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野木亜紀子氏が持つ“原作を残す”センス 小栗旬×星野源が肌で感じた魅力とは

『MIU404』で感じた星野源の驚き「なぜこんなにたくさんのことが出てくるのか」

 現在、ツイッターのフォロワー数は20万人を突破し、人気脚本家・野木氏の作品を心待ちにするファンも多いだろう。その魅力について土井監督は「原作ものは『話ができてるから簡単でしょ?』と思われる方がいるかもしれないですが、そんなことはありません。原作でも、いわゆる文章としての骨組みができてるものを、全部解体して、映像でこの時間内で表現できるかを組み直さないといけない。あまったパーツ、はまらないパーツが出てくるのです。大切なのは、骨組みは変えても流れている血の部分は守ること。野木さんの脚本は、それがきっちり守られているので、大きく骨組みを変えても作品として違和感なく成立する」という。
 『逃げ恥』『MIU404』などで野木氏の作品に出演している星野は「原作の中にあるメッセージ、カタルシスやすてきな部分の何を残して何を省くか。特に終わっていない原作は何をラストにすればいいのか、いろんなことも悩まれると思いますが、そのチョイスが好きです」と話す。続けて「『アイアムアヒーロー』の終わらせ方が大好きなんですよ。公開時点で原作は終わっていなかったですが、あのラストは美しすぎる。原作も好きで読んでいましたが、原作があるからといって誰が脚本を書いても一緒ではなく野木さんにしかないカタルシスだったり、そこを持ってくるポイントは野木さんにしかないセンス」と絶賛する。
 「ほかの作品でも、どのせりふを残して、どこをふくらませるのか。それがすごく、自分は好きだし、信頼しています。オリジナルだとどうなるのかと思っていたんですけど『MIU404』もなぜこんなにたくさんのことが出てくるのか、こんなにもいろんなメッセージが毎話出てくるのか、その源泉は何かも気になるし、底知れないアイデアが好きですね」とともに作品を作ってきたからこそわかる野木氏の光るセンスがあるという。
 一方、本作で初めて野木氏の脚本に触れた小栗は「省いていく作業と残すところのセンスで『罪の声』も『こことここをくっつけて、ストーリーを運ぶようにするんだ』とある種、力技みたいなのがすごくお上手なんだと思います。そこのセンスがあるからこそ、野木さんの作品が好きな人が多いんだと思います」と野木氏の人気の理由を肌で感じたようだった。
プロフィール

小栗旬(おぐり・しゅん)1982年12月26日生まれ 東京都出身
子役として活躍後、ドラマを中心に話題作に出演し本格派俳優に。蜷川幸雄さんの『ハムレット』『お気に召すまま』『カリギュラ』など舞台にも多数出演。『花より男子』『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』『銀魂』シリーズなど多くの人気ドラマや映画に出演している。公開待機作に『新解釈・三國志』『ゴジラVSコング(仮題)』がある。
スタイリスト:臼井崇(THYMON Inc.) ヘアメイク:CHIKA KIMURA

星野源(ほしの・げん)1981年1月28日生まれ 埼玉県出身
俳優、音楽家、文筆家として活躍。2016年に放送されたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』に出演し、主題歌「恋」にあわせて踊る“恋ダンス”が大ブームに。『逃げ恥』は、来年正月にスペシャルドラマで放送されることも発表された。デビュー10周年を記念したシングルBOX「Gen Hoshino Singles Box “GRATITUDE”」が10月21日発売。
スタイリスト:TEPPEI ヘアメイク:高草木剛(VANITES)

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