」が受け入れられるか心配で、発売日に売り場まで見に行き、行列ができていて安心したそうです。「I」がわかりやすく、「II」はそこから比べると少し複雑になっていたので、ユーザーが付いてこれるか心配だったようです。
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち(1990年/エニックス)
  • オープニングも印象的だった「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」 (C)oricon ME inc.

    オープニングも印象的だった「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」 (C)oricon ME inc.

「IV」はオープニング画面から革新的でしたね。それまでの3作が、真っ暗な画面から始まるのに対し、「IV」が物語の始まりを告げる壮大なファンファーレから、真っ赤な空、雲海に城が浮かぶ。いよいよ始まるってワクワク感がすごかった記憶があります。

 そして、AIの導入が一番かなと思います。パーティのメンバーに「さくせん」で戦術を共有し、自由に戦う戦闘システムは、すごく不評でしたけど、当時の最高の技術を惜しげなく投入したところがすごいと思います。今なら「さくせん」の方針に、AIが学習して、自分の思うようにいくと思うんですけど、当時はパターン化していて、なかなか自分の思うようにいきませんでした。

 あと、オムニバスの「章システム」もよかったですね。一見するとまるでつながりのない5つの物語が、導かれるように見事につながっていく展開。物語も素晴らしかったです。
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